著者
足達 太郎 小路 晋作 高須 啓志 MIDEGA Charles A. O. KHAN Zeyaur R. MOHAMED Hassan RUTHIRI Joseph M. 中村 傑 TAMO Manuele YUSUF Sani R.
出版者
東京農業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

アフリカの食用作物栽培ではかねてより、おとり作物の利用や混作といった持続的手法がもちいられてきた。本研究では、こうした手法がトウモロコシやササゲなどの食用作物を加害する害虫やその天敵の生態にどのような影響をおよぼすのかをあきらかにした。さらにこれらの手法を、昆虫病原ウイルスや導入天敵といったあらたな害虫防除資材とくみあわせることにより、合理的かつ経済的な環境保全型害虫管理体系を構築することを検討した。
著者
高須 啓志 広瀬 義躬
出版者
The Association for Plant Protection of Kyushu
雑誌
九州病害虫研究会報 (ISSN:03856410)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.127-131, 1985
被引用文献数
37

福岡市で一つの圃場に夏ダイズと秋ダイズを栽培し,7月下旬より10月中旬まで,ダイズ加害性カメムシ類の卵寄生蜂の種類とその寄生消長について調査を行った。このダイズ圃場で成虫と卵がともに観察されたカメムシは,ホソヘリカメムシ,イチモンジカメムシ,マルシラホシカメムシ,マルカメムシの4種であった。寄生が確認された卵寄生蜂は,上記4種のカメムシに寄生していたカメムシタマゴトビコバチ,イチモンジカメムシとマルシラホシカメムシに寄生していたTetenomus sp.,ホソヘリカメムシとイチモンジカメムシに寄生していたOcencyrtus sp.,ホソヘリカメムシにのみ寄生していたヘリカメクロタマゴバチの4種であった。カメムシタマゴトビコバチとTelenomus.sp.は7月下旬から10月上旬まで連続してダイズ圃場で寄生活動がみられたが,これは同じ圃場で寄主がその構成種は異ってもほぼ連続的に存在するため,蜂が数世代を繰り返し繁殖したと考えられる。しかし,ヘリカメクロタマゴバチとOcencyrtus sp.は7月下旬から8月上旬と8月下旬の短期間のみ寄生が認められ,この圃場で数世代にわたる繁殖は行われなかった。