著者
永井 聖剛 山田 陽平 金谷 英俊 川上 直秋 西崎 友規子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第14回大会
巻号頁・発行日
pp.6, 2016 (Released:2016-10-17)

刺激の大小や速遅などの物理的性質と運動反応の強弱との間にみられる刺激—反応適合性は,オブジェクトに関する概念的性質に対しても生じる。したがって,刺激や運動反応についての性質は抽象化された単純情報次元(例えば,大—小)で共有されるものと考えられる。本研究では,刺激が示唆するパワーと発揮される握力という刺激-運動反応間での適合性について検討した。実験では乳幼児画像,レスラー画像,またはブランク画面が提示され,実験参加者には人物が提示されたき,事前に練習した最大筋力の50 %の出力で握力計を握るように求めた。結果から,非利き手に限り,レスラー画像に対して乳幼児画像よりも大きな握力が発揮されることを明らかにした。利き手では筋力のコントロールが非利き手に比べ正確にできるために,非利き手で大きな効果が出現したものと考察された。
著者
丸山 真名美
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第14回大会
巻号頁・発行日
pp.17, 2016 (Released:2016-10-17)

通常、折り紙は正方形の紙を用いる。そのため、正方形もしくは四角形の紙の折り方についての技術は獲得されており、折りのイメージも生成されやすい。本研究で、使用する三角形の紙は非常に新規なものである。これまでの研究において、紙の形が折りのイメー形成に影響する知見が得られている。また、新規な形の紙を折る場合は、四角形の紙を折るスキルを適用する知見も得られている。新規な形である三角形の紙を折り作品を作るプロセスを分析することで、折りイメージに関係する要因について検討する。本研究は、正三角形の紙を使用した創作折り紙を課題としており、そのプロセスを検討することが主要な目的であるので、被験者は中級程度のスキルを持つものであり、パフォーマンスとプロトコルを詳細に分析するために、ケース・スタディを行う。