- 著者
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山本 幸代
須貝 哲郎
麻生 五月
渡辺 加代子
- 出版者
- 日本皮膚科学会大阪地方会
- 雑誌
- 皮膚 (ISSN:00181390)
- 巻号頁・発行日
- vol.24, no.3, pp.405-412, 1982 (Released:2010-06-04)
- 参考文献数
- 7
ビタミンEとビタミンCの合剤であるユベラC顆粒 (エーザイK.K.) の色素沈着に対する治療効果を評価するとともに, 不定愁訴に対する改善効果をも検討した。対象は肝斑53例, 炎症後色素沈着36例の計89例で, 年令21才から59才にわたる女性のみである。ユベラC3gを分三毎食後6カ月間服用, 他の薬剤は内服外用とも一切行なわなかった。ユベラCを6カ月間完全に服用したのは肝斑26例 (49.1%), 炎症後色素沈着15例 (41.7%) で, 色素沈着の軽減については, 肝斑群で有効19.2%, やや有効23.0%, 炎症後色素沈着群では有効40.0%, やや有効6.7%であった。不定愁訴改善については, 肝斑群で有効56.5%, やや有効13.0%, 炎症後色素沈着群で有効42.9%, やや有効21.4%であった。患者評価では, 肝斑群で有効53.8%, やや有効30.8%, 炎症後色素沈着群で有効53.3%, やや有効40.0%と有効率がさらに高くなっていた。なお, 副作用は全例に認めなかった。