著者
桑原 博道
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.143-145, 2012-02

透析のため通院していた患者が看護師や技士に対し、危害を加えることをほのめかす暴言などを繰り返しました。このため、病院は警察署に被害届を提出。裁判所は脅迫罪・強要罪の成立を認め、患者に実刑判決を下しました。事件の概要 患者は2000年1月以降、腎臓透析治療を受けるために、X病院の人工腎透析センターに通院していた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.34, no.6, pp.155-158, 2005-06

「インフルエンザがどこでどれぐらい発生しているのか」「何型が流行しているのか」─。全国約400人の医師有志が構築した全国インフルエンザ流行警報システムがある。その日に診たインフルエンザ患者のデータを、多くの医師が無償で毎晩せっせと登録しているのだ。このシステムを実現させたのが、滋賀県守山市の一小児科医である西藤成雄だ。
著者
桑原 博道
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.39, no.12, pp.145-147, 2010-12

後遺障害の残った患者が、診療録の開示義務や診療の顛末報告義務の違反が病院にあったと訴えました。裁判所は開示義務を否定した一方で、病院が診療録の一部を紛失して提示できなかった点を考慮し、報告義務違反は認めました。
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.34, no.8, pp.135-138, 2005-08

「アルコール依存症は生活習慣病と同じ」。外来通院でこそアルコール依存症の治療はできると、行政も巻き込みながら、一からシステムを作り上げた男がいる。数多くのアルコール依存症患者の生活をも救ってきた診療所には、アルコールから人生を取り戻すために、今日も多数の患者が訪れる。(本文中敬称略) 大阪、天王寺駅から歩いて5分。
著者
山崎 大作 井田 恭子
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.33, no.12, pp.18-31, 2004-12

そのころ、歯科だけの問題で終わるかと思われた中医協汚職事件は秋になり芋づる式に拡大、今なお尾を引いている。 一方、4月には、国立大学法人化、卒後臨床研修の必修化など、制度面の変革があった。新しい制度発足につきものの現場での混乱は今も続いている。 医療業界でも規制緩和の掛け声はかかったが、その動きは鈍く、文字通りの「掛け声倒れ」に終わる気配も濃い。
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.45-47, 2008-04

患者からの通報がきっかけで開業医が個別指導を受けるケースが増えている。領収書発行の義務化など、医療費の情報開示が進んだことが一因で、実際に不正請求が発覚する例も出てきている。 大阪市のJR難波駅近くにある大阪府保険医協会には、患者とのトラブルから税務相談まで会員医師の様々な相談事が持ち込まれる。 その中でも最近、目立って件数が増えているものがある。
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.18-20, 2016-01

気管支サーモプラスティでは、主に静脈鎮静下で気管支鏡を挿入し、先端から出した電極を気管支壁に当て、高周波通電を行って加熱する(図3)。1カ所当たり10秒間加熱し、電極を徐々に動かしていく。1回目の治療で右下葉支、2回目で左下葉支、3回目で両上葉支…
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.64-71, 2007-04

ゲノム研究や再生医療、現在の先端研究は10年後に使えるようになっているのか。研究成果へのプレッシャーが高まり続ける地方大学で、研究と臨床のトランスレーションに奔走する柴田慶二准教授の一日から見てみよう。(内容は予測に基づくフィクションです)● am 1:00 もう、こんな時間か。そろそろ帰るとしよう。さすがにこの年になると、深夜作業はこたえる。
著者
南 和友
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.133-135, 2012-06

小学生の頃、4歳下の妹が心臓病で突然死したことをきっかけに医師を志す。京都府立医大に入学後、3年目(1968年)に大学紛争が激しさを増し、大学が封鎖されて休学となった。 休学中、社会勉強がてら海外に行こうかと考えた私に、父が欧州への片道分の旅費を出してくれました。旅先でアルバイトをしながら、欧州を転々としました。
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.140-142, 2003-05

神奈川県横須賀市の米海軍基地内にあり、1952年から、日本人医師向けに1年間の卒後臨床研修を実施している。現在、研修修了者は、医療界の様々な分野で活躍している。本コラムでは、これら異才たちを毎号紹介していく。 「横須賀米海軍病院のインターン試験の当日、遅刻しそうになって慌てたことを記憶している。
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.59-63, 2009-05

現場で活躍する様々な「総合医」の共通点は、目の前の患者が抱える病気や健康の問題をなんとか解決しようという姿勢だ。彼らは、地域に溶け込んで患者や家族のニーズを汲みとる。そして、そのニーズを満たすために診断能力や治療の腕を上げるよう努力し続ける。「総合医のスタンスがあれば、都会でも田舎でもどこでも、やるべきことのベースは同じ」と口をそろえる。
著者
竹中 郁夫
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.167-169, 2006-01

■相談メモ 当院に患者を送ってきた医院が患者から訴えられたのですが、裁判所から当院のカルテを送付してくれないかと依頼が来ました。患者は救急の蘇生治療の末に亡くなったので、カルテ記載は乱雑です。院内で内容を整理して裁判所に送ろうかと議論しているのですが、何か問題があるでしょうか。
著者
岩田 健太郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.34, no.6, pp.103-106, 2005-06
被引用文献数
1

呼吸器感染症は外来や救急室でよく遭遇するが、しばしば曖昧に診断され、曖昧に治療されている感染症でもある。本稿では呼吸器感染症の診断について考察し、最も重要な市中肺炎のワークアップと治療について概説した。■ 診断呼吸器感染を7つに区分する 「風邪には抗菌薬を使うなと言いますが、実際にはどんな場合に使えばいいんでしょう」という質問をよく受ける。
著者
多田 富雄
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.244-246, 2008-04

は2001年の5月、旅先で脳梗塞に見舞われ、重度の右麻痺と言語障害、嚥下障害が残ってしまいました。その後病院を転々としながら、理学療法士と言語聴覚士から、それぞれ週に2回ずつリハビリ治療を受けてきました。リハビリは決して楽ではありませんでした。でも、それが命綱だと思い、雨の日も雪の日も病院に通っていました。
著者
阿南 英明
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.142-144, 2010-05

ER、小児救急、救命救急センターの機能を融合し、あらゆる急患を24時間受け入れる藤沢市民病院。小児科をはじめ各診療科医師と救急医が互いの弱点を補完し合う診療体制が、その希有な試みを支える。 夜勤明けのある朝、帰りの電車の車窓から望む江ノ島や丹沢の山々が、今日は霧雨でよく見えないことを悔しく思った。
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.56-59, 2011-03

症例1 75歳で高血圧と糖尿病の既往がある女性。右半身の感覚障害が約15分続いたことから来院した。脈拍は60/分、血圧170/90mHg。ただし、明らかな神経学的所見はない。症例2 78歳で、認知症のため日常生活に見守りが必要な男性。昨晩、少しろれつが回っていなかったとして家人に連れられ来院した。血圧96/54mHg、脈拍60/分、明らかな神経学的所見はない。
著者
竹中 郁夫
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.120-122, 2005-04

■相談メモ 以前、相談させていただいた患者との問題が長引いています。診断後に急性増悪した患者で、「初診時に見逃した」とクレームを言っていた患者ですが、2カ月に1度くらい謝罪と慰謝料を求めてやって来ます。私自身は責任がないと思っていますが、穏便に済ますためにも、謝ってしまった方がいいのでしょうか。
著者
遠矢 純一郎 片山 智栄
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.145-151, 2010-03

これまで、在宅医療の業務をITを使って効率化するには、コストや技術の面がネックとなっていた。しかし、スマートフォン「iPhone」の登場によって、安価でスムーズなシステム構築が可能になった。 高齢社会が加速する現代において、ますますその必要性が高まっている「在宅医療」だが、業務を行っていく上で、現場にはまだ次のような課題が残されている。
著者
Horton Richard
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.40, no.10, pp.152-154, 2011-10

『ランセット』が特定の国・地域の医療をテーマに特集号を出すのは、メキシコ、中国、パレスチナ、南アフリカといった例はありましたが、先進国では日本が初めてです。「なぜ日本か?」とよく聞かれます。それには公式と非公式の2つの理由があります。 まず公式の理由から。
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.191-193, 2007-04

全国2500人の医師が参加するメーリングリストを主宰していた。寝食を惜しんで、日常診療に役立つ情報を毎晩、発信し続けた。「僕は万年研修医」が口癖。謙虚に学び教えることを、ひたすら実践した。 2月11日の日曜日、全国の多くの医師に衝撃が走った。「TFC(トータルファミリーケア)メーリングリスト」の主宰者である田坂佳千が、49歳で急逝したとの知らせが流れたからである。