著者
近藤 徹
出版者
一般社団法人 ダム工学会
雑誌
ダム工学 (ISSN:09173145)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.154-166, 2011-09-15 (Released:2011-09-26)
著者
佐藤 道生 柏柳 正之 佐藤 泰明
出版者
一般社団法人 ダム工学会
雑誌
ダム工学 (ISSN:09173145)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.109-119, 2006-06-15 (Released:2008-05-30)
参考文献数
6

沖縄やんばる海水揚水発電所は,海水揚水発電技術の信頼性を確認することを目的に建設された世界初の海水揚水発電所である。本発電所の上部調整池は遮水シートによる表面遮水方式が採用され,平成11年3月から5年間にわたって実施された実証試験において,海洋環境に暴露された遮水シートの物性変化が観察されたほか,耐久性についても検討がなされた。本報告は,実証試験結果のうち上部調整池に適用した遮水シートの耐久性について述べるものである。
著者
田畑 和寛
出版者
一般社団法人 ダム工学会
雑誌
ダム工学 (ISSN:09173145)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.113-123, 2017-06-15 (Released:2017-06-20)
参考文献数
5

平成27年9月9日~10日にかけて鬼怒川流域において既往最大の降雨量となった「平成27年9月関東・東北豪雨」は,鬼怒川の堤防が決壊するなどの災害により,流域に大きな被害をもたらした。この出水において,鬼怒川上流にある4つの直轄ダム(五十里,川俣,川治,湯西川)では,通常の洪水調節に加え,下流の水位や洪水の状況をみながらできるだけ洪水を貯留し下流放流を絞る操作等を行い,4ダムで約1億m3の流水を貯留することにより下流の洪水被害の軽減に大きく寄与した。
著者
永山 功
出版者
一般社団法人 ダム工学会
雑誌
ダム工学 (ISSN:09173145)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.243-248, 2018-12-15 (Released:2018-12-26)
参考文献数
4
被引用文献数
2

フィルダム,盛土,斜面の安定計算には円弧すべり法が広く一般に用いられている。しかし,その理論は意外と正しく理解されておらず,誤った使用例もときおり見受けられる。本稿は,円弧すべり法の原理に立ち返って理論的再考察を行い,その正しい使用法について論じたものである。
著者
梅田 信 古里 栄一 浅枝 隆
出版者
一般社団法人 ダム工学会
雑誌
ダム工学 (ISSN:09173145)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.269-281, 2006-12-15 (Released:2008-06-27)
参考文献数
46
被引用文献数
7

富栄養化した貯水池における藍藻類の現存量と成層強度との関係について検討を行った。いくつかのダム貯水池において,成層強度の指標である浮力周波数がO (10-4) からO (10-3) (s-2) を下回る弱い成層状態において藍藻類の現存量が少なく,曝気循環施設が導入されているダムにおいては浮力周波数の低下と藍藻類の減少が生じていた。ダム貯水池ごとの限界浮力周波数に大きな差はみられなかった。浮力周波数は,曝気循環対策の計画設計および管理運用の合理化において有効であることが示唆された。
著者
松谷 真二 酒向 義勝 中村 隆 江沢 一明
出版者
一般社団法人 ダム工学会
雑誌
ダム工学 (ISSN:09173145)
巻号頁・発行日
vol.3, no.11, pp.61-71, 1993

本システムは、RCD工法等を採用するダム工事において、広いコンクリート打設面の打継面処理を効率化することを目的として、高圧水を回転ノズルから噴射しながらグリーンカット (レイタンス除去) 作業を自動で行いつつ、バキューム清掃を同時に行うものである。コンクリート打設面は、打設後の気温と経過時間により硬化の度合が異なるため、本システムにおいては、過去の実績による適正カッチング条件 (ノズル高さ・水圧) をデータベース化して初期設定し部分的な強度のバラツキに対応するためコンクリート表面のカット状況を電磁波センサで自動計測することにより、カッチングエネルギを自動制御して、良好なグリーンカット作業を可能としている。
著者
工藤 アキヒコ 西垣 誠 鳥居 剛 浅田 昌蔵
出版者
一般社団法人 ダム工学会
雑誌
ダム工学 (ISSN:09173145)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.137-151, 2003

本研究は, フィルダムロック材の浸透特性が水位急低下時の残留水位とロックフィルダムの安定性に及ぼす影響について検討したものである. 長期間の計測の結果からは, 上流側ロックゾーン内には残留間隙水圧が発生していないこと, この傾向は, 建設後24年を経たダムにおいても継続して維持されていることなどを確認した. また, 残留水位面の浸透流解析と安定解析の結果から, 実際のフィルダムロック材の飽和透水係数, 不飽和浸透特性および動水勾配依存性 (非ダルシー現象) がダムの設計に重要であることを示した.
著者
福井 直之 中村 元郎 渡部 貴裕
出版者
一般社団法人 ダム工学会
雑誌
ダム工学 (ISSN:09173145)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.159-168, 2020

<p>新桂沢ダム堤体建設工事は,幾春別川総合開発事業の一環として,約60年前に建設された北海道初の多目的ダムである桂沢ダムを,ダム軸を同じくして11.9m嵩上げする工事である。ダム高を1.2倍にすることにより貯水池の総貯水容量が1.6倍となる効率の良いダム再開発である。直轄ダムでは初となる同軸嵩上げを,冬期の5カ月が打設休止となる北海道において約2年で打設した。原石採取・骨材製造を含めたコンクリート打設実績と嵩上げダム施工上の特徴について報告する。</p>
著者
川島 文治 木村 靖弘 西垣 誠
出版者
一般社団法人 ダム工学会
雑誌
ダム工学 (ISSN:09173145)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.5-20, 2010-03-15 (Released:2011-03-31)
参考文献数
3

八汐ダム調整池では,熱水変質と大規模岩盤クリープが主な生成要因と考えられる高角度の開口割目を主体とする割目のネットワークが形成され,極めて深部まで連続するミズミチが分布する。止水対策に向けて実施した試験グラウチング等の結果,湛水した状態の調整池底部において地下水位以下で注入を実施した場合,注入圧力に加え,セメント粒子の限界沈降速度より大きな浸透流速を活用して,主な開口割目に対して効果的なグラウチングが図られ,減水効果が確認されている。本論文では,このような注入メカニズムに対して定性的な考察を行ったものである。