著者
鳥居 淳 石川 仁 木村 耕行 齊藤 元章
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J100-C, no.11, pp.537-544, 2017-11-01

ExaScaler社では,省電力スーパーコンピュータZettaScalerシリーズを開発,展開している.最初の世代であるZettaScaler-1.xでは,PEZY Computing社が開発したMIMDメニーコアプロセッサPEZY-SCを採用し,高密度実装を図ったBrickと呼ばれるサーバ集合体を,フッ化炭素系不活性液体をもちいて液浸冷却を行い,高性能,低消費電力,小型化を実現した.本論文では,このZettaScaler-1.xで開発した独自のハードウェア技術とプログラミングに関して解説する.また,現在構築中のZettaScaler-2.0について,磁界結合TCI (ThruChip Interface)によるDRAMとの3次元実装技術や,新たなBrick構造,冷却システムについて言及する.更に,エクサスケールコンピューティングに向けた今後の方向性について展望する.
著者
山木 哲 近藤 礼 佐藤 慎治 毛利 渉 齊藤 元太 齋藤 伸二郎 園田 順彦
出版者
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
雑誌
脳卒中の外科 (ISSN:09145508)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.25-30, 2018 (Released:2018-02-14)
参考文献数
15
被引用文献数
1

In subarachnoid hemorrhage cases with multiple cerebral arterial aneurysms, it is important to identify the ruptured aneurysms. We previously reported the usefulness of the contrast-enhanced motion-sensitized driven equilibrium three-dimensional turbo spin echo (MSDE-3D-TSE) sequence method, which allows vessel wall imaging by visualizing enhancement of ruptured aneurysms at a high rate. The present study examined the usefulness of this method in cases with multiple ruptured cerebral arterial aneurysms. Between September 2011 and September 2014, magnetic resonance imaging (MRI) using the contrast-enhanced MSDE-3D-TSE sequence method was performed before surgery in 22 patients with acute-phase subarachnoid hemorrhage and a total of 53 cerebral arterial aneurysms. Among the 53 aneurysms, 30 (56.6%) showed enhancement of the aneurysmal wall. All 22 ruptured aneurysms showed enhancement. However, 8 unruptured aneurysms also showed enhancement (sensitivity: 100%, specificity: 73.3%). Ruptured aneurysms showed greater enhancement than unruptured aneurysms, and ruptured aneurysms were identified at a high rate. In cases with multiple cerebral arterial aneurysms in which ruptured aneurysms were difficult to identify with conventional methods, the contrast-enhanced MSDE-3D-TSE sequence method was extremely useful.
著者
齊藤 元章
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1153, pp.93-96, 2015-03

─スーパーコンピューターを作るまでの経緯は。 (プロセッサーを開発する)PEZY Computingという会社を2010年1月に立ち上げました。アメリカに作った前の事業体注1)でもプロセッサーを開発していたんですが、ソフトウエアとシステムの会社に特化することになり…
著者
工藤 智司 出口 博之 友安 信 重枝 弥 兼古 由香 吉村 竜一 菅野 紘暢 齊藤 元
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.36, no.6, pp.614-620, 2022-09-15 (Released:2022-09-15)
参考文献数
16

自然気胸患者におけるPS(Performance Status of Spontaneous Pneumothorax:PSSP)を新たに提案した上で,続発性自然気胸の術後合併症予測因子に関して検討した.2015年1月1日から2021年5月31日の期間に,当院で手術を行った続発性自然気胸患者に対し統計解析を行った.164例のうち,術後合併症は37例,術後死亡は3例であった.PSSP(0/1/2/3/4)の合併症率は0/8.6/27.3/56.3/66.7%,死亡率は0/0/0/6.3/33.3%であった.術後合併症の独立した危険因子として,PSSP(3-4),BMI(<16),血清アルブミン値(<3.5)に有意差を認めた.PSSP:3以上,低BMI,低アルブミンの患者で,術後合併症率が有意に高いことが示唆された.
著者
トンタット ロイ 高野 渚 安藝 史崇 齊藤 元 水戸部 一孝
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.S351, 2018

<p>近年,身体への負担の少ない癌治療法として温熱療法(ハイパーサーミアと呼ばれる)が注目されている.本研究における加温方式は松木氏が提案したソフトヒーティング法である.これは,感温磁性体を患部に埋め込み,体外から高周波磁場を印加することにより,磁性体を誘導加熱させ患部だけを局所的に加熱する方式である.我々は,感温磁性体の温度依存の磁気特性による周囲磁場の乱れを体外に設置するピックアップコイルに生じる誘導起電力の変化として計測することで,磁性体の到達温度をワイヤレスで検知可能な温熱治療システムを研究している.これまでに,磁場印加用コイルの内側にピックアップコイルを設置する手法により,体表面から深さ4 cmまでの条件で温度変化が検知で可能であった.しかしながら,臨床応用するためにはさらに深部の条件において検知できることが望まれる.そこで,本報告では検知可能距離を延伸するために,新たに磁場キャンセル用コイルを加えたピックアップコイルを構築し,磁場印加用コイルとピックアップコイルが生体を挟んで向き合う対向型磁場印加検知ユニットを考案し,物理実験により妥当性を評価した.</p>
著者
齊藤 元章
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1157, pp.99-105, 2015-07

初めて開発したスーパーコンピューターで、世界的な省電力性能ランキング「Green500」の2位を獲得。しかも、採用したプロセッサーや冷却機構は独自に一から開発したもの。複数の技術開発ベンチャーからなるPEZYグループを率いる齊藤元章氏は、矢継ぎ早に鮮やかな…
著者
眞喜志 まり 吉田 杏子 齊藤 元彦
出版者
日本薬学図書館協議会
雑誌
薬学図書館 (ISSN:03862062)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.182-189, 2014

現在,図書館の提供するコンテンツは冊子体の資料だけではなく,インターネットを経由して提供される電子ジャーナル,電子ブック,機関リポジトリと,デジタルコンテンツも多様化している。また,論文検索もオンラインで提供・利用されることが多い。近年,契約している電子資料を含めた情報資源への効率的なアクセスを提供するツールとしてディスカバリーサービスを利用する大学図書館が増えてきている。東邦大学メディアセンターでは,2011年 8 月より米 ProQuest 社製のディスカバリーサービス Summon を導入・提供している。本報告では本学 Summon「TOHO Search」の導入経緯,システムの概要および今後の展開などについて報告する。(著者抄録)