- 著者
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神田 知子
高正 晴子
- 出版者
- 山口県立大学
- 雑誌
- 山口県立大学学術情報 (ISSN:18826393)
- 巻号頁・発行日
- vol.1, pp.50-55, 2008-03-31
朝鮮通信使とは,江戸時代に1607年から1811年まで,約200年間計12回にわたり,朝鮮国王から幕府に派遣された総勢300~500人もの平和外交使節団である.2007年は第1回から400年目の年にあたるため,「朝鮮通信使400周年記念,しものせき馬関まつり参加事業」の一環として朝鮮通信使おもてなし (饗応)料理の再現が行われた.再現した料理は1711年8月29日に,長州藩主毛利吉元が自ら接待にあたり,「長門下之関御馳走一番(長州藩の御馳走が一番)」と評された時の饗応料理の中で,三使(正使,副使,従事官)に提供された五五三膳と引替三汁十五菜の一部である.再現料理に要した食材料の種類から,動物性たんぱく質源である魚介類が多いことがわかった.また,保存効果や抗菌効果をもつ山椒やからし,わさびなどの香辛料が多用されていることがわかった。