著者
宇原章浩 加藤昇平
雑誌
研究報告知能システム(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.6, pp.1-4, 2013-03-11

本稿では,言語情報からの感情推定を行うシステム及びそのシステムで用いる文章間類似度計算手法を提案する.提案システムでは感情ラベルを付与した複数の文章から構成されるコーパスを感情別に作成し,コーパス中の文章と入力文との類似度を計算することで感情推定を行う.類似度計算手法では文章間の類似部分をLCS(最長共通部分列)として抽出し,LCS中の単語の感性的な情報をもとに重みを付与しつつ,それらの値を用いて類似度を計算する.本稿では,文学小説に含まれる感情表現に着目し感情文章コーパスを作成し,提案した類似度計算手法に基づくシステムを用いてleave-one-out法による交差検定を行った.その結果,既存の類似度計算手法よりも高い正答率が確認され,提案手法の有効性を検証した.
著者
福田賢一郎 濱崎雅弘 福原知宏 藤井亮嗣 堀田美晴 西村拓一
雑誌
研究報告知能システム(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2014-ICS-176, no.9, pp.1-6, 2014-07-15

介護の現場では記録作成業務の負荷が高いことが指摘されおり,特に被介護者の家族からの依頼や従業員の気付きなどサービス品質向上に不可欠な 「申し送り」 がノートなど紙面で行われている.我々は実践コミュニティからの要望に基づきながら,実践コミュニティ主体での申し送り業務支援システムの開発をしている.本発表では我々の提案システムが介護現場へ本格導入された事例を報告するとともに,従来のノートを用いた紙面による申し送りをすべて廃止し提案システムだけで運用した申し送り業務のデータと従来の紙面によるものとを比較した結果を考察する.
著者
坂本 牧葉 須藤 秀紹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.11, pp.1-6, 2014-03-07

掃除用、ペット用など、職場や家庭でのロボットの利用が普及している。将来は生まれながらにロボットをと接する、ロボットネイティブ世代の出現も予想される。ロボットとは何かを理解し、それらと適切な関係を形成し、安全に利用するにはそのリテラシー教育が重要になると考えられる。そこで著者らはまずロボット・リテラシーの要素を整備した。本稿ではさらに学習者がより意欲的に学べるよう、それらをカードゲームなどへ展開することを試みる。Using of robots in an office or a home, such as an object for cleaning and an object for pets, has widely spread. Robot native generation's appearance which touches in a robot while being born in the future is also expected. However, influences which robots and robot natives have on our society are not clarified. This study aims to construct targeting these generations, methodology literacy required to coexist with home robots. First, by referring to the research model of media literacy, we figured out the research model of the robot literacy. Next, as a system to learn clearly the research model, we suggest a board game.
著者
池田圭佑 岡田佳之 榊剛史 鳥海不二夫 篠田孝祐 風間一洋 野田五十樹 諏訪博彦 栗原聡
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.7, pp.1-7, 2014-01-16

2011 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災後,Twitter 等ソーシャルメディアの果たした役割はとても大きく,今後起こるであろう各種災害においても重要な役割を担うことが予想される.しかし,誤った情報 (流言・デマ) が広がったことも事実であり,大きな社会問題となった.災害時には,必要な情報をいち早く拡散させるだけでなく,誤った情報の拡散を早期に収束させることが重要である.これまで,我々は情報拡散モデルとして,感染症の拡散モデルとして有名な SIR モデルを拡張させたモデルを提案しているが,この手法では情報を伝搬させるかどうかを確率的状態遷移モデルで表現している.しかし,実際には人は情報に対する興昧度や,情報発信元の信頼,また日常生活パタン等に基づいて情報を伝搬させるかどうかの判断を決定していると考えられる.本研究では,マルチエージェント型拡張 SIR モデルを提案すると共に,それを用いた情報拡散シミュレーションの定量的な評価手法を考案し,評価を行った.
著者
南 賢一 古川 正志 山本 雅人
雑誌
研究報告知能システム(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.10, pp.1-6, 2013-03-03

物流センター内の作業の中で,注文された商品を保管場所から取り出してくるピッキング作業に最もコストを要している.ピッキング作業を効率化する方法の一つに商品の配置の改善が挙げられる.本研究では,注文される商品同士の依存関係を共起ネットワークで表し,生成された共起ネットワークを自己組織化マップにより棚の位置に写像することによる商品配置の方法を提案する.Order picking has a great affect with efficiently controlling a large-scale logistic center. It is important for order picking not only to give workers a good tour plan but also to assign products to the storage shelves in the center. This study proposes a new method how to assign products to the storage using an ordered product relation network and Self-Organizing Map.
著者
溝渕 正剛 坪川 宏
雑誌
研究報告知能システム(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2010-ICS-161, no.3, pp.1-6, 2010-11-15

ユーザが着目したキーワードを用いて収集した情報から形態素解析,共起頻度などの情報を利用しキーワードの抽出を行い,それらの関係性を利用してグループを生成する.ユーザは作成されたグループの中に分類されたキーワードから気になる語を選択する.システムはユーザが選択した気になるキーワードを中心に情報の再抽出を行い,着目したキーワードとつながりがあるが埋もれていた語の抽出を行う.