著者
仲道 隆史 伊藤 毅志
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014)
巻号頁・発行日
pp.1E5OS23b5i, 2014 (Released:2018-07-30)

現状の将棋AIの実力はプロ棋士に肉薄しているが,実力差の大きいエージェントの指し手は理解が困難でエージェンシーの認知を妨げることや対戦相手の実力が対等な時に楽しいと感じやすいことが指摘されている.本研究では局面の評価値を0に近づける着手を選ぶことでユーザの棋力に合わせる接待将棋AIを作成し,エージェンシーと対局の満足感に対する主観評価によって,インタラクティブエージェントとしての妥当性を検討した.
著者
諏訪 正樹 清水 唯一朗
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.2D4OS28a1, 2014 (Released:2018-07-30)

人生哲学を聞き出すインテンシブなインタビュー記録を基に,ライフストーリーのインタビュー技法に関して考察する.話し手が心の中に有する定型の語り口を破り,その場で考えることを促し,本音をしゃべることを促すことが大目標である.インタビュアーが具体的なトピックを提示し,主観的な意見を述べ,仮説を開示するという,従来インタビューでは御法度とされてきた技法が,実は本音を語ることを促す可能性が示唆された.
著者
鳥居 拓馬 日高 昇平 真隅 暁
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014)
巻号頁・発行日
pp.4H13, 2014 (Released:2018-07-30)

従来、社会的ジレンマのモデルとしてゲーム理論を用い、協調行動の発生が議論されてきた。本研究では、各プレイヤーが報酬により行動を変える強化学習の枠組みを仮定し、代表的なゲームの一つである繰り返し囚人のジレンマを検討した。すべてのプレイヤーの行動履歴を状態遷移行列で表現し、そのダイナミクスを分析した。その結果、より長い行動履歴に基づき学習するほど、協調行動が安定して発生することが明らかになった。
著者
大柿 高志 吉仲 亮 山本 章博
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.4A15, 2014 (Released:2018-07-30)

近年、古典和歌のテキストデータベースがWebやCD-ROMで公開されてきている。それにともなって、マイニングの技術が文学研究においても利用され始めている。これまでの古典和歌の文学研究は自立語による語句の分析が主だった。しかし、和歌は朗詠の文化を持ち、音が重要な意味をもつことも十分考えられる。和歌を音素の記号列に変換し、テキストマイニングを行うことで、新しい和歌の分析手法を提案する。
著者
清水 大地 岡田 猛
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.1M5OS05b3i, 2014 (Released:2018-07-30)

本研究ではブレイクダンスにおけるバトルというパフォーマンス場面を対象とし,ダンサーが交代して披露し合うことによって踊りに生じる変化を検討した.エキスパートのバトル映像を対象とし,領域で重要とされる「踊りの4要素」といった観点から,クラスター分析等による検討を行った.結果として,踊り方に数種類のスタイルが見られ,同一のダンサーでも踊り合いを通して踊りのスタイルが変化していったことが示された.
著者
藤井 晴行 諏訪 正樹
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014)
巻号頁・発行日
pp.2D5OS28b4, 2014 (Released:2018-07-30)

経験のデザイン,機械作曲,研究方法のデザインなどについての一人称研究の概要とそれらを通して得られた知見を身体性という観点から報告する.デザインの一人称研究は研究者や被験者の身体性を自覚的に扱う研究である.デザインの思考においては記号(設計図,図式,数式,ことば)の操作が身体性をもつことが重要であることは言うまでもない.身体性を欠く思考がデザインにいかなる弊害をもたらすかについても言及する.
著者
伊藤 毅志 河口 恭平
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014)
巻号頁・発行日
pp.3B4OS10b1, 2014 (Released:2018-07-30)

コンピュータチェスの分野では、人間とコンピュータが協調して対戦するアドバンスドチェスというゲームが行われている。本研究では、アドバンスド将棋というゲームを提案し、その状況で人間がどのようにコンピュータを利用していくのかを観察した。その結果、コンピュータに対する信頼度に応じて、コンピュータを使って人間が強くなるという利用法、人間が協力してコンピュータを強くするという利用法の二つが観察された。
著者
伊藤 麻里 矢入 健久
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014)
巻号頁・発行日
pp.3E43, 2014 (Released:2018-07-30)

近年、生活をサポートする便利なシステムが増えている。しかし、人間がそのようなシステム頼ることで、行動決定の際の思考プロセスを省略してしまう可能性がある。そこで、人間とシステムとの知識共有及び人間への思考支援が必要だと考える。本研究では、部屋の片付けをテーマとして、片付けプロセスに関する知識共有及び思考支援を行う。主成分分析を用いて物体配置に意味付をし、これを介して知識共有及び思考支援を実現する。
著者
仁科 慧 岡田 将吾 新田 克己
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014)
巻号頁・発行日
pp.1F21, 2014 (Released:2018-07-30)

多様な性質の意見や引用を含んだ複雑な議論の、論理構造に関する分析を行う。この目的のため、モジュールベース議論フレームワークによる、議論の形式化を行い、この構造における性質や、それの議論分析への貢献についての考察を述べる。さらに、モジュールベース議論フレームワークに対応した議論解析ツールの展望を述べる。
著者
金井 明人 野村 なつき
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014)
巻号頁・発行日
pp.2F5OS01b3, 2014 (Released:2018-07-30)

映像作品においては,編集によって「違和感」あるいはその前段階としての「戸惑い」を認知時に生じさせることができ,それが映像への没入度と関係している.本発表では、近年の代表的な映像作品における「戸惑い」の認知を分析すると共に、それが物語的な切断を意図した映像編集の有無によって変化することを立証する.
著者
古林 知哉 松井 孝典 宮内 達也 町村 尚
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014)
巻号頁・発行日
pp.1B2OS02a5, 2014 (Released:2018-07-30)

日本ではニホンジカの増加や生息域拡大により,生態系や農林業への被害が増加している.アメリカではオオカミの再導入により植生の回復がみられたが,日本での活用のために定量的な解析が必要である.本研究ではマルチエージェント化した個体群動態モデルと生態系プロセスモデルBiome-BGCの結合し,ニホンジカの採食がC3grass植生へ与える影響の緩和に対してオオカミ再導入が与える効果を定量的に評価した.