出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.53-55, 2010-03

過去20年間で最多となった2009年の医療機関の倒産。特に目立ったのが診療所の破綻だ。過大な設備投資や放漫経営といった従来のパターンに加え、経営環境の悪化に直面して行き詰まった例も出ている。 東京商工リサーチによれば、2009年に発生した医療機関の倒産は59件。平成になって最多を数えた07年の52件を7件上回った(図1)。
著者
川根 博司
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
no.407, pp.127-129, 2001-10

◎喫煙と関連の強い重要な呼吸器疾患として,肺癌と慢性閉塞性肺疾患(COPD)が挙げられる。最近では,新しい喫煙関連疾患として急性好酸球性肺炎が注目されている。◎喫煙者の肺癌リスクは,非喫煙者に比べ数倍〜10数倍高い。喫煙は,COPD発症の危険因子の80〜90%を占める。◎タバコを途中で止めれば,肺癌やCOPDのリスクが減少し,生命予後は改善する。
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
no.372, pp.64-73, 1998-11

医学教育のあり方が講義中心の知識伝達型から,症例中心の臨床能力重点型に移りつつある。その核となるのが,「臨床クラークシップ」「チュートリアル教育」「基本的臨床能力の教育と評価(OSCE)」といった新しい教育システムだ。【臨床クラークシップ】チームの一員となり臨床技能を磨く 「少し皮疹が出ていますね。君,ここを触ってみて」—。
著者
河合 直樹 池松 秀之
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.47, no.12, pp.102-107, 2018-12

昨シーズンはB型の大流行や、シーズン途中でA亜型の流行が変化するなど、予想外の展開を見せた。今冬はオセルタミビルを取り巻く環境変化や、3月に発売された新薬バロキサビルにより、治療戦略が大きく変わる。
著者
河合 直樹 池松 秀之 柏木 征三郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.137-139, 2009-01

抗インフルエンザ薬として、1998年にアマンタジン塩酸塩(商品名シンメトレルなど)がA型に、2001年にノイラミニダーゼ阻害薬のリン酸オセルタミビル(タミフル)とザナミビル水和物(リレンザ)がA型またはB型に保険適用となり、インフルエンザ治療は一変した。その後、日本では抗インフルエンザ薬はオセルタミビル一辺倒という時期があったが、06/07年シーズン途中から異常行動との…
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.34, no.11, pp.50-59, 2005-11

過去10年間で最大の流行となった、2004/05シーズンのインフルエンザ。B型ウイルスの大流行、真夏の沖縄での異例の注意報発令など、予想外の展開に驚いた医師も多かったはずだ。一方、高病原性鳥インフルエンザ「H5N1」がついに欧州連合圏内でも確認されたことで、新型インフルエンザ出現への警戒が強まっている。
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.44-46, 2009-01

埼玉県では、医師不足から分娩を休止・制限する医療機関が相次ぎ、周産期医療が深刻な状況に陥っている。昨年10月に自治医大が産科・小児科を新設したが、医師を十分確保できず厳しい船出となっている。 埼玉県さいたま市のJR大宮駅から東に2kmほどのところにある自治医大さいたま医療センター。
著者
徳田 均
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.36, no.12, pp.135-137, 2007-12

右上縦隔部はリンパ節腫大、縦隔腫瘍などの好発部位。胸部X線写真で、ここに右方に膨らむ陰影があれば、まず異常と考えてよい。だが骨変形の陰影などが写ることもあり、軽度の異常では読影に難渋する。とくだ ひとし氏1973年東大卒。癌研究会付属病院、結核予防会結核研究所を経て91年より現職。
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.38, no.7, pp.32-35, 2009-07

医療界は長年、延命治療中止の問題に頭を悩ませてきた。今年2月には福岡大病院が延命中止事例を公表し、その議論が再燃した。尊厳死問題の現状をまとめるとともに、延命中止のあり方を探った。 福岡大病院救命救急センターは今年2月、大阪で開かれた日本集中治療医学会で延命措置の中止事例を公表した。 患者は60歳代の男性。
著者
大西 健児
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.35, no.6, pp.116-118, 2006-06

原虫による食中毒の症状は主に下痢である。臨床症状からは他の食中毒と区別できず、便の検査で原虫を分離して診断する。治療には抗原虫薬を用いるが、自然治癒が望める場合もある。症状の重篤さや合併症などを考慮して投薬を決定する。 食中毒の原因としては細菌から化学物質まで、様々なものが挙げられる。
著者
埴岡 健一
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.35, no.7, pp.75-81, 2006-07

日本では今、医療法の改正による患者への情報提供の本格開始、専門医制度確立への再チャレンジ、がん対策基本法を生んだ患者の声の高まりなど、大きな環境の変化が起きている。こうした波を先にかぶった米国はどのような経験をしてきたのか。そして、そこにはどんな教訓があるのか。3つのキーワードにしてお届けする。
著者
平井 利明 桑原 博道 豊川 琢
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.39, no.12, pp.38-41, 2010-12

近年、減少傾向にある医療訴訟。ただ、刑事訴訟法改正などの影響で刑事事件がこれから増える懸念もある。前号に引き続いて弁護士の平井利明氏と桑原博道氏に、医療訴訟における現在の課題や今後の展望について語ってもらった。(司会は本誌副編集長・豊川琢)──最近は民事事件、刑事事件ともに訴訟件数が減り、安堵している医師も多いと思いますが。
著者
桑原 博道 平井 利明 豊川 琢
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.39, no.11, pp.24-27, 2010-11

今年6月、本誌の好評連載「医療訴訟の『そこが知りたい』」に掲載した判例を中心に、注目の47判例を解説した書籍を発刊した。弁護士7人の執筆陣の中から平井利明氏と桑原博道氏にご登場いただき、医療裁判史上、激動の10年間を振り返ってもらった。(司会は本誌副編集長・豊川琢)──連載「医療訴訟の『そこが知りたい』」が1冊の本になりました。何か感じた点はありますか。
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.34-37, 2006-04

過去最大の下げ幅となった2006年度の診療報酬改定は、在宅医療を手厚く評価するなど、医療制度改革の具現化を目指した改定となった。ここでは診療所外来と在宅医療を中心に、その影響度を紹介する。 2006年度診療報酬改定は、本体部分がマイナス1.36%と、過去最大の下げ幅となった。 特にそのあおりを受けたのが、外来診療と慢性期入院の2つ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.62-65, 2015-03

まず教育。特に医学生への教育の負担が高まっている。私立大学教授のA氏が指摘するのは、「『医学生への教育』が教授の評価項目になった」ということだ。A氏の大学では、講義を医学生が評価する「授業評価」を導入している。
著者
藤田 康幸
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.101-103, 2003-02
被引用文献数
4

向精神薬による副作用でスティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)を発症し,失明状態に至った患者が,損害賠償請求訴訟を起こした。最高裁は,過敏症状からSJSへの移行を予見,回避すべき義務があったなどとし,高裁判決を破棄し,医師の過失を認めた。ふじた やすゆき氏東大法学部卒。1980年弁護士登録。
著者
雨宮 厚 谷 憲三朗
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
no.415, pp.160-162, 2002-06

横須賀米海軍病院では,1年間の研修を終えた医師に修了証を,病院の外観の写真を添えて手渡している。1973年から74年にかけて研修を受けた大船中央病院(神奈川県鎌倉市)の外科部長,雨宮厚氏は30年近くたった今でもこの写真を部長室に飾っている。戦前に旧日本海軍が建てた歴史を感じさせる建物だっただけに,雨宮氏の思い入れも一層深いようだ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.112-114, 2004-01

慢性閉塞性肺疾患(COPD)や気管支喘息といった呼吸器疾患では、抗コリン薬や副腎皮質ステロイド、β2刺激薬などの吸入薬が治療の基本となる。吸入療法で十分な治療効果を上げるためには、医師が吸入方法をよく認識し、患者に適切な吸入手技を習熟させることが不可欠だが、必ずしも満足できる状況とはいえないのが実情だ。
著者
平井 利明
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.139-141, 2011-05

自転車で転倒して鎖骨を骨折した患者が、救急病院で経過観察中に死亡しました。裁判所は、担当医師が必要な検査を怠ったとの鑑定意見を取り入れ、医師の注意義務違反を認定。病院に損害賠償の支払いを命じました。事件の概要 男性患者(当時72歳)は2005年4月9日、自転車で走行中に転倒し、15時10分頃被告病院に救急搬送された。
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.22-24, 2015-03

製品の多様化や積極的な宣伝により紙巻きたばこよりもスマートで健康的といったイメージができ、入手や公共の場での使用に関する規制も当初はなかったことから、喫煙者を中心に欧米での普及は早かった。英国の調査では、喫煙者で「使用経験あり」とする回答…