著者
小林 光恵
出版者
医学書院
雑誌
訪問看護と介護 (ISSN:13417045)
巻号頁・発行日
vol.24, no.9, pp.688-692, 2019-09-15

「え? 患者の性格? あなた、それを伝えるためだけに来たんですか?」 救命救急センターの主任看護師・三木蓮司は目を丸くして、目の前に立つ男に言った。このヤサオトコ、何考えてるんだ、あほか、と思いながら。
著者
和田 忠志
出版者
医学書院
雑誌
訪問看護と介護 (ISSN:13417045)
巻号頁・発行日
vol.7, no.4, pp.320-325, 2002-04
著者
藤澤 春菜
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.122-127, 2021-02-15

私は地域包括支援センターで保健師として働く傍ら、東京都杉並区にある老舗銭湯「小杉湯」にも看護師としての力を活かして関わっています。そこでは「小杉湯×医療」という小杉湯スタッフと医療関係者との交流や学び合いの場を開催したり、近隣住民向けのイベントのサポートをしながら来場者とコミュニケーションを取ったりしています。 このように書くと「なぜ銭湯で?」と疑問に思うかもしれません。しかしこれらを行う目的は、本業である地域包括支援センターの活動と重なるものです。本稿では、私が本業の枠を越えて「街の銭湯」に関わる理由をお伝えできたらと思います。
著者
和田 忠志
出版者
医学書院
雑誌
訪問看護と介護 (ISSN:13417045)
巻号頁・発行日
vol.10, no.10, pp.858-863, 2005-10
著者
秋山 正子
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.58-59, 2021-01-15

アメリカ発祥の「Continuing Care Retirement Community」、略称「CCRC」。これは、リタイア後の高齢者が健康な段階で入居し、継続的なケアを受けながら終身暮らすことができる生活共同体のことを指します。計画的に「街づくり」された郊外の広大な地域に、数百人規模の高齢者が住むイメージです。そんな場所が、全米で2000か所にも増えているといいます。 一般的な高齢者施設と異なるのは、元気なうちからコミュニティに移り住む点。元気なうちから移り住むことによって、その地域共同体に新たな一員として加わることができます。そして、時間が経って医療や介護が必要となる段階が訪れても、そのころにはそこが「住み慣れた場所」となり、他地域にある施設へ移ることなく、適切なケアを受けながら暮らすことができるというわけです。
著者
大西 美智恵 山内 明子 「えひめ訪問看護研究会」
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.38-43, 2004-01-01

はじめに 午後9時過ぎ,訪問看護ステーションから,「お疲れさま! じゃ,また次回」という挨拶を交わしながら,数人の訪問看護師たちが帰って行く……。平成13年度から,訪問看護実践に役立つ感染防止マニュアルづくりのために結成された「えひめ訪問看護研究会・感染防止マニュアル作成プロジェクトチーム」の仲間たちである。5か所の訪問看護ステーションの訪問看護師と,元民間病院の在宅ケア顧問の看護師,大学の教員等,総勢9名のメンバーである。「現場で使える有益なマニュアルをつくろう」を合い言葉に,愛媛県内すべての訪問看護ステーションの協力を得て作業を進めてきた。今年中に愛媛の訪問看護師たちにマニュアルを届けるため,最終の作業に追われている。 まず最初に,「えひめ訪問看護研究会」(以下,「研究会」と略記)の現在の活動の一端を紹介した。本会はなにものにも束縛されない訪問看護師たちの自主的な会として平成8年に発足した。引き続きその轍を紹介したい。
著者
山崎 亮
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.929-935, 2016-12-15

生業とボランティアの環のなかで展開される「地域まるごとケア」 滋賀県東近江市は、鈴鹿山脈を望む森里川湖といった自然豊かなまち。この地域では、職種・分野を超え、さまざまな人・団体がつながることで、地域が抱える課題を、地域のもつ資源を活かしながら解決するしくみがある。そうした地域の在り方は、地域に点在する“人的資源”を図示した「東近江 魅知普請 曼荼羅」にも垣間見ることができよう。住民それぞれの思いや願い、取り組みは、地域の緩やかなつながりによって紡がれ、ひとつのかたちになっている。 そんな地域で生老病死をささえる1人が、永源寺診療所の花戸貴司医師。しかし、ここでも診療所の医師や看護師といった専門職が“中心”になることはなく、近隣住民や寺、警察までも含んだ「チーム永源寺」の“一端”を担うにすぎない。住み慣れた場所で最期まで暮らし続けたいと願う人々の思いは、「専門職で」ではなく、あくまで地域ぐるみで叶えている。

1 0 0 0 感情失禁

著者
藤井 博之
出版者
医学書院
雑誌
訪問看護と介護 (ISSN:13417045)
巻号頁・発行日
vol.10, no.9, pp.774-778, 2005-09-01

脳血管障害などで,感情のコントロールがきかないように見える人がいます。ふとしたことで笑ったり泣いたりして,それが止まらなくなることもあります。なにがきっかけとなったのかはっきりしない人も,なかにはおられます。 こうした現象は,医学的にはいくつかの症状として理解されています。「感情失禁」は,そのなかで最も有名な用語で,看護・介護の現場はもちろん,ときには一般の会話などでも使われます。
著者
福井 小紀子 乙黒 千鶴 藤田 淳子 池崎 澄江 辻村 真由子
出版者
医学書院
雑誌
訪問看護と介護 (ISSN:13417045)
巻号頁・発行日
vol.20, no.12, pp.1021-1027, 2015-12-15

3つのツールを使って連携の強み・弱みを調査 連載第2回となる本稿では、第1回(2015年11月号p.936〜)にて紹介した3つのツールを用いて、段階的に多職種連携の状況をとらえた結果を報告する。
著者
野村 照幸
出版者
医学書院
雑誌
訪問看護と介護 (ISSN:13417045)
巻号頁・発行日
vol.22, no.6, pp.468-477, 2017-06-15

ここまで、クライシス・プランの活用例を紹介してきました。各ケースでのやりとりを見ると、決して特別な関わり方をしているわけではないとわかります。しかしながら、どういう利用者に対し、どのような点でクライシス・プランをお勧めでき、実際にはどういったやりとりのなかで作成していけばよいのか、「もう少し詳しく知りたい!」という方もいるのではないでしょうか。 ここで、前項の「こんなケースに使えます、クライシス・プラン」の事例を用いながら、クライシス・プランの作成・導入・運用のプロセスを11のステップに切り分け、必要な考え方や知識を整理していきます。
著者
細川 雅人
出版者
医学書院
雑誌
訪問看護と介護 (ISSN:13417045)
巻号頁・発行日
vol.14, no.7, pp.602-605, 2009-07-15

高齢者の場合,認知症か体力の低下で掃除ができなければ家事援助を利用できる。ゴミ捨てができないときは近所の人に頼んでもよい。ところが,室内がゴミであふれていても援助を拒み,説得も受け入れない人がいて,周囲に迷惑を及ぼすようになると相談が寄せられる。 若い人の例を調査すると,ほとんどが自閉症をともなう知的障害者であったことから,高齢者の場合でも,広汎性発達障害による例がかなり含まれていると考えている。特に,若いときから家の中にゴミが散乱していた人や,わざわざ粗大ゴミを拾ってくる人の場合はその可能性が高いと推定するが,精神科医による診断や心理検査による裏付けがほとんど得られないので,実態はよくわからない。