著者
白土慧吉井伸一郎古川正志 吉井 伸一郎 古川 正志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.84, pp.15-20, 2006-07-28
参考文献数
3
被引用文献数
1

本論文では,ユーザが編纂した情報に基づく`情報推薦システムの開発を目的とする.個人によって編纂された幅広い情報を用いた推薦を行うために,ソーシャルブックマークサーピスを対象とする.適切な情報を抽出するため,Web上から各ユーザのデータを収集,ユーザ関連度を解析するシノステムを構築したぶ興味の類似した複数のユーザが相互に関連する情報を持つと仮定し,ユーザ間の情報共参照性をネットワークとして表現する.ここから各ユーザを中心とする部分グラフを抽出することで情報を推奨する.さらに本論文では,指定ユーザと類似した嗜好を持つユーザの関連性をグラフとして表示し推薦情報を提示するWebシステムを構築し,提案手法の有効性について検討する.In this paper, we develop the interested information recommendation system based on the user's compiled information. This system targets Social Bookmarks Service(SBM). For finding appropriate interested information, we collected each use's bookmark entry on web, and developed system which analyze user's association. We assume that users to whom interest is similar have associated information and subgraph that conters on each user from this network. And we develop web service to recommend new interested information.That service has list of the user who has similar preference to specified user, subgraph to the user,System to present recommended information to user.
著者
高橋 文彦 山本 雅人 古川 正志
雑誌
研究報告知能システム(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2013-ICS-170, no.3, pp.1-6, 2013-03-03

Web 上では動画共有サービスの利用,特に国内では YouTube やニコニコ動画の利用が盛んである.ニコニコ動画ではタグにより動画が分類されている.一般に階層化されたタグをユーザに提示すると,ブラウジング効率が上がることが知られており,階層化手法も提案されている.本研究では,共起関係によるタグの類似度とネットワークを用いて,ニコニコ動画のタグを階層化する.
著者
石岡 卓也 米田 貴雄 吉井 伸一郎 古川 正志
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.19, no.6, pp.680-688, 2007-12-15 (Released:2008-03-17)
参考文献数
17
被引用文献数
2

本研究は,実社会の情報伝播の一部分を成すブログ上の情報伝播に着目し,その特性として特に重要であると考えられる情報伝播規模がどのように分布するか,またその分布を決定付ける要因が何であるかを明らかにすることを目的とする.そのため,実ネットワークで観測したブログ上における情報伝播の規模分布の結果と,その数理モデルによる結果を比較し,適切なモデルを得る.情報伝播の規模は,トラックバックの連鎖によって情報が幾つのエントリへ伝播したかを採用した.数理モデルとしては複雑ネットワーク上のパーコレーションを適用した.結果として,ブログ上の情報伝播規模は,スケールフリーネットワーク上のパーコレーションと類似することが分かった.
著者
小笠原 寛弥 鈴木 育男 山本 雅人 古川 正志
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
ネットワークが創発する知能研究会(JWEIN10)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.4, 2010-08-20

「行為を決定するのは,行為者の属性と自身を取り囲む関係構造である.」これは複雑ネットワーク科学の 研究がなされる以前から社会学等でも扱われてきた,ネットワーク科学における基本的な考え方である.本研究では,こうした関係構造を結合振動子を用いてモデル化し,その性質や構造,成長におけるダイナミクスを明らかにする.更に,ノード間の相互作用とネットワークの成長の関係性について明らかにする.
著者
大江 亮介 鈴木 育男 山本 雅人 古川 正志
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2010年度精密工学会秋季大会
巻号頁・発行日
pp.699-700, 2010 (Released:2011-03-10)

従来よりも現実感の高い蝶の飛行を表現するため,物理法則に基づく飛行シミュレーションを行う.剛体力学の処理には物理エンジンを利用し,抗力による高速な流体力学を新たに追加実装する.蝶の羽は,フラッピング(羽ばたき)とフェザリング(ひねり)が可能である.実際の蝶の測定データを基にフラッピングを行い,人工ニューラルネットワークと最適化手法を組み合わせることでフェザリング角度を適切に制御させる.
著者
本庄 将也 飯塚 博幸 山本 雅人 古川 正志
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.744-755, 2016-08-15 (Released:2016-09-28)
参考文献数
18
被引用文献数
2

近年注目されている実数値最適化手法の一つに粒子群最適化(Particle Swarm Optimization, PSO)がある.PSOは群知能の一種であり,複数の探索単位(粒子)が互いに情報共有を行いながら解の探索を行う.多点探索を行うメタヒューリスティクスとしては遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm, GA)が有名であるが,多くの実数値最適化問題においてPSOのほうがGAに比べて高速に良い解を発見できることが知られている.本研究では,組合せ最適化問題の一種である巡回セールスマン問題(Traveling Salesman Problem, TSP)に対して短時間で良い解を得ることを目的として,PSOを基にしたアルゴリズムである挿入操作PSO戦略を提案する.提案手法では,粒子の解候補は実数値ベクトルではなく巡回路として表現され,粒子間の相互作用は部分経路挿入によって行われる.本論文では,挿入操作PSO戦略について説明し,数値計算実験からパラメータと得られる解の良さと必要な時間の関係について調査し,パラメータ調整の指針を示す.また,各ベンチマーク問題に対して提案手法とGAなどの代表的なメタヒューリスティクスを適用し,提案手法がこれらの手法より短時間で良い解を求められることを示す.
著者
三好 栄次 鈴木 育男 山本 雅人 古川 正志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MPS, 数理モデル化と問題解決研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.8, pp.1-6, 2009-09-03

多くのネットワークモデルの研究が存在しているが,その多くはネットワークの構成要素であるノードの状態のみによりネットワークが成長する.しかし,実際のネットワーク成長はコミュニティによる影響も受ける.本研究では,既存のネットワーク成長モデルに対し,局所コミュニティ抽出方法を適用し,ネットワークの成長のルールにコミュニティ情報を付加した成長モデルの提案を行う.また,提案手法を適用したネットワーク生成によるコミュニティ構造の変化とともに,コミュニティ数の増減,クラスタリング系数などへの特徴量について時間経過による変化を観測し,ネットワークの成長過程について CNN モデルと提案モデルの比較を行う.
著者
岩田 泰士 鈴木 育男 山本 雅人 古川 正志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:03875806)
巻号頁・発行日
vol.50, no.11, pp.2752-2759, 2009-11-15

ネットワーク可視化技術は,ネットワークを大域的に俯瞰することで,その構造的特徴をとらえ,ノード間のリンク関係だけでは見えにくい新たな情報を見つけ出すうえで有用な技術である.本研究ではネットワークの可視化に対して,自己組織化マップ(SOM)の学習機構を利用した可視化方法を適用する.従来のSOMに基づくグラフレイアウト方法であるISOM(Inverted Self-Organizing Map)は,従来の力学的手法に比べ非常に高速であり,隣接ノードどうしが近い位置に配置されるという利点により,ある程度の意味を持つ結果が出力可能である.しかし,一方で可視化結果が信号領域で歪められる現象が起こる問題点を持つ.本研究ではこの問題点を解決する方法としてDSSOM(Dynamically-Signaling Self-Organizing Map)を提案し,その有用性を検証する.
著者
大和田 純 吉井 伸一郎 古川 正志
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.206, 2006 (Released:2007-05-30)

本研究では,成長する複雑ネットワークに観察されるコミュニティの抽出問題を対象とし,安定なコミュニティ分割を行う方法を提案する.そのため.コミュニティ抽出の安定度を評価する新たな指標を導入し,より安定度の高いコミュニティ分割方法を構築した.数値実験として,3種類の成長するネットワークモデル及び実際のWeblogのデータに既存及び新方法を適用したところ,提案方法が効果的な分割を行えることが検証された.
著者
菊光 美樹男 渡辺 美知子 ラワンカル アビジート 鈴木 育男 岩館 健司 古川 正志
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.94-95, 2019

<p>近年,自動車や自転車など従来の移動手段に加えて平地や坂道などを一人で移動する手段が求められている.この移動手段としては,セグウェイのように重心の移動を利用して多様な環境下でも対応できる方法がある.本研究ではセグウェイのような平行二輪型の立ち乗り車を三次元物理空間にモデリングし,障害物を回避しながら目的地まで自律的に走行する行動獲得を目的とする.自律行動の獲得には進化学習を用いる.</p>
著者
米陀 佳祐 鈴木 育男 山本 雅人 古川 正志
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.87-88, 2010

進化ロボティクスや人工生命の分野において,自律ロボットの制御に関する研究が行われている.本研究では,自由度の高いボディの変形から環境及びタスクへの適応が期待できるモジュラーロボットに注目し,円環構造のトポロジを持つモデルに対して,3次元物理シミュレーションからロコモーションの進化的獲得を目的とした学習実験を実施する.さらに,大規模モジュールモデルの効率的制御に向けた拡張性に関する議論をする.
著者
三添 朗宏 古川 正志 渡辺 美知子
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2007年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.455-456, 2007 (Released:2007-09-01)

近年物流システムでは設備を最適に制御するという要求は少なくなる傾向だが、人手での作業が円滑に行えるような作業支援をコンピュータにより行うという要求が多くなってきている。本研究では、多品種少量小物を扱う物流センターに於ける出荷梱包計画の立案に遺伝的アルゴリズム(GA)を適用し、効率的な計画を立案・提示することにより作業者の意思決定を支援するシステムを構築・実用化を行ったことを報告する。
著者
坂本 延寛 鈴木 育男 山本 雅人 渡辺 美知子 古川 正志
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2009年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.539-540, 2009 (Released:2009-08-25)

Vehicle Routing Problem(VRP)とは,複数の車両が配送拠点から配送先の顧客に商品等を配送する際,制約条件を満たす範囲内で与えられた評価関数を最小とする経路を探索する問題である.本研究では,TSPの解法として有効である局所クラスタリング組織化法を用いたVRPの解法を提案する.そして,他の解法との比較のため数値計算実験を行ない,提案手法の有効性を示す.
著者
南 賢一 古川 正志 山本 雅人
雑誌
研究報告知能システム(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2013-ICS-170, no.10, pp.1-6, 2013-03-03

物流センター内の作業の中で,注文された商品を保管場所から取り出してくるピッキング作業に最もコストを要している.ピッキング作業を効率化する方法の一つに商品の配置の改善が挙げられる.本研究では,注文される商品同士の依存関係を共起ネットワークで表し,生成された共起ネットワークを自己組織化マップにより棚の位置に写像することによる商品配置の方法を提案する.
著者
原田 恵雨 鈴木 育男 山本 雅人 古川 正志
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.1_127-1_134, 2011-01-25 (Released:2011-02-18)

本論文では,二部グラフのコミュニティ対応関係を考慮したコミュニティ分割を定量的に評価する指標である二部モジュラリティを提案し,すべてのコミュニティ分割のパターンに対する二部モジュラリティの分布を調査することにより,その妥当性を示す.さらに,提案した二部モジュラリティを用いたコミュニティ分割手法を提案し,人工的に生成した二部グラフに対し適用することで,その有効性を示す.