著者
林 千賀
出版者
昭和女子大学
雑誌
昭和女子大学大学院言語教育・コミュニケーション研究
巻号頁・発行日
vol.1, pp.39-51, 2006

The Japanese word nanka can be a pronoun, adverb, particle and a discourse marker. This paper hypothesizes that nanka as a discourse marker can be observed in its syntactic position which is far from the predicate as in nanka... muzukashii 'Umm...(it's) difficult'. That is, more there are linguistic elements between nanka and the predicate, more likely the nanka can function as a discourse marker. This paper also examines that nanka as a discourse marker is resulted as a 'bleaching' phenomenon in its gramaticalization.
著者
ツォグタラフ ガンツェツェグ
雑誌
昭和女子大学大学院言語教育・コミュニケーション研究
巻号頁・発行日
no.2, pp.15-23, 2007-03-01

本論文ではモンゴルにおける日本語教育の改善の第1段階として自律学習能力を促進させることを目指し、先行研究の定義の分析に基づき考察を行った。その結果、自律学習能力は学習意欲と学習ストラテジーの使用に影響を受けていることが分かった。これらの自律学習能力を向上させる学習意欲の高まりに「目標達成」の経験が強く影響を与えるのではないかと思われる。つまり学習者は学習目標を少しずつ達成させることにより学習意欲が高まることが分かった。達成感を体験させるためには短期の目標を設定させ、その目標を果たすときに使用されるストラテジーを導入するという方法を採用することが望ましい。これによって学習者の学習意欲や自信を高め、自律能力も高める指導法を考察した。
著者
林 千賀
出版者
昭和女子大学
雑誌
昭和女子大学大学院言語教育・コミュニケーション研究
巻号頁・発行日
vol.2, pp.37-49, 2007-03

最近の会話でよく使用される「ってゆうか」は、「特に意味のなく表現を和らげる」表現、また「話を切り出す時の意味のない前置き」表現であると言われているが、このような用法には、本当に意味がないのだろうか。本稿では、「ってゆうか」の持つもともとの意味、つまり相手・自分の発話に対してそれを緩和しながらの形で否定する意味の「ってゆうか」そして、前件Xを後件Yで言い換えるときに使用する「ってゆうか」のような「ってゆうか」を「ってゆうか」の「意味核」と定義し、「それ自体に意味のない」とされてきたディスコース・マーカーとして使用される「ってゆうか」に意味核があることを実証することを本稿の目的とし、仮説をたてそれを実証することとする。
著者
萩原 孝恵 昭和女子大大学院
雑誌
昭和女子大学大学院言語教育・コミュニケーション研究
巻号頁・発行日
vol.2, pp.1-13, 2007-03-01

接続詞は、照応先が明らかでない場合、接続詞としての属性が薄れ、談話標識として機能するのではないかという見解がある。Maynard(1989)は、会話で観察された「だから」の36.62%がインタラクション上で動く「だから」の用法-いわゆる、因果関係を表さない「だから」の用法-であったと報告している。しかし、そもそも因果関係を表さない「だから」は存在しているのであろうか。本稿では、日常的なコミュニケーションで使用される「コンテクスト」を前提に、因果関係を表さないとされる「だから」の照応先の再検討と、その因果関係の有無を考察し、I.因果関係を表さないとされてきた「だから」にも照応先が見出されること、II.話し手が「だから」を選択したということは、先行するコンテクストの何か/どこかにリンクしているということ、III.談話標識として「だから」が機能している場合でも接続詞としての「だから」の意味は消えていないこと、を明らかにした。
著者
崔 春愛
出版者
昭和女子大学
雑誌
昭和女子大学大学院言語教育・コミュニケーション研究
巻号頁・発行日
vol.2, pp.25-35, 2007-03

中国語の"也"と日本語の"も"は統語論上違うところがあるものの、"類似^<1)>"(昨天〓了苹果, 也〓了葡萄「昨日りんごを買った。葡萄も買った」。)・"強調^<2)>"(忙的〓候星期天也去公司「忙しい時には日曜日も会社に行く」。)・"柔らげ"(〓什〓没告泝我, 〓也太客〓了「なんで教えてくれなかったの、あんたも本当に遠慮深いんだから」。)等の用法に関してはかなり共通する部分も見られる。"也"と"も"にはこのように"類似"や"強調"、"柔らげ"の三つの機能を持つが、聞き手はいかにして話し手の意図を正確に汲み取ることができるのだろうか。また、聞き手の解釈過程においてどのような原理が働いているか、本稿では"也"と"も"の"強調"機能について関連性理論の観点から考察することを目的とする。