- 著者
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佐藤 久
- 出版者
- 仙台大学
- 雑誌
- 仙台大学紀要 (ISSN:03893073)
- 巻号頁・発行日
- vol.14, pp.11-26, 1982-10
ハンドボール競技における基本技術としてのシュートやパスを習得する上で,最も重要な要素はステップ法であると考えられる。そこで本研究では,ボールをキャッチしてからシュートに移行するまでのステップ法を3歩以内の運動経過から分類し,ステップ技術の特性を適出しようとした。またゲーム分析により,ステップ法をゾーン(距離・角度)との関係から明らかにし,指導上の基礎的資料を得ようとした。昭和55年,56年度の全日本総合ハンドボール選手権大会決勝戦2試合を,VTRで録画再成し,スローモーション調整によって記録分析を行なった。1) ハンドボール競技における「3歩の規則」をもとに,種々のステップ法は,次のように分類された。なおジャンプやプロンジョン法は,ステップの運動経過より形成され応用技術として位置づけた。2) これらのステップ法は,運動経過において類似した特性をもっていることが明らかにされた。3) 今日の競技場面において,フォアー・クロス・ステップからのジャンプシュートが全域にわたって多く利用されていることが認められた。