著者
Dyke Gareth
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.10, pp.64-70, 2010-10

鳥が小型肉食恐竜から進化したことははっきりしているが,現代的な体形の鳥がいつ登場したのかは,はるかに不透明だ。化石に基づく従来の考え方では,現代的な鳥が現れたのは,6500万年前の小惑星衝突で恐竜など多くの生物が絶滅した後とされる。
著者
Stern S. Alan
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.8, pp.56-64, 2002-08

米航空宇宙局(NASA)は「ニューホライズン」と呼ぶ無人探査機計画を採択し,冥王星の探査に乗り出した。米議会が予算を認めれば2006年に打ち上げられ,2015年には冥王星に到達する。
著者
Ambjorn Jan Jurkiewicz Jerzy Loll Renata
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.12, pp.22-30, 2008-10

時間や空間はどのように現れたのだろうか? どのように4次元時空は形づくられ,私たちの世界の舞台となったのだろうか? その時空は,非常に小さなスケールではどのようにみえるのだろうか? こうした疑問の数々は「量子重力理論」へと物理学者を駆り立てるが,一般相対性理論と量子論の"結婚"は未だ実現していない。 量子重力理論の候補の1つに「超弦理論」がある。
著者
紺野 大介
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.9, pp.72-77, 2003-09
被引用文献数
2

日本では来年の4月から国立大学が法人化され,これまでとは違う厳しい生き残り競争にさらされるが,お隣の中国では国立大学や中国科学院傘下の研究所改革の波はすでに十数年前に始まった。研究者や大学,研究所が置かれている競争的環境や,その研究成果を産業化するベンチャー育成という点で,中国はいまや日本をはるかに引き離している。
著者
中島 林彦
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.11, pp.42-49, 2012-11

ここ300〜400年,巨大地震はないから今後も起きないだろう──。そう思っていたところに500〜1000年間隔で起きる途方もない地震が再来した。
著者
スティックス G.
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.5, pp.108-112, 2007-05

副作用の少ない天然化合物をもとにした薬剤開発は以前から行われてきた。アスピリンはヤナギの樹皮から採れたものだし,抗コレステロール薬のスタチンはカビから,抗マラリア薬のアルテミシニンは漢方で知られる青蒿(せいこう,Artemiesia annua)という植物から採取された。
著者
ゴールドスミス D.
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.34-42, 2012-06

「ミルコメダ」という名前の銀河を知っている人はほとんどいないだろう。私たちの天の川銀河と,現在は250万光年離れている"お隣の銀河",アンドロメダが数十億年後に衝突して生み出される超巨大銀河のことだ。
著者
Giuliani Gaston Chaussidon Mare Hueze Michele
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.86-95, 2001-05

現在,エメラルドの産地といえば,コロンビアが有名だ。コロンビア産の石は透明度が高く,色も美しい。
著者
Blaustein Andrew R. Johnson Pieter T. J.
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.5, pp.58-65, 2003-05

1995年夏のある暑い日のこと。8人の中学生が近くの小さな池で簡単な生態調査をしようとした。ミネソタ州ヘンダーソンにあるその池でヒョウガエルを集め始めたところ,驚いたことに,後肢の数が5本以上もあるカエルが次々と見つかった。
著者
Taylor Richard P.
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.62-68, 2003-03
被引用文献数
1

抽象表現主義の画家,ジャクソン・ポロック(Jackson Pollock,1912?1956)。彼が絵の具をカンバスにたらして描いた作品には意外な秘密が隠されていた。
著者
Irion Robert
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.58-67, 2011-01

大成功を収めているハッブル宇宙望遠鏡の後継機が,2014年の打ち上げを目指して建設されている。アポロ計画時代の米航空宇宙局(NASA)の長官の名前にちなんだ「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」だ。
著者
Andersen Jesper L. Schjering Peter Saltin Bengt
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.10, pp.22-31, 2000-10

2000年9月15日にオーストラリアのシドニーで開かれるオリンピック。ここでは,長時間の持久力が必要なマラソンや瞬発力を求められる短距離走など,さまざまな種目の競技が行われるが,こうした国際競技でメダリストになりそうな有望選手を発掘し,勝利に向けてトレーニングするには何が必要なのだろうか。短距離走やマラソンの選手の筋肉を細胞レベルで調べていくと,遺伝子レベルで選手候補を見つけ,種目に応じた筋肉の付け方など,育て方もわかってくる。
著者
Lorenz Ralph Sotin Christophe
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.42-50, 2010-06

「輪郭がはっきりしない,縫い目のないテニスボール」。1980年代初めにボイジャー探査機が撮影した土星最大の衛星タイタンの画像を見た,探査チームのメンバーの1人オーエン(Tobias Owen)の言葉だ。
著者
Smith Chris Llewellyn
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.11, pp.48-57, 2000-11

9月7日に「ヒッグス粒子を観測」との一部報道が流れたが,これはスイス・ジュネーブ郊外にある欧州共同原子核研究機構(CERN)の大型電子・陽電子衝突器(LEP)という粒子加速器の成果だ。このLEPのトンネルをそのまま使い,2つの陽子を光速近い速さになるまで加速してから,正面衝突させる実験をしようというのが大型ハドロン衝突器(LHC)だ。
著者
サンプソン S.D.
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.54-62, 2012-06

恐竜がのし歩いていた9000万年前から7000万年前の中世代白亜紀後期,北米大陸はロッキー山脈の東側を境に,海によって東側のアパラチア大陸と西側のララミディア大陸に分かれていた。約30年前,「ララミディアの北部と南部では異なる種類の恐竜集団が数百万年にわたって生息していた」とする説が発表されたが,ララミディアは北米大陸の1/5しかない小さな大陸であり,それほど多くの恐…
著者
Pang Alex Soojung-Kim Twiggs Bob
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.9, pp.32-38, 2011-09

世界初の人工衛星スプートニクは机にのるほどの大きさだった。以降,大型化の一途をたどり,半世紀後にはサッカーグラウンドほどもある国際宇宙ステーションが地球を周回するようになった。
著者
Martinez-Conde Susan Macknik Stephan L.
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.46-55, 2009-03

マジシャンは観客を煙にまくために,さまざまな手法を取り入れている。スモークや鏡,爆発音,照明の制御,手先の早業,大がかりな秘密の仕掛け……。だが,彼らにとって最大の武器は,観客に錯覚を起こさせるテクニックだ。