著者
山田 幸樹 金野 倫子 内山 真
出版者
NIHON UNIVERSITY MEDICAL ASSOCIATION
雑誌
日大醫學雜誌 (ISSN:00290424)
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.137-141, 2013-06-01

Gender identity disorder (GID) is defined as a sexual disorder characterized by strong self-identification with the opposite gender, followed by unpleasant feelings due to the birth-given gender. This paper examines the current diagnostic criteria and treatment for GID. While the etiology of GID remains unknown, several hypotheses have been proposed. We describe the evolution of the hypotheses on the etiology of GID. The possible biological pathogenesis of GID is also discussed mainly from the viewpoint of brain science. Similar to animal studies, it has been reported that fetal or neonatal gonadal steroids are responsible for sexual differentiation of the human brain, which might be related to gender identity and sexual orientation. Based upon the findings of investigations into the biological basis of GID, valuable insights into GID are suggested.
著者
山田 幸樹 金野 倫子 内山 真
出版者
NIHON UNIVERSITY MEDICAL ASSOCIATION
雑誌
日大醫學雜誌 (ISSN:00290424)
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.137-141, 2013-06-01
参考文献数
13

Gender identity disorder (GID) is defined as a sexual disorder characterized by strong self-identification with the opposite gender, followed by unpleasant feelings due to the birth-given gender. This paper examines the current diagnostic criteria and treatment for GID. While the etiology of GID remains unknown, several hypotheses have been proposed. We describe the evolution of the hypotheses on the etiology of GID. The possible biological pathogenesis of GID is also discussed mainly from the viewpoint of brain science. Similar to animal studies, it has been reported that fetal or neonatal gonadal steroids are responsible for sexual differentiation of the human brain, which might be related to gender identity and sexual orientation. Based upon the findings of investigations into the biological basis of GID, valuable insights into GID are suggested.
著者
宮本 昭彦 渡辺 重行
出版者
NIHON UNIVERSITY MEDICAL ASSOCIATION
雑誌
日大醫學雜誌 (ISSN:00290424)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.11-18, 2013-02-01
被引用文献数
6

2007 年に,宮本は,咽頭後壁を丹念に視診する事により,インフルエンザ濾胞を発見し,インフルエンザを早期に診断する事が可能である事を示した<sup>19)</sup>.2009-2010 年の A/H<sub>1</sub>N<sub>1</sub> 2009 死亡者は,米国で約12,500 人に対して,日本では 198 例のみで (死亡率:約1/25),世界各国の中でも,日本での死亡率が非常に低かった.本邦の例では,発症後 12 時間以内に 3 割,24時間以内に 7 割,48 時間以内に 9 割がノイラミニダーゼ阻害薬を開始していたが,他国では 48 時間以内の同薬剤投与は 1 割である.早期診断と適切な治療の開始が生死を分けていると言える.Miyamoto らは,2009 年 8-10月の A/H<sub>1</sub>N<sub>1</sub> 2009 の 23 例について,観察者間のデータ信頼性 (κ) を示し,「インフルエンザ濾胞」 が従来の迅速検査に比べ感度・特異性も高い事を示した (第一期) <sup>4)</sup>.本稿では 2009 年 11 月から 2010 年 1 月 (第二期) のインフルエンザ患者 87 例について (第一期と第二期を合わせ110 例) 検討した.2 歳~82 歳 (17.7 ± 13.1 歳,中央値 14 歳) の患者が (発熱から受診までの時間が 1~48 時間,11.8 ± 8.4,中央値 12 時間),超急性期の 3 時間以内が16 例含まれる中で,インフルエンザの診断が可能であった.87 例中,初診日迅速検査陰性が 10 例,この内 8 例は初診から 2 日目に迅速検査が陽性となり,2 例は 3 日目に陽性となった.87 例中,初診日にインフルエンザ濾胞を認めない患者が 1 例あった.第二期の症例の中で,発熱から 3 時間以内という超早期の患者を診察するようになった結果,従来の Definitive influenza follicles よりも更に小さい微小な濾胞が観察された.インフルエンザ濾胞は,迅速検査が陰性の超急性期であってもインフルエンザの診断が可能であった. 理学的所見は,臨床検査・機器の進歩の中においても不変的に重要である.
著者
芦野 園子 渡辺 一郎 小船 雅義 奥村 恭男 大久保 公恵 中井 俊子 平山 篤志
出版者
NIHON UNIVERSITY MEDICAL ASSOCIATION
雑誌
日大醫學雜誌 (ISSN:00290424)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.293-298, 2008-10-01

ブルガダ症候群 (BS) における心室細動 (VF) の発生機序として,右室流出路心筋活動電位波形の第 1 相の増強とそれに続く活動電位ドームの減高,消失に基 づく phase 2 reentry が注目されている.我々は BS と対照群に対し右室流出路 (RVOT) で単相性活動電位を記 録し,有効不応期 (ERP) および心筋活動電位持続時間 (MAPD) の回復特性について検討を行った.対象は電気生理学的検査で 3 連早期刺激までで VF が誘発された BS 9 例および対照群 8 例.基本周期刺激時における MAPDは 2 群間で有意差がなかった.しかし ERP および最短拡張期間隔における MAPD は BS で有意に短縮していた.また MAPD 回復曲線より算出された最大の傾き (slope max) は BS の方が急峻の傾向を示した.以上より,RVOT における心室早期刺激時の MAPD の短縮および slope max の急峻化が BS の VF 発生に関与していると考えられた.
著者
城戸 尚治 兼板 佳孝 尾崎 米厚 谷畑 健生 神田 秀幸 大井田 隆
出版者
NIHON UNIVERSITY MEDICAL ASSOCIATION
雑誌
日大醫學雜誌 (ISSN:00290424)
巻号頁・発行日
vol.71, no.6, pp.428-435, 2012-12-01

全国約 10 万人の中高生を対象とした大規模疫学調査データを用いて喫煙行動と不眠の関連性について検討を行った.調査デザインは断面標本調査とした.2004年から 2005 年にかけて全国学校総覧より無作為抽出した中学高校の在校生を対象に自記式質問調査票による調査を行い,回答に不備のなかった 102,451 人分の調査票を解析した.入眠障害,中途覚醒,早朝覚醒の有訴者率は,喫煙日数,喫煙本数が多いあるいはニコチン依存度が高いほど有意に高値を示した.多重ロジスティック回帰分析により非喫煙者に対する調整オッズ比を算出した結果,毎日喫煙する,1 日 21 本以上喫煙する,朝起きていつもすぐに吸いたくなるという群が最も高値を示し,いずれも有意な関連が認められた.これら体内のニコチン摂取量と不眠症状の関係から,喫煙行動と不眠の間に密接な関連があることが示唆された.今後,学校において喫煙防止と睡眠衛生を含めた包括的な対策が必要である.
著者
城戸 尚治 兼板 佳孝 尾崎 米厚 谷畑 健生 神田 秀幸 大井田 隆
出版者
日本大学医学会
雑誌
日大醫學雜誌 (ISSN:00290424)
巻号頁・発行日
vol.71, no.6, pp.428-435, 2012-12-01
参考文献数
30

全国約 10 万人の中高生を対象とした大規模疫学調査データを用いて喫煙行動と不眠の関連性について検討を行った.調査デザインは断面標本調査とした.2004年から 2005 年にかけて全国学校総覧より無作為抽出した中学高校の在校生を対象に自記式質問調査票による調査を行い,回答に不備のなかった 102,451 人分の調査票を解析した.入眠障害,中途覚醒,早朝覚醒の有訴者率は,喫煙日数,喫煙本数が多いあるいはニコチン依存度が高いほど有意に高値を示した.多重ロジスティック回帰分析により非喫煙者に対する調整オッズ比を算出した結果,毎日喫煙する,1 日 21 本以上喫煙する,朝起きていつもすぐに吸いたくなるという群が最も高値を示し,いずれも有意な関連が認められた.これら体内のニコチン摂取量と不眠症状の関係から,喫煙行動と不眠の間に密接な関連があることが示唆された.今後,学校において喫煙防止と睡眠衛生を含めた包括的な対策が必要である.
著者
洞口 敬 斉藤 明義 田中 潔
雑誌
日大醫學雜誌 (ISSN:00290424)
巻号頁・発行日
vol.56, no.10, pp.518-530, 1997-10-01
被引用文献数
3