- 著者
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興梠 克久
椙本 杏子
- 出版者
- 日本森林学会
- 雑誌
- 日本森林学会大会発表データベース 第125回日本森林学会大会
- 巻号頁・発行日
- pp.21, 2014 (Released:2014-07-16)
静岡県では自伐林家グループが多数設立されており(興梠、2004),生産性、持続性といった従来の視点に社会性の観点を新たに加え,これらが地域森林管理の担い手たり得るか評価することが研究の目的である。事例として,集落外社会結合である静岡市林業研究会森林認証部会と集落社会結合である文沢蒼林舎の2つの自伐林家グループを取り上げた。 それぞれの集落内で個別経営を行っていた自伐林家の一部が,集落外で機械の共同利用や共同請負、森林認証の共同取得を目的とした機能集団を形成していった。しかし,その機能集団が地域森林管理を担う主体になるのではなく,機能集団の活動を経た自伐林家が,今度は各集落で再度、地域森林管理を担うためのグループ活動を展開し,集落内の林家全体が再結合していた。この再結合に、認証部会メンバーによる一部の活動(自伐林家が共同で経営計画を作成するケース、事業体化し地域の森林を取りまとめ管理を行うケース)と、文沢蒼林舎の活動(集落の自伐林家が集落全体の森林管理を担うケース)があてはまり、これらのケースは地域森林管理の担い手として評価できると考えられる。