著者
佐藤 恵美 坂井 博之 高橋 英俊 山本 明美 橋本 喜夫 飯塚 一
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.876-879, 2001-10-01

72歳,女性.57歳,64歳時に不明熱で入院歴がある.インフルエンザワクチン接種の約2週間後に40℃台の発熱,咽頭痛,多関節痛,全身の筋肉痛が出現し,好中球優位の白血球増多,脾腫,肝機能異常,血清フェリチン値の上昇を認めた.皮疹は発熱とともに消長する一過性紅斑と汗疹様の持続性丘疹で,成人Still病と診断した.発症時から約1か月後のB型インフルエンザウイルスの抗体価は4,096倍と著増しており,発症にワクチン接種の関与を推定した.抗体価は半年後も高値が持続し,本症の病因が感染症に基づく個体側の過敏反応であることを示唆する所見と思われた.
著者
飛澤 慎一 堀 仁子 高橋 英俊 山本 明美 橋本 喜夫 水元 俊裕 飯塚 一
雑誌
皮膚科の臨床 (ISSN:00181404)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.285-288, 2004-02

雑誌掲載版80歳男.約5ヵ月前に出現した痒みを伴う皮疹が全身に拡大し,掻痒も増強したため受診した.体幹及び四肢に角化性局面が多発し,病理組織学的に皮疹辺縁部に不全角化細胞の柱状堆積と角質増殖を認め,その直下の顆粒層消失,表皮細胞の空胞化,基底細胞の配列の乱れ等もみられた.抗アレルギー剤,抗ヒスタミン剤の内服とステロイド外用剤の塗布で効果が得られず,シロスタゾールとエトレチナートの内服にプレドニゾロンを追加したところ掻痒の軽減,局面の軽度縮小,皮疹辺縁隆起部の紅斑消退を認め,皮疹も改善した
著者
高畑 智之 渡辺 諒 グェン ミンジューン 高橋 英俊 松本 潔 下山 勲
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
シンポジウム: スポーツ・アンド・ヒューマン・ダイナミクス講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp._C-8-1_-_C-8-4_, 2015

We propose a precise altitude change measurement method by sensor fusion of sensitive pressure change sensor, which is based on MEMS differential pressure sensor, and commonly used pressure sensor. Precision of the fused pressure measurement was as high as 0.1 Pa. We measured the pressure change during walking up stairs.
著者
伊藤 康裕 山本 明美 高橋 英俊 橋本 喜夫 飯塚 一
雑誌
皮膚科の臨床 (ISSN:00181404)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.477-479, 2000-03
被引用文献数
2

出版社版症例は67歳女性で,シェーグレン症候群と慢性関節リウマチの既往歴があり,プレドニゾロン 8.75mg/日の内服中である.3日前に左前腕に中心臍窩を有する水疱の発現に気付き,水疱は左大腿,背部にも多発してきたが疼痛や帯状疱疹を思わせる皮疹の配列はなかった.組織学的には表皮内水疱で,網状変性,球状変性を認めた.水痘・帯状疱疹ウイルス抗体価はIgG 102.0と高値を示し,IgMは経過を通じて陰性であったため水痘の再感染と診断した.外来で経過をみたが,2週間後にも水疱の新生が続くため入院となり,アシクロビル 500mg/日の点滴投与を7日間行ったところ水疱の新生は止まったが,殆どは黒色痂皮を伴い潰瘍化した.アシクロビル中止3日後には背部に小水疱が再出現し,四肢にも拡大した.水痘の再燃と考えアシクロビル 500mg/日7日間点滴投与後に4000mg/日7日間内服投与により小水疱は色素沈着を残して治癒した