著者
佐藤 久長 西田 匡志 柏木 悠 櫻井 光昭 青木 隆志
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.1-11, 2021 (Released:2021-01-20)
参考文献数
32
被引用文献数
2 1

脳機能データの分析から聴覚情報による認知効果の向上が確認され,トンネル内におけるスピーカーを用いた音声による注意喚起システムが開発された.今回,このシステムを用いて従来視覚情報で行っていた渋滞時の速度回復情報提供を,国内で初めてスピーカーを用いた音声案内で実施した.本研究では,システムの概要と小仏トンネルへの適用方法を示すと共に,車両感知器によるデータとETC2.0プローブデータによる走行履歴データを用いて音声情報の有無による効果を検証した.その結果,例えば音声情報が有ることによりボトルネックの渋滞発生時交通量が約8%増加し,渋滞中の平均速度が約10%高くなることや,渋滞発生確率が低下すること等を明らかにした.また音声案内によるボトルネック付近の速度上昇効果が上流側にも及んでいることが推察された.
著者
佐藤 久美子
出版者
京都大学図書館機構
巻号頁・発行日
pp.1-96, 2015-12-03

会期・会場: 2015年12月3日(木)13:30~17:00 : 京都大学附属図書館3階ライブラリホール ; 主催: 京都大学図書館機構
著者
佐藤 久美 粟津原 理恵 原田 和樹 長尾 慶子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.44, no.5, pp.323-330, 2011 (Released:2014-05-16)
参考文献数
28
被引用文献数
2

我々は和食献立の抗酸化能を高める食事設計法を具体的に提案することを目指し,料理に用いる素材や調理法を変化させながら料理および食事献立単位での抗酸化能を評価し,各種料理における最適条件を検討した。測定にはケミルミネッセンス法を用い,ペルオキシラジカル捕捉活性能をIC50値として算出した。その結果,鶏つくねでは電子レンジ加熱法が,きんぴらごぼうでは水浸漬なしのゴボウを用いる方法が,味噌汁では鰹一番だしと赤味噌の「基準味噌汁」に抗酸化能の高いナスを添加する方法が,それぞれ抗酸化能を高める料理と決定した。それらに[主食]の玄米飯と[副々菜]のホウレンソウの白和えを組み合わせた1汁3菜のモデル献立にすると,他の組み合わせ献立に比べ抗酸化能が有意に高くなった。抗酸化能の高い料理を工夫し組み合わせることで,酸化ストレスに対応する理想的な和食献立として提案できることが明らかとなった。
著者
松浦 年男 黒木 邦彦 佐藤 久美子
出版者
北星学園大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

中間発表会を実施し,代表者,分担者,協力者がそれぞれ発表した。また,発表会では下地理則氏(九州大学)より助言を受け,今後の研究の進め方について理解を深めた。方言調査を実施した。調査地区と内容を以下に示す。(1)天草市本渡地区(文タイプ,待遇表現,和語のアクセント,呼びかけのイントネーション),(2)天草市深海地区(格助詞,情報構造,漢語・数詞の促音,談話テキストの収集),(3)天草市佐伊津地区(不定語のアクセント特徴と不定語を含む節のイントネーションパターン),(3)熊本県八代市(研究協力者の山田高明氏(一橋大学)が実施。漢語・数詞の促音),(4)鹿児島県上甑島(韻律語の範囲について天草方言と対照)。研究成果を以下のように公開した。(a)天草諸方言と同じく有声促音を持つ山形県村山方言について調査結果をまとめ国際学会において発表した。発表では山形県村山方言の有声促音における声帯振動が,天草諸方言と同様,長い振動時間を有する一方,振幅が弱いものであるという違いがあることを示した。(b)本渡地区で行ってきたアクセント調査の結果を整理し,公刊した。(c)深海地区において行った調査結果をもとに,最適性理論と調和文法による形式的分析を行った論文を執筆し学会誌に投稿した。(d)不定語から補文標識「モ」までに含まれる語のアクセントの対立が失われることを指摘した。同じく二型アクセント方言である長崎市方言・鹿児島市方言と対照し、当該の方言は長崎市方言と強い類似性を持つことを明らかにした。(e)天草諸方言の音韻特徴を先行研究ならびに本科研費の調査結果に基づいて整理し,どのような特徴から分類を行うのが適切かを検討した。(f)有声促音を和語や漢語に持つかどうか,生起に/r/が関わるか,動詞で起こるかという点で整理し,日本語の諸方言を比較した。
著者
下楠 昌哉 東 雅夫 紀田 順一郎 堀澤 祖門 佐藤 久子 立 恵子
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

日本が近代化を進める時期に西洋から多くの芸術作品が流入し、現在に至るまでそれらは日本で様々な芸術に携わる人々の想像力を刺激してきた。その結果、現代の日本において作成される各種芸術作品には、西洋を起源とする題材の活用が多くみられる。そうした作品で用いられる題材やモチーフは多くの場合、日本に受け入れられてからある程度の変容が生じている。本研究では、主に文学作品における幻想性・怪奇性に焦点をあて、そのような題材・モチーフがいかに受容され、日本で変容し、かつ世界に向けて再発信されるかの過程を追った。研究成果は、海外出版社からの英語による論文集に収録されて刊行されるなど、様々な媒体で世に問うた。

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著者
矢野 寿文 渡辺 千典 紫雲 千鶴雄 赤祖父 辰夫 鳥栖 四郎 佐藤 俊一 佐藤 久 寺田 義久 末広 正己 倉山 俊 村尾 尚彦 岩沢 栄 河口 琢逸 岸 功 須賀 清勝 川内野 隆 渡部 稔 立山 正 久保 藤雄 武安 義勝 木村 伊和夫 安永 哲雄 野見山 栄 野上 辰之助
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
日本鉱業会誌 (ISSN:03694194)
巻号頁・発行日
vol.74, no.843, pp.669-714, 1958-09-25 (Released:2011-07-13)

One of the essential problems of the Japanese coal mining industry is how to elevate its productivity. This is why we have been exerting ourselves to proceed concentration of working places.places. It goes without saying that the most important way to concentrate working places is to improve transportation services.This report was intended to show recent development of transportation equipment in and out of Japnanese coal mines. It will also give a forcast what type of development in future.All the transportation equipment which are refferrel to in this report show the top level techniques of this country.As a whole, it may be said that the Japanese transportation devices have been taking and will eakea straight way toward larger scale and automation running.
著者
佐藤 久泰
出版者
北海道農事試驗場北農會
雑誌
北農 (ISSN:00183490)
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.240-250, 2009-04

2007年3月から2008年2月まで、海外で支援活動を行っているコンサルタント会社の契約社員として、パレスチナ自治区のJICAプロジェクトに参加致しました。パレスチナ自治区は、なかなか出かけることが出来ないところですが、小泉元首相が2006年7月イスラエル、パレスチナ、ヨルダンと4ヵ国協議を開催し、中東地域の「平和と繁栄の回廊」構想を提唱して、その取り組みを協議していくことで合意し、我が国が中東和平に貢献することになったのです。それ以後、パレスチナ自治区で幾つかのプロジェクトが立ち上げられ、JICAのプロジェクトとして活動が始まりました。しかし、中東は紛争地域であり、滞在も3ヵ月と制限されているため、他のJICAプロジェクトとは異なり、コンサルタント会社の委託事業として事業を推進しています。プロジェクトに参加することになったのは、ブラジルのプロジェクトで一緒に活動した方からぼくが参加するのにぴったりのプロジェクトがあるので、参加してみませんかと誘われたのです。それで窓口の会社と主に電子メールでやりとりをして、参加することになったのです。アラビア語と英語圏なので、英語で十分対応出来ませんと申したのですが、通訳を付けてくれるということになり、1年間の契約で参加致しました。ここでは、パレスチナ自治区の諸事情をご理解頂きたいことと、主に農業の実態について紹介したいと思います。
著者
佐藤 久
出版者
仙台大学
雑誌
仙台大学紀要 (ISSN:03893073)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.11-26, 1982-10

ハンドボール競技における基本技術としてのシュートやパスを習得する上で,最も重要な要素はステップ法であると考えられる。そこで本研究では,ボールをキャッチしてからシュートに移行するまでのステップ法を3歩以内の運動経過から分類し,ステップ技術の特性を適出しようとした。またゲーム分析により,ステップ法をゾーン(距離・角度)との関係から明らかにし,指導上の基礎的資料を得ようとした。昭和55年,56年度の全日本総合ハンドボール選手権大会決勝戦2試合を,VTRで録画再成し,スローモーション調整によって記録分析を行なった。1) ハンドボール競技における「3歩の規則」をもとに,種々のステップ法は,次のように分類された。なおジャンプやプロンジョン法は,ステップの運動経過より形成され応用技術として位置づけた。2) これらのステップ法は,運動経過において類似した特性をもっていることが明らかにされた。3) 今日の競技場面において,フォアー・クロス・ステップからのジャンプシュートが全域にわたって多く利用されていることが認められた。
著者
佐藤 久光
出版者
社会学研究会
雑誌
ソシオロジ (ISSN:05841380)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.119-134,148, 1980-12-31 (Released:2017-02-28)

The purpose of this thesis is to study shamanism in Nepal from a view of sociology. In order to study, there are two ways, namely (that is to say) studying of shamans activities both analysing of their clients and social background supported in shamanism. Shaman is called Jhakri (or Jhankri) by people in Nepal. In the case village people become sick, they go to Jhakri or call Jhakri to their houses. Jhakri take cure of sick people and many others. Jhakri does divination and turn away demon, evil, ghost, and the dead soul. Nepalese believe that the dead soul (Mason) make sick to them, and there are many sorcereres (Boksi, many/Boksa, very little). Jhakri take cure of such sick people who are in trouble due to Boksi, Boksa, Masan, other evil, ghost, demon etc. This is traditional custom of Nepal.
著者
永井 里奈 佐藤 久一郎 三上 修
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.3-11, 2022-04-22 (Released:2022-05-11)
参考文献数
18

人々にとってカラスとスズメは身近な鳥であり,日常生活の中でさまざま関わりを持っている.そういった関わりの結果,人々は,これらの鳥に好悪を含めた何らかの印象を持っており,また経年的に変化していると考えられる.しかし,定量的には調べられていなかった.そこで本研究では,新聞記事がこれらの鳥に対する人々の印象を反映しているという前提に立ち,人々のこれらの鳥に対する印象と,その経年的な変化を明らかにすることを目的とした.朝日新聞のオンライン・データベース「聞蔵Ⅱビジュアル」を使用して「カラス」および「スズメ」に関する新聞記事を検索し,どれくらい記事になっているか,またどのような印象で記事が書かれているか,それは経年変化しているかを調べた.その結果,1990年以降,「カラス」と「スズメ」に関する記事は,総記事数に対し,それぞれ0.08%前後,0.04%前後の割合で記事になっていることがわかった.カラスに対しては,否定的な印象で書かれている記事が多く,スズメは逆に肯定的な印象で書かれている記事が多かった.この傾向は,2000–2001年と2015–2016年の間で比較すると,強まっていることが明らかになった.
著者
佐藤 久恵
出版者
学校法人 三幸学園 東京未来大学
雑誌
東京未来大学研究紀要 (ISSN:18825273)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.231-243, 2021

<p> 大正十一(一九二二)年七月七日、宮尋常高等小学校の小野さつき訓導は、担任の児童五十六名と共に校外授業の写生のため白石川を訪れた。授業後、川遊びを始め溺れた児童三名のうち二名を救助し、その後一名と共に溺死し殉職した。本稿では、この経緯について宮城県公文書館から取り寄せた公文書『大正十一年学事雑務』のそれに関する部分を翻刻し考察した。文書全体は七月八日から約一カ月の間の文書だが、その中から以下の三文書を中心に取り上げた。①は同校上席訓導佐藤保治、校長我妻貞亮が宮城県知事に提出した「進退伺」の別紙「調査書」、②は①を受け七月十五日付けで刈田郡長佐藤静治が同知事宛に報告する起案文書の「別紙」、③は小野訓導表彰申請の際の「調書」である。これらによって、雑誌等による資料では見えなかった到着時から既に「水泳をしたい」と希望するような児童の行動予測が不十分であったと考えられる記述があることと、また、村葬の可決や仙台四新聞社との協議により最初期から顕彰の広がりがみられることとを確認した。</p>
著者
赤林 伸一 坂口 淳 佐藤 久遠 浅間 英樹
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.11, no.22, pp.315-318, 2005-12-20 (Released:2017-04-14)
参考文献数
3
被引用文献数
4 3

The purpose of paper is to develop the simplified measurement technique of the coefficient of performance (COP) for the household air-conditioner. Furthermore, using the developed COP measurement technique, we measured COP of air-conditioner in five residences. We compared the result of a simple measuring method and a detailed measuring method, and the simple measuring method checked validity.
著者
堀内 妙子 佐藤 久仁子 下村 陽子 片岡 秀樹
出版者
信州大学医学部附属病院看護部
雑誌
信州大学医学部附属病院看護研究集録 (ISSN:13433059)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.138-143, 2011-03

高度救命救急センター(以下センター) にて、固定チーム継続受け持ち制を導入し、患者理解、チーム運営、対応、コミュニケーション技術、スキルアップがどのように変化したかを評価基準を用いて半年後に調査した。その結果、ほとんどの項目で有意差を認め、チーム制を導入し小集団活動を取り入れたことで、継続看護に対する意識を向上させ、質の高い看護を提供するのに効果が見られた。
著者
塚本 勝男 佐藤 久夫 大島 嘉文
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

月や火星なので人類が長期間生活することを想定すると、生活維持に必要な酸素と水をつくるだけでなく、居住に必要なコンクリートの安定性を保証する必要がある。コンクリートの主成分は水酸化カルシウムの結晶であり、この安定性を高分解光学系で”その場”観察をおこなって調べた。居住空間では生成される炭酸ガスと水によりコンクリート内に炭酸水が存在し、主成分の炭酸カルシウムを溶かすだけでなく、新たなアラゴナイトやカルサイトをつくり、体積変化のきっかけをつくる。この一連の反応を、分子レベルで観察できる”その場”観察でしらべると、溶解と析出が同時におこるメカニズムであることが分かった。
著者
佐藤 久雄 千島 美智男 細川 成之
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 = Transactions of the Japan Society of Mechanical Engineers. B (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.72, no.718, pp.1456-1464, 2006-06-25
参考文献数
5
被引用文献数
1

In order to increase the safety and reliability of ropeway systems, it is extremely important to improve windproof performance of carriers since the excessive swing of the carrier by wind may lead to a serious accident such as a collision with the columns. As the first step of studying improvement of windproof performance of ropeway carriers, this paper presents analysis results of accidents due to wind and results of wind tunnel experiments of real carriers. Analysis results of accidents clarified features of ropeway accidents due to wind. Results of wind tunnel experiments showed aerodynamic characteristics of two typical monocable carriers.