著者
竹原 祥子 下山 和弘
出版者
一般社団法人 日本老年歯科医学会
雑誌
老年歯科医学 (ISSN:09143866)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.403-406, 2007-03-31 (Released:2014-02-26)
参考文献数
7
被引用文献数
1
著者
栗原 由紀夫 大熊 貴子 平田 優子 杉山 清子 高橋 弥生 野中 美保子 宮本 光也 山本 規貴 杉山 総子 米山 武義
出版者
一般社団法人 日本老年歯科医学会
雑誌
老年歯科医学 (ISSN:09143866)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.49-54, 2013-07-20 (Released:2013-07-27)
参考文献数
9

地域の要介護高齢者を支えるために,多職種間の連携・協働は不可欠である。しかしながら,必ずしも歯科医療従事者とその他の職種との連携は十分といえない。そこで「地域における顔の見える連携の構築」を目指して,「口腔ケアネットワーク(三島)」を立ち上げた。現在まで 2 回のシンポジウムを含む研修会を定期的に開催している。平成 24 年 10 月 20 日に開催した地域連携シンポジウムを通じて,患者や家族の思いをとらえ,情報と目的意識を共有して見守っていくことが関わる専門職の責務であり,地域の力になることを提言した。
著者
坪井 真
出版者
一般社団法人 日本老年歯科医学会
雑誌
老年歯科医学 (ISSN:09143866)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.147-152, 2010 (Released:2011-05-10)
参考文献数
6
被引用文献数
1
著者
清住 沙代 雨宮 智美 大屋 朋子 多比良 祐子 高柳 奈見 奥井 沙織 馬場 里奈 藤平 弘子 相川 真澄 並木 修司 會田 貴久 酒井 克彦 山崎 喜範 蔵本 千夏 渡邊 裕 外木 守雄 武井 泉 山根 源之
出版者
一般社団法人 日本老年歯科医学会
雑誌
老年歯科医学 (ISSN:09143866)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.382-386, 2011 (Released:2011-05-25)
参考文献数
18

東京歯科大学市川総合病院 (以下当院) では, 内科, 歯科·口腔外科 (以下当科), 眼科の3科が共同で, 糖尿病患者の状態把握を行う合同調査を開始した。その結果から, 65歳以上の糖尿病患者の口腔衛生状態を調査し, 歯科衛生士がどのように介入すべきか検討を行った。対象は, 平成19年11月から平成20年10月までの1年間に, 当院内科を受診し, 当科の受診に了承された糖尿病患者142名のうち, 65歳以上の有歯顎者43名 (男性20名, 女性23名, 平均年齢69.2歳) とした。診査内容は性別, 年齢, 糖尿病の罹患期間, 網膜症の有無, 糖尿病の治療方法, HbA1c, 歯槽骨吸収程度, 現在歯数, PCR, BOPの10項目である。網膜症は, 糖尿病合併症のうち, 早期に症状が現れるため, 眼科医と協力し診査内容に含めた。今回, これらの診査内容から, 年齢, PCR, BOP, 現在歯数, HbA1cの5項目に着目し検討を行った。年齢とPCR, BOP, 現在歯数の検討を行った結果, 年齢が高い程, PCRとBOPの値は高い傾向を示し, 相関性を認めた。また, 現在歯数は70~74歳で最も多く, 75歳以上では減少傾向を示した。HbA1cとPCR, BOP, 現在歯数の検討を行った結果, 相関性は認められなかった。年齢と口腔衛生状態には相関性が認められ, 糖尿病の病態と口腔衛生状態に相関性は認められなかったことから, 糖尿病罹患の有無にかかわらず, 高齢者の増齢に伴い歯科衛生士による口腔衛生指導が重要であると考えられた。
著者
岡田 和隆 柏崎 晴彦 古名 丈人 松下 貴惠 山田 弘子 兼平 孝 更田 恵理子 中澤 誠多朗 村田 あゆみ 井上 農夫男
出版者
一般社団法人 日本老年歯科医学会
雑誌
老年歯科医学 (ISSN:09143866)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.61-68, 2012-10-15 (Released:2012-10-19)
参考文献数
31
被引用文献数
2

サルコペニア(筋肉減少症)は 80 歳以上の高齢者の約半数にみられる加齢変化であり,顎口腔領域にも現れるといわれている。本研究ではサルコペニア予防プログラムに参加した自立高齢者を対象とし,介入前調査として栄養状態と口腔内状態および口腔機能との関連を明らかにすることを目的とした。自立高齢者 62 名(69〜92 歳,男性 27 名,女性 35 名)を対象者とした。口腔内状況と口腔機能に関する聞き取り調査は事前に質問票を配布して行い,口腔内診査と口腔機能評価は歯科医師が行った。聞き取り調査質問項目,口腔内診査項目,口腔機能評価項目と血清アルブミン値(Alb)との関連を検討した。Alb は 4.3±0.3 g/dl であり,対象者の栄養状態は良好であった。口腔機能に関する2つの質問項目,主観的口腔健康観,下顎義歯使用の有無において Alb に有意差が認められた。残根を除く現在歯数,現在歯による咬合支持数およびオーラルディアドコキネシス(ODK)の/ka/の音節交互反復運動において,Alb と有意な関連が認められたが弱い相関関係であった。義歯満足度,口腔清掃状態,上顎義歯使用の有無,口唇閉鎖力,RSST,ODK の/pa/および/ta/,口腔粘膜保湿度,唾液湿潤度では関連は認められなかった。自立高齢者では現在歯数,咬合支持,義歯の使用の有無,口腔の健康や機能に対する自己評価が良好な栄養状態と関連する可能性が示唆された。
著者
武井 典子 藤本 篤士 木本 恵美子 竹中 彰治 福島 正義 奥瀬 敏之 岩久 正明 石川 正夫 高田 康二
出版者
一般社団法人 日本老年歯科医学会
雑誌
老年歯科医学 (ISSN:09143866)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.384-396, 2009-03-31 (Released:2011-02-25)
参考文献数
25
被引用文献数
3

近年, 軽度の要介護高齢者の増加が厚生労働省より指摘され, 平成18年度の介護保険制度の改正では, 介護予防として口腔機能の向上が位置づけられた。また, 平成20年度の「後期高齢者医療制度」では, 食べる・話す・笑う機能を低下させないために「口腔機能の評価と管理」が位置づけられた。しかし, どちらも総合的な評価法や具体的な管理方法は, 社会科学的施策として確立されていない。このような現状から, 著者らは, 自立から要介護までのすべての高齢者のための介護状態の予防・軽減, QOLの向上などを目指した安全で有効な口腔機能の評価と管理のシステムの開発を試行し, 広く社会科学的に合理的な施策として実現すべく検討を試みてきた。今回はその第1報として, 自立高齢者を対象に, 口腔機能の総合的な検査法, その結果に基づいた改善法, その実施の有効性についての評価法を試行検討した。対象者は, 札幌市の某ケアハウスに入所している自立高齢者91名である。口腔機能を総合的に評価するために, 口腔の周り, 口腔の入り口 (咀嚼), 口腔の奥 (嚥下), 口腔の清潔度の4つのカテゴリーに分けて行った。その結果を活用して改善法を提案・実施・評価を行った。その結果, 咀嚼力の判定, 唾液湿潤度検査, 反復唾液嚥下テスト, オーラルデイアドコキネシス, カンジダ検査が有意に改善したことにより, 今回試作したシステムは, 自立高齢者の口腔機能の評価と向上に役立つ可能性が示唆された。