著者
岩城 賢太郎
出版者
筑波大学平家部会
雑誌
筑波大学平家部会論集
巻号頁・発行日
vol.10, pp.57-73, 2004-01-27

謡曲〈朝長〉は、世阿弥が金春禅竹へ相伝した熊本目録と見る説が有力である『熊本三十五番目録』に「トモナカ」、康生二年(一四五六)奥書の禅竹『歌舞髄脳記』に「大夫進朝長」とその名が見え、世阿弥の晩年には成立しており、作者は、観世 ...
著者
裵 慶娥
出版者
筑波大学平家部会
雑誌
筑波大学平家部会論集
巻号頁・発行日
vol.9, pp.11-19, 2002-06-30

西行自撰の自歌合『御裳濯河歌合』の十一番に、たちはかる春をしれともみせかほに年をへたつるかすみなりけり 岩まとちし氷も今朝はうちとけて苔のしたみつみちもとむらん という二首が結番され、判者俊成は右歌を「心詞おかし」と評して ...
著者
千草 聡
出版者
筑波大学平家部会
雑誌
筑波大学平家部会論集
巻号頁・発行日
vol.9, pp.2-10, 2002-06-30

平安末期の任和寺は、第五代御室の覚性法親王についで第六代守覚法親王も和歌活動を行い、当代歌人を集めて歌会や歌合、五十首歌を詠進させるなど、和歌関係の記録が散見する。『左記』は平家歌人との月次歌会を伝えるが、守覚の ...
著者
小井土 守敏
出版者
筑波大学平家部会
雑誌
筑波大学平家部会論集
巻号頁・発行日
vol.9, pp.49-53, 2002-06-30

『曾我物語』は、曾我兄弟の仇討ちを記すとともに、平治の乱の後伊豆国へ配流となった、源頼朝の流人時代をも扱う作品として知られている。真名本・真名本訓読本・仮名本のすべての系統において、その質・量の差こそあれ、流人頼朝の ...
著者
中田 由記
出版者
筑波大学平家部会
雑誌
筑波大学平家部会論集
巻号頁・発行日
vol.12, pp.55-64, 2007-03-31
著者
岩城 賢太郎
出版者
筑波大学平家部会
雑誌
筑波大学平家部会論集
巻号頁・発行日
vol.9, pp.54-70, 2002-06-30

謡曲〈知章〉は、覚一本『平家物語』で言えば巻九「知章最期」を本説とし、一の谷合戦で父平知盛をかばって討ち死にした知章をシテとする。この〈知章〉の作中場面は、現行観世流(観世流大成版)では、西国より須磨に上ってきた僧によって、 ...