著者
山本 純子
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.280-283, 2020-07-01 (Released:2020-08-24)

凸版印刷は、スポーツ庁の「スポーツ・デジタルアーカイブ構想」にもとづき、平成29年より令和元年までスポーツ系資料を所蔵している7機関と連携し、関係者への仮想環境「検証用公開システム」を公開し、スポーツ・デジタルアーカイブの在り方についての検証実施を支援した。スポーツ資料のデータモデルおよびデータ構造の在り方の解析、人名・競技・イベント・形状・分類等の辞書データの策定、他システムとの連携の検討等を通して、システム構築における課題を報告する。また、作業負荷の大きな分類付与作業に関するAI活用による省力化実験の作業削減策について、人手による分類結果との約80%の一致をみた成果と今後への期待を報告する。
著者
杉本 重雄
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.275-279, 2020-07-01 (Released:2020-08-24)
参考文献数
3

オリンピックやパラリンピックなど、スポーツは我々が日常的によく接する話題であり、研究、教育などいろいろな観点からスポーツ分野のデジタルアーカイブへの期待は大きい。既存のデジタルアーカイブと同様に、スポーツ分野でも有形物と無形物の両面からのアーカイブ化が求められ、広い視野を持った取り組みが求められる。また、先端的情報技術の導入の進展に伴う、データのアーカイブといった機能も求められることになる。本稿では、スポーツ庁のスポーツ・デジタルアーカイブ構想調査研究事業の中での議論に関する筆者の理解を基礎として、将来に向けてスポーツ・デジタルアーカイブの開発、運営、利用を進めていくうえでの課題について述べる。
著者
成瀬 和弥
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.265-268, 2020-07-01 (Released:2020-08-24)
参考文献数
11

大学とスポーツをめぐる関係は、教育活動、研究活動、課外活動に大別できる。本稿ではこのうち、体育と課外活動に着目して、スポーツ・デジタルアーカイブの活用の可能性について考察する。日本のスポーツの普及と発展に、大学は大きく貢献してきた。これからも、教育、研究、社会貢献などの面からスポーツの発展に寄与していくべきである。スポーツ・デジタルアーカイブは、スポーツ文化の保存・継承・発展につながる。しかし、現在の大学スポーツでは、活動の記録を保存し継承する仕組みが極めて脆弱である。スポーツ・デジタルアーカイブの整備が、大学スポーツ関係者のアーカイブの意識を高め、大学スポーツがより発展することを望んでいる。
著者
來田 享子
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.260-264, 2020-07-01 (Released:2020-08-24)
参考文献数
14

近年、スポーツ・デジタルアーカイブ(SDA)への注目が高まっている。本稿では、SDAの意義とスポーツを通じた教育に与える可能性について検討する。スポーツに関わる歴史的文化的資料のデジタルアーカイブ化の重要性は、これまであまり認識されてこなかった。一方、人間の身体やパフォーマンスに関わる多角的な記録やデータも、SDAのコンテンツに含めることができる。SDAを効果的に活用することによって、スポーツを通じた教育には、異なる時代や社会における歴史的身体経験を追体験し、共有し、継承するという新しい挑戦が可能になるかもしれない。
著者
新名 佐知子
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.256-259, 2020-07-01 (Released:2020-08-24)
参考文献数
11

本稿は、スポーツ資料の特性から関連機関とのネットワークの必要性と課題を整理し、秩父宮記念スポーツ博物館の役割を展望する。スポーツ資料は、膨大な資料を構造的にアーカイブする必要がある。しかし、多くのスポーツ博物館には学芸員などの専門職員がおらず、収集・保存の基盤が脆弱である。対応策の一つとして、スポーツ庁が検討しているスポーツ資料の共有データベースがある。これを活用して共通メタデータから目録整備を図り、スポーツ資料のストーリーを整理することで、スポーツ資料の新しい意味の生成が期待できる。秩父宮記念スポーツ博物館は、ネットワークの構築にともなったナショナルセンターの役割を果たすことが急務である。
著者
青木 和人 Miya M 三皷 由希子
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.187-190, 2019-03-15 (Released:2019-06-01)
参考文献数
9

本研究では、インターネット百科事典Wikipediaと同じく、現在、最も知られているオープンデータプラットフォームであるWikimedia Commonsに着目した。そして、兵庫県伊丹市に残る酒造り唄を伊丹市立図書館ことば蔵における市民参加型活動にて、Wikimedia Commonsにオープンデータデジタルアーカイブする試みについて、その意義と課題について考察した。その結果、Wikimedia Commonsをデジタルアーカイブプラットフォームとすることで、費用をかけない永続的なデジタルアーカイブをオープンデータとして実現した。そして、地域の歴史的音源の市民参加型のデジタルアーカイブ手法を提示した。さらに、歴史的音源のオープンデータデジタルアーカイブに際しては、歌唱者、演者も含めた著作権者全員の許諾とその手法の確立が必要であることが明らかとなった。
著者
大石 康介 豊田 将平 吉岡 孝祐 三原 鉄也 永森 光晴 杉本 重雄
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.150-151, 2018-09-03 (Released:2018-05-18)
参考文献数
5

近年、マンガ・アニメ・ゲーム作品のアーカイブにおけるデータベース整備の取り組みが始まっている。本研究では、これらの横断的なデータベースに求められる、複数の作品が物語や登場人物を共有することで持つ関係を記述するデータセットの開発を行った。Wikipediaの記事及び構造情報を用いたデータセット作成手法を開発することで、それぞれ約12000件、5000件、30000件のマンガ、アニメ、ゲーム作品を対象にしたデータを作成した。

2 0 0 0 OA 学会規約

出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.77-78, 2020-01-07 (Released:2020-03-02)

2 0 0 0 OA 活動報告

出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.72-74, 2020-01-07 (Released:2020-03-02)
著者
大髙 崇
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.34-39, 2020-01-07 (Released:2020-03-02)
参考文献数
4

放送局に保存される膨大な数の過去のニュースや番組など「放送アーカイブ」は映像資産としてその価値が注目されるが、どのように活用すればよりよい社会還元になるのか、模索が続いている。本稿では、最近の活用での成功事例として「NHKアーカイブス 回想法ライブラリー」の内容や、活用する現場の様子、コンテンツ制作の経緯などを報告し、今後の放送アーカイブ活用のために求められる課題を提示する。アーカイブ活用は、所有者(放送局)だけで完結することは困難であり、外部有識者の知見も交えて多角的な視点が必要であることが、今回の研究での発見となる。