- 著者
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本元 小百合
菅村 玄二
- 出版者
- 日本認知心理学会
- 雑誌
- 日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第14回大会
- 巻号頁・発行日
- pp.5, 2016 (Released:2016-10-17)
肉は男性性と関連があるとされ,肉を見ると女性は男性の顔を高く評価することが分かっている。本研究では,肉を見ると同性の顔を魅力的だと知覚しやすくなるかどうかを検証した。参加者73名(男性32名,女性41名)がランダムに肉群,野菜群に分けられ,(a)何もしない場合,(b)肉もしくは野菜を見た後,(c)肉もしくは野菜を食べた後で他者の顔の魅力度を評定した。その結果,男性は肉もしくは野菜を見た後(p=.017,r=.50)と食べた後(p=.049,r=.41)で,肉群の方が野菜群に比べて,男性の顔の魅力を高く評価した。女性では,肉と野菜の両方を見たときに,女性の顔の魅力を最も高く評価した(ps<.026,.54<r<.81)。結果から,男性は肉を見たり食べたりすることで興奮し,それが同性の顔の魅力に帰属されたと考えられる。一方,女性は食物を見ることで獲得欲求が喚起され,同性の顔を好ましいと評価したと解釈される。