著者
丹羽 徹 渋川 周平 堀江 朋彦 相田 典子 橋本 順
出版者
日本小児放射線学会
雑誌
日本小児放射線学会雑誌 (ISSN:09188487)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.44-49, 2022 (Released:2022-04-15)
参考文献数
24

小児MRIにおいては,撮像にあまり時間がかけられず,使用できるシークエンスおよびその設定には制限があったが,近年の装置の進歩に伴い比較的短時間で画像データを取得できるようになってきている.本稿では主に小児頭部MRIにて日常臨床的にて使用可能な近年の撮像法に関して解説する.
著者
本 秀紀 愛敬 浩二 森 英樹 小澤 隆一 植松 健一 村田 尚紀 木下 智史 中里見 博 小林 武 上脇 博之 奥野 恒久 近藤 真 植村 勝慶 倉持 孝司 小松 浩 岡田 章宏 足立 英郎 塚田 哲之 大河内 美紀 岡本 篤尚 前原 清隆 中富 公一 彼谷 環 清田 雄治 丹羽 徹 伊藤 雅康 高橋 利安 川畑 博昭
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

比較憲法研究・憲法理論研究を通じて、(1)先進諸国が「ポスト・デモクラシー」という問題状況の中でさまざまな問題を抱えていること、(2)各国の政治状況・憲法制度の差異等が原因となって、その問題の現れ方には多様性があること、の2点が確認された。そして、「ポスト・デモクラシー」の状況の下で国内・国際の両面で進行する「格差社会」化の問題は、今日の憲法制度・憲法理論において有力な地位を占める「法的立憲主義Liberal Democracy」の考え方では、適切・正当な対応をすることが困難であることを明らかにした。以上の検討を踏まえて、民主主義をシリアスに受け止める憲法理論の構築の必要性が確認された一方、「政治的公共圏」論を抽象論としてではなく、(日本を含めた)実証的な比較憲法研究との関連において、その意義と問題点を検討するための理論的条件を整備した。
著者
堀江 朋彦 今田 奈津夫 榊原 夢太郎 厚見 秀樹 丹羽 徹 松前 光紀
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
pp.2023-1324, (Released:2023-02-14)
参考文献数
27

【目的】本研究の目的は,呼吸性運動による脳脊髄液(cerebrospinal fluid: CSF)動態の描出を想定したdynamic improved motion sensitized driven equilibrium steady-state free precessionの最適な空間分解能と時間分解能を調べることである.【方法】健常ボランティア9名の正中矢状断面を対象に三つの撮像条件(A:空間分解能0.49×0.49×5 mm, 時間分解能1000 ms,B:0.49×0.49×5 mm, 430 ms,C:0.78×0.78×5 mm, 200 ms)による描出の違いを調査した.まず,第三,第四脳室のCSFおよび橋のsignal-to-noise ratio(SNR)を算出した.次に,呼吸性運動により10 cm/s以上で流れるCSFと10 cm/s以下で流れるCSFの信号強度比(signal intensity ratio: SIR)を算出した.更に吸気SIRと呼気SIRの差を求めた.更に,①中脳水道を中心とした第三,第四脳室に生じる流れの存在,②呼吸による流れの変化について,7名の技師による3段階の視覚評価により調べた.【結果】SNRは,いずれもAが最も高く次いでBそしてCの順に小さくなった.第三,第四脳室のCSFではAとBおよびAとCの間に有意差があったが,BとCには有意差はなかった.呼吸性運動によりCSFの信号強度は変化した.第三脳室のSIRは吸気で高く呼気に低くなり,逆に第四脳室のSIRは吸気に低く呼気で大きくなった.各SIRはいずれもAとCおよびBとCの間に有意差があった(p<0.05).吸気SIRと呼気SIRの差は,第三,第四脳室ともにBが最も高く次にAそしてCが最も低く,AとCおよびBとCの間に有意差があった(p<0.05).中脳水道を中心とした第三,第四脳室に生じる流れの存在に有意差はなかった(p=0.264).一方,呼吸による流れの変化には撮像条件による有意差がありBが他より高値となった(p<0.001).【結語】最適な空間分解能は0.49×0.49×5 mm, 時間分解能は430 msであった.また本法では,位相分散を利用するため空間分解能と時間分解能の関連に注意した条件設定が重要なことが示唆された.