著者
隈 久雄 高野 香子 萩原 正浩 渡辺 泉
出版者
帝京平成大学
雑誌
帝京平成大学紀要 (ISSN:13415182)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.25-32, 1997-12-28

病院情報システムのアーキテクチャとしては, 分散システムが適しているが, 集中システムよりも複雑なために, 保守や拡張性に問題が生じる可能性が高い。オブジェクト指向は, 各オブジェクトがプロセスの中で独立に動作し得る概念であり, 論理的な概念によって分散システムをとらえる仮想分散システムの構築に適している。本紀要第8巻第2号において, 病院の各部門情報システムは, 他部門システムからの自律性が尊重され, 医学の進歩に合わせて, 常に改良・拡張できるフレキシビリティに富んだシステムであることが必要であると論じたが, 本号では, 上記の問題に対する具体的な解決策として, 自律分散型総合病院情報システムのシステム設計にオブジェクト指向によるシステム設計法を応用することを提案し, ADITHISプロトタイプのシステム分析に適用した結果を報告している。
著者
松方 冬子 蓮田 隆志 橋本 雄 岡本 真 彭 浩 高野 香子 川口 洋史 木村 可奈子 清水 有子 原田 亜希子 北川 香子 西澤 美穂子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

主たる成果として、松方冬子編『国書がむすぶ外交』(東京大学出版会、2019年)を刊行し、前近代のユーラシアの全域にみられた「国書外交」とその周辺にあった通航証について明らかにした。おもな論点は、今までtributary system(華夷秩序・朝貢体制・東アジア国際秩序などと訳される)と呼ばれてきたものは、その実態からみるならば国書外交と呼べるものであること、国と国をつなぐ仲介者(商人や宗教者、国書の運び手となることが多い)の役割が重要であること、である。台湾の中央研究院で日明勘合底簿の手掛かりとなる史料を発見するなど、多くの実証的な新知見を明らかにした。