著者
浦上 大輔 郡司 ペギオ幸夫
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回 (2021) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.1H3GS1b01, 2021 (Released:2021-06-14)

リザバーコンピューティングにおいて時系列データの記憶と分類を担うリザバーは、臨界的な性質を持つことが望ましいと考えられている。しかし、一般的にあるシステムにおいて臨界性を実現するためにはパラメータの微調整を必要とする。一方、我々が提案している非同期セルオートマトン(AT_ECA)はそのようなパラメータ調整を必要とせず、臨界的な時空間パターンを生成する。また、AT_ECAをリザバーとする学習システムは、高い学習能力を有することが明らかになっている。これらを踏まえて、本研究の目的はリザバーの状態を解析するための指標を提案して、AT_ECAの臨界性と学習能力の関係を明らかにすることである。まず初めに、初等セルオートマトン(ECA)をリザバーとした場合について、臨界的な時空間パターンを生成する特定の局所ルールの学習能力が高いことを示し、そのリザバーの状態の特徴を上記の指標によって明らかにする。次に、AT_ECAをリザバーとした場合について、多くの局所ルールで同じ特徴が認められることを示す。これらの結果より、AT_ECAの高い学習能力はその普遍的な臨界性に由来することが明らかになる。
著者
清水 大地 岡田 猛
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.1M5OS05b3i, 2014 (Released:2018-07-30)

本研究ではブレイクダンスにおけるバトルというパフォーマンス場面を対象とし,ダンサーが交代して披露し合うことによって踊りに生じる変化を検討した.エキスパートのバトル映像を対象とし,領域で重要とされる「踊りの4要素」といった観点から,クラスター分析等による検討を行った.結果として,踊り方に数種類のスタイルが見られ,同一のダンサーでも踊り合いを通して踊りのスタイルが変化していったことが示された.
著者
長沼 大樹 藤森 岳 武内 茉莉 長瀬 准平
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第36回 (2022) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.1D1GS202, 2022 (Released:2022-07-11)

自然勾配学習法の高速な近似手法の開発により、高い収束性を持つ二次最適化が深層学習においても用いられている。二次最適化においては、情報行列の逆行列計算が必要となるが、一般に深層学習の問題設定では情報行列は退化する。そのため、ヒューリスティックスとして、定数倍された単位行列を足し込む dampingと呼ばれる手法が用いられている。本研究では、Levenberg-Marquardt法による damping決定方法から着想を得て、dampingをスケジューリングする手法を提案し、その効果を検証した。