- 出版者
- 東海国立大学機構 名古屋大学大学院法学研究科
- 雑誌
- 名古屋大学法政論集 (ISSN:04395905)
- 巻号頁・発行日
- vol.300, pp.300.2, 2023 (Released:2023-12-22)
はじめに
1.理論:権利確定の二重システム
1.1.権利の創設
1.1.1.Demsetz 仮説
1.1.2.Demsetz 仮説の図式的表現
1.1.3.財産の価値と権利創設コスト
1.2.権利の二重性――排除とガバナンス
1.2.1.コスト構造の異なる権利確定方法としての排除権とガバナンス
1.2.2.排除とガバナンスの比較分析
1.2.3.排除権/ガバナンス理論の批判的検討
1.3.ルールの精確性問題としてのモデル分析
1.3.1.条件設定
1.3.2.排除権ルールによる場合の社会的厚生
1.3.3.ガバナンス・ルールによる場合の社会的厚生
1.3.4.両者の比較
1.3.5.含意
2.応用:物権と契約
2.1.Merrill & Smith によるproperty/contract の意義に関する議論
2.1.1.排除権?
2.1.2.モノに対する権利?
2.1.3.多数者に対する権利
2.2.物権と契約の区別(日本の議論)
2.2.1.分析の視点:物権と債権のジレンマ
2.2.2.初期の議論:第二ジレンマとの格闘
論 説
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論 説
2.2.3.排他性の抽出と第一ジレンマへの移行
2.2.4.第一ジレンマ問題(1):物権の本質論
2.2.5.第一ジレンマ問題(2):物権的請求権
2.2.6.近時の状況
2.2.7.小括
3.二重システムの派生的制度
3.1.物権における派生的制度:物権法定主義
3.1.1.Merrill & Smith の情報コスト論
3.1.2.Hansmann & Kraakman の証明コスト論
3.1.3.議論のまとめ
3.2.契約における派生的制度:デフォルト・ルール
おわりに
情報処理システムとしての法制度