著者
益田 昭彦 夏目 武 中村 國臣 小野寺 勝重 原田 文明 堤 晴雄 小渋 弘明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSS, 安全性 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.542, pp.7-14, 2002-12-13

2002年のIEC総会は中国北京市で開催され、TC56(ディペンダビリティ)の会議も同地で10月28日から11月1日まで行われた。今回、日本から7名が参加したため、これまでより充実した討議を行うことができた。特記すべきはIEC62309のリユース電子部品の信頼性に関する規格の討議が初めて行われたことで、環境問題、特に資源循環型社会の構築に寄与する案件である。SAG(戦略諮問会議)でも、ディペンダビリティの対象範囲を狭義の信頼性から安全性へ、さらに環境へと広げることが容認された。リユースに関する規格はその尖兵的役割を担っているため、各国の関心を集めた。他の案件の大部分は審議継続または定期的見直しであるが、改版するにあたり、現状を鑑みて大幅な改訂を行っているものもかなりある。開催国である中国はWTOへの加入を契機に国際規格への関心が高まり、この総会への肩入れには多大なものがあった。
著者
飯田 誠 荒川 忠一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSS, 安全性 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.266, pp.17-20, 2003-08-19
被引用文献数
1

東京湾で本格的な風力発電事業がはじまった.東京は風が弱く,風力発電は今まで難しいとされてきた.しかし,詳細な風況解析を行うことで東京湾内に商業ベースの風力エネルギーが存在することが明らかになった.本稿では,東京湾の風特性と現在稼動中の東京湾臨海風力発電所の概要,建設経緯に関して述べるとともに,東京湾で風力発電を行うことの意義,影響について述べる.
著者
永縄 浩 宮内 邦宏 大杉 啓治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSS, 安全性 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.517, pp.37-42, 1999-12-17

交通事故統計によれば、近年交通事故による死者は1万人を下回っているものの、事故件数・負傷者は年々増加しており依然深刻な社会問題である。これに対し、エレクトロニクス技術を用いて車の知能化を図り安全性を高める取組みがなされている。現在までに車間距離警報装置やACCシステムが車に搭-載されている。この車間警報装置・ACCシステムを実現するためには、先行車を正確に検知するセンサか必要不可欠である。本論文では、車間距離警報・ACCシステムを成立させるために必要十分な性能を備えた2次元スキャン型レーザレーダを開発したのでその内容を紹介する。
著者
鈴木 喜久 室崎 益輝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSS, 安全性
巻号頁・発行日
vol.108, no.186, pp.1-2, 2008-08-18

7月10日、11日に日本学術会議で、安全工学シンポジュウム2008が開催された。関西からの出席者は少ないように思うので、概略を報告する。
著者
郭 艶娜 鈴木 雅久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSS, 安全性 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.690, pp.21-26, 2000-03-14

全土にわたり活断層を50余りを持つ台湾にとって地震は重要な問題である。近年設置された台湾の耐震建築基準は、特別強震区、強震区、中震区、弱震区に分けて地震対策を立ててきたが、1999年9月21日に台湾中央部で発生した地震(通称:「921集集大地震」;マグニチュードMs7.3;深度=1.0km)は中震区で発生したため、甚大な被害をもたらした。また、地震の被害は、震源地から160km以上も離れた台北にも及んでおり、台湾の地震対策の弱点をつかれた結果となった。本論文では、この「921集集大地震」の特徴を再検証するとともに遠隔地における地震伝播のメカニズムについて検証した結果、地震多発地区だけでなく160km以上離れた遠隔地においても表面波や複数断層反射効果ないよい強震が伝わることが判明した。このことより、台湾の行政は、早急な耐震建築基準の見直しが必要とされることがわかった。