著者
藤原 建紀 肥後 竹彦 高杉 由夫
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.209-213, 1989-11-07 (Released:2010-03-17)
参考文献数
5
被引用文献数
11 4
著者
藤原 建紀 高杉 由夫 肥後 竹彦
出版者
日本海洋学会
雑誌
沿岸海洋研究ノート (ISSN:09143882)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.38-46, 1989-08-31
被引用文献数
1

成層状態の内湾に風が吹くと躍層の深化・成層の崩壊・風が止んだ後の再成層化などの現象が起きる.水温・塩分・溶存酸素の自動観測装置を瀬戸内海の周防灘・播磨灘・大阪湾・江田島湾に長期間設置し,これらの現象を観測した.湾の長さが約60kmであり,上層と下層の密度差が5kg/m^3であった周防灘では,8〜12m/sの風によって,1日のうちに完全に成層が崩壊した.また風が止んだ後は,水平的な密度勾配による密度流が起き,約1日で再び成層状態にもどった.底層に及ぶ上下混合が強風によって起こされる頻度は,周防灘・播磨灘・大阪湾・江田島湾において,それぞれ4回/2月,3回/1月,0回/1月,0回/2.2月であった.
著者
吉田 みゆき 高杉 由夫
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.123-135, 2001-03-05
被引用文献数
6

瀬戸内海という器は経済の高度成長に伴う埋め立て等によって大きく変形してきた。これらの地形変化が潮汐に及ぼす影響を見るため, 過去30年間の潮汐の経年変化を調べた結果, 半日周潮(M_2)の振幅は, 大阪湾で減少(約2.3cm), 瀬戸内海中央部の備讃瀬戸では大きく増加(約4cm), 周防灘奥部ではやや減少, その西端に位置する関門海峡では大きく減少(約5cm)していた。関門海峡では日周潮も変化しており, 振幅は減少(約1cm)し位相は遅れてきていた。これらについて一次元理論より考察した結果, 埋め立て・浚渫・架橋などの影響により瀬戸内海の固有周期が短くなり, 半日周潮の明石海峡付近の節は東へ移動し, その結果大阪湾では減少してきていた。