著者
田中 桂一
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工業教育 (ISSN:18839002)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.44-54, 1973-03-25 (Released:2009-04-10)

佐渡金山といっているが,これは常識的に云っているので,実際は佐渡銀山である。近来観光ブームで,案内書やバスガールの説明にも,常識的な解説が多いが事実はもっと深刻である。講師は,幾多の古文書や,時には,かって銀山に働いた老婆を生字引として事実を説明する。関ケ原の戦は徳川と豊臣の天下分け目の戦であったが,その背後に豊臣家の管理下にあった佐渡金山を家康が手中に収めんとする意図に端を発していることを述べ,鬼才,大久保長安の鉱山経営法,その中に前借制度や,談合がとり入れられ,慶長年間の産銀量は当時の世界の産銀量の25%に上ることを説明し,その長安が何故,悲惨な最後をとげたか,そこに銀山の盛衰のあとを辿る,更にその後の徳川幕府の銀山経営法を述べ,所謂,無宿者の正体を説明する。そして,生字引の老婆の述懐で終りを結んでいる。
著者
上杉 滋
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工業教育 (ISSN:18839002)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.35-44, 1994-01-31 (Released:2009-04-10)
参考文献数
24

知識が独創的な智恵や人格の形成にまで発展するようにするには,知識を体系化して理解することが重要である。また,体系化された知識が理解しやすいように,文章を図表化してビジュアル化することで理解しやすくなる。このことから,知識を体系化してビジュアル化した教育の方法は,全体像の把握ができて理論の構築や問題点の抽出がしやすく,学問と実践の一致が容易である。この教育方法を工学教育に応用することにより,個性に応じた独創性や全体性および心豊かな人格形成を目指した人材の育成が可能である。
著者
辻 哲夫
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工業教育 (ISSN:18839002)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.23-27, 1993-05-30 (Released:2009-04-10)

明治以後,日本人は初めて本物の機械文明を学び始めた。その時,近代技術の科学的基礎が,日本人にとって非常にわかりにくいものだった。科学文化の欠除は,伝統思想,とくに技芸の観念で補われたと思われる。こうした歴史的体験は,日本における現在の工学教育にも大切な教訓となるかもしれない。
著者
田中 桂一
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工業教育
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.44-54, 1973

佐渡金山といっているが,これは常識的に云っているので,実際は佐渡銀山である。近来観光ブームで,案内書やバスガールの説明にも,常識的な解説が多いが事実はもっと深刻である。講師は,幾多の古文書や,時には,かって銀山に働いた老婆を生字引として事実を説明する。関ケ原の戦は徳川と豊臣の天下分け目の戦であったが,その背後に豊臣家の管理下にあった佐渡金山を家康が手中に収めんとする意図に端を発していることを述べ,鬼才,大久保長安の鉱山経営法,その中に前借制度や,談合がとり入れられ,慶長年間の産銀量は当時の世界の産銀量の25%に上ることを説明し,その長安が何故,悲惨な最後をとげたか,そこに銀山の盛衰のあとを辿る,更にその後の徳川幕府の銀山経営法を述べ,所謂,無宿者の正体を説明する。そして,生字引の老婆の述懐で終りを結んでいる。
著者
西尾 勝
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工業教育 (ISSN:18839002)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.18-22, 1993-11-30 (Released:2009-04-10)

先端技術者育成トラストより1992年12月に助成金の交付決定を受けた,東京大学大学院法学政治学研究科の修士課程専修コースにおける「技術法務」従事者育成事業の由来・内容・実施状況,現時点での効果,今後の課題についての事例報告。「技術法務」従事者育成事業とは,急速な技術革新,社会経済の構造変化と国際化に伴って発生した知的所有権の法的保護,製造物責任,産業廃棄物処理,地球環境汚染,裁判外民事紛争解決手続などに関する新しい法律問題につき,製造業界の企業法務担当者を主たる対象にして,大学院修士課程レベルでのリフレッシュ教育を実施する計画である。
著者
島田 彌
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工業教育 (ISSN:18839002)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.21-25, 1994-11-30 (Released:2009-04-10)
参考文献数
5
被引用文献数
3 2

多様化する社会の要求に対応するためには,「個―On」―目標の自己設定力―と「調和―Hol」―組織変化への適応力―とを併せ持った「Holon」型技術者の育成が極めて重要である。そのためには,「学習者の状態に合わせて彼らが"学び育つ"ための"素材と刺激の場"とを提供する」"学育"が必要である。