著者
山崎 了 馬場 彩
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.196-200, 2009-03-05
被引用文献数
1

宇宙空間を飛び交う高エネルギーの荷電粒子(宇宙線)のうち,エネルギーが10^<15.5>eV以下の核子は我々の天の川銀河内にある若い超新星残骸などに見られる衝撃波で加速されていると考えられている.しかし,その決定的証拠は未だに得られていない.本稿では,銀河宇宙線の起源に迫る理論的研究や最新のX線・TeVガンマ線等の観測的研究の進展を紹介する.
著者
中嶋 貞雄
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.24, no.12, pp.802-808, 1969-12
著者
三宅 静雄
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.453-460, 1972-06-05
著者
三宅 静雄
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.27, no.8, pp.640-641, 1972-08-05
著者
田中 ダン
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.63, no.12, pp.945-952, 2008-12-05

一見逆説的で予想外な現象の発見は,研究の大きな醍醐味の一つです.その現象が単純な機構で生じ,また,普遍的であれば,なおさら重要でしょう.中心多様体縮約,位相縮約を用いてのこのような現象の探求について,三つ紹介させて頂きます.縮約は,例えて言うなら,方程式の'相転移点'から普遍的な数理模型を導出する物理・数学手法です.本稿では,三つの研究を各々独立に述べますが,「縮約による新しい数理構造の探求」という一貫したテーマに基づき,実際,相互に関わり深く発展させてきたものです.
著者
大塚 穎三
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.51, no.12, 1996-12-05
著者
Yang Chen Ning 服部 哲弥 向後 久美子
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.214-220, 1982-03-05

今世紀の前半に物理学的世界像に関する人類の認識に三つの大きな革命的進歩がありました. それは特殊相対性理論, 一般相対性理論, および量子力学です. 最初の二つはEinsteinが提唱したものであり, また彼は量子力学にも大きく貢献しています. しかし今日はこれらのことについてお話するのではありません. (皆さんよくご存知でしょうから.)私がお話したいのは, 理論物理学とは何であるかの理解に対してEinsteinのなした貢献についててす. それは今日の物理学の発展に大きな影響を及ぼしました. 私の話の構成は次の通りです. 1. 「対称性が相互作用を規定する」という原理 2. 場の理論の統一の必要性 3. 物理学の幾何学化 4. 「理論物理学の方法」に対するコメント
著者
鳩山 道夫
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.35-37, 1964-01-05
著者
梁 成吉
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.197-203, 1996-03-05
被引用文献数
1

1994年の暑い夏の最中, 素粒子理論の分野でひとつの「事件」が起きた. コンピュータ・ネットワークを通して毎日眺める新版プレプリント情報に掲載された Seiberg Rutgers 大) と Witten (Princeton 高等研) の共著による2本の論文が原因である. 彼らは, 4次元 (時空(1+3)-次元) の N=2 超対称非可換ゲージ理論の真空構造に関する近似なしの厳密な結果を得たというのである. これが素粒子理論研究者の間で大きな反響を巻き起こした. また, その評判は分野を越えて広まっているようで, 米国では新聞紙上をも振るまわしたとのことである. そこで, この解説ではSeiberg-Wittenの仕事の成果とその意義をまとめてみる.
著者
福田 育夫
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.63, no.6, pp.455-459, 2008-06-05

我々はTsallis dynamics (TD)を導出し,指数1以上でフルエネルギー型のTsallis分布に従う系の分子動力学計算を可能とすることに初めて成功した.さらに,この方程式の関与するエルゴード性及び分布のエネルギーに関する緩やかな減少性が,複雑なエネルギー面を持つ生体分子等の系の状態サンプリングに有効な事を利用し,効率的なボルツマン分布の再構成法を構築してきた.これらの話題について紹介する.
著者
本林 透 岩崎 弘典
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.106-111, 2009-02-05

フェルミ粒子である陽子と中性子からなる系であることを反映し,原子核は原子と同じように殼構造をもつ.陽子と中性子それぞれに魔法数があるのが特徴であり,どちらか一方の核子数が魔法数となる場合には,まわりの原子核に比べて安定になる.また,原子核における魔法数の存在は宇宙における元素合成のシナリオとも密接に関連している.極端に中性子が過剰な原子核では,この魔法数が消失したり,新しい魔法数が出現したりすることが,不安定核ビームを用いた実験研究からわかってきた.ここでは,その契機となった^<32>Mgのクーロン励起実験と魔法数研究のその後の展開について解説する.