著者
木下 和也
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.29-32, 2014 (Released:2014-08-06)

学部教育の中で、授業だけでプロジェクトマネジメントを学ぶことは難しい。授業時間外にどのように学ばせるかがPM教育の成否を分けている。そこで筆者は社会科学系、とりわけ、ビジネスやマネジメントを学ぶ学部の学生にプロジェクトマネジメントを効果的に学ばせる方法について実践を行ってきた。具体的には、学内の情報関連システムを実際に開発するプロジェクトへの参加や、IT講習会の企画と実施、大学祭での模擬店出店計画と実施など、課外活動と授業を連動することで、理論と実践から学生のプロジェクトマネジメントに関する知識とスキルの定着を目指した。今回はその具体的な実践方法と結果について述べる。
著者
大嶋 淳俊
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.105-108, 2014 (Released:2014-08-06)

近年、日本においてクラウドソーシング市場が拡大を続けている。クラウドソーシングとは、インターネット上のプラットフォームを活用して、不特定多数の人に仕事を発注する仕組みのことである。急成長する中、ベンチャー企業だけでなく、大手企業の新規事業としての参入など、クラウドソーシング事業者も急増しており、発注企業も多様化している。本研究では、クラウドソーシング業界の現状と課題を取り上げる。
著者
渡邊 真治
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.169-172, 2014 (Released:2014-08-06)

本研究では2013年度に実施した地方公務員へのアンケート調査を用いて公務員組織の情報化と組織構造の関係を分析する。前回報告した渡邊(2013)では組織コミットメントを用いて組織における心理要因の分析を行った。今回の調査では、Apple社などが用いている従業員に対するNPS(Net Promoter Score)と情報化の関係を分析している。NPSは、ユーザー(従業員、消費者)経験を計測、改善を可能とする組織ツールである。NPの決定理由をテキストマイニングの手法を用いて分析する。分析の結果、NPSを通した情報化の効果に影響を与える要因の整理を行うことができた。
著者
小坂 武
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.221-224, 2014 (Released:2014-08-06)

繋がりが重要な今日、閉じた世界での情報処理には限界がある。Semantic WebのRDF/OWLは開世界仮説と非唯一名仮説でこれらを解消しようとする。本稿はRDF/OWL言語がDB言語に比べ社会科学に適合的であることを明らかにする。RDFにおいては概念の担保は間主観性によるところがあり、現象学的転回に適合的である。進化や統合においては記号間に不整合が発生するが、開世界仮説ではユーザはそれを解消する一人称の能動的主体であるとするところがある。これは実践論的転回に適合的である。技術であるRDL/OWLはそれらのみでは組織内の普及に困難がある。しかしそれらは社会科学に適合的であるためIS研究はその発展に貢献できる可能性がある。
著者
齊藤 史哲 石津 昌平
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.181-184, 2014 (Released:2014-08-06)

ベネフィットセグメンテーションは,年齢,性別,職業といった要因に基づく分析ではなく,効用や利用目的といった顧客のベネフィットに着目した市場セグメンテーションの考え方である.これをマイニングの観点からとらえると,教師あり学習が有効になる.しかし,市場分析ではベネフィットと顧客特性の対応付けが重要であり,一般的な教師あり学習モデルはここでは有効に機能しない.そこで,本研究では教師あり自己組織化マップを用いてベネフィットに基づいた方法を提案する.ここでは,ベネフィットを教師信号としてセグメンテーションを行い,さらにそのセグメントの構成内容を2次元平面に配置して可視化することで分析者の理解を支援する.
著者
本間 雅都 齋藤 敏雄
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.77-80, 2014 (Released:2014-08-06)

複数の種が生存する生態系では、種間の相互作用を通して種を構成する個体数は時間とともに循環変動する。本研究では、知識の変動と新陳代謝を生態系のそれと相似するものと捉える。すなわち、ある知識をもつ専門家の集団を生態系における種とみなし、複数の種が相互に作用しあうことで種を構成する専門家の集団がどのように変化するか、また外部知識が種の盛衰にどのような影響を及ぼすかを分析するためのモデルを作成する。
著者
春木 良且 杉浦 園枝
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.25-28, 2014 (Released:2014-08-06)

与えられた課題に対して、学習者がプロジェクトチームを組みアプローチをしていくPBLでは、複数の学習者が共同して解を導き出すため、学習チームをどのように構築するかが、科目の運営においては重要である。本研究では、文系大学における過去のPBLの実施経験から、課題の類型によって、学習者チームの構造やコミュニケーションのあり方が異なっていることに着目をした。診断、評価などの分析型問題においては、自律的に機能するホモジニアスな集団による学習が効果的であったのに対して、設計、計画などいわゆる合成型問題においては、ヘテロジニアスな集団が協調的に振る舞うモデルが有効であるということが明らかになった。
著者
釜池 聡太
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.5-8, 2014 (Released:2014-08-06)

本発表では、プラットフォームをキー概念として、1995年のMicrosoft Internet ExplorerとNetscape Navigatorとの激しいシェア争いに端を発するWebブラウザ戦争の事例分析を行う。分析対象は、左記の第一次ブラウザ戦争から、Firefox、Safariなどを含む第二次ブラウザ戦争を経て、昨今のスマートフォンによるWebアクセスの成熟期を含む。第一次ブラウザ戦争においては、パラレルプラットフォーム(根来・釜池・清水, 2011)の観点から、Webサーバの存在が重要であったが、第二次戦争以降はデバイスの多様性がキーとなっている。
著者
向日 恒喜
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.113-116, 2014 (Released:2014-08-06)

本研究では、従業員の子育ての経験が企業での知識共有行動に与える影響を明らかにすることを目的とし、あるIT企業で子育てを経験した従業員を対象にインタビュー調査を実施した。その結果、子育を経験した従業員はその経験を通して仕事に対する価値観など、会社の製品・サービスに直接関係ない知識を獲得しているとともに、製品・サービスに関する具体的なアイデアを獲得しており、また、そのような知識を組織内に提供していることが明らかになった。
著者
有馬 昌宏 森田 勝弘 徐 娜
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.145-148, 2014 (Released:2014-08-06)

戸籍および住民基本台帳に関する情報システムは住民生活に密接にかかわるものでありながら、東日本大震災においてその脆弱性が問題として顕在化した。われわれが2011年の1月から2月にかけて実施した全国の1,747の市区町村を対象とした住民関連情報システムの実態調査では、住民関連情報システムのバックアップ体制おび共同化に向けての意識が自治体種別によって異なることが明らかとなっている。本研究では、このバックアップ体制と共同化への意識の違いを、人口規模、財政力、地域特性などの観点から定量的に分析し、今後の自治体の住民関連情報システムの在り方についてについて検討する。