著者
佐伯 恭子 鳥田 美紀代 杉本 知子 上野 佳代
出版者
千葉県立保健医療大学
雑誌
千葉県立保健医療大学紀要 (ISSN:18849326)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.1_43-1_49, 2016-03-29 (Released:2019-07-31)
参考文献数
35

平成24年度の介護報酬改定では在宅強化型の基本報酬が創設され,介護老人保健施設(以下,老健)から在宅に戻る流れが推進されているが,算定を取得している施設は少ない.そこで,在宅強化型の算定を取得した老健でおこなわれている実際の取り組みと,現状における課題を明らかにすることを目的に文献検討をおこなった. 文献検索は,医学中央雑誌Web版などを用いておこなった.文献は2012年以降のものとし,検索のキーワードは「介護老人保健施設」「在宅強化型」「在宅復帰」「在宅療養支援」とした.その結果,在宅強化型老健に関する文献は32件が抽出された. 在宅強化型老健における在宅復帰率向上に向けた実際の取り組みは,〈入所前や入所時点で入所目的を明確化〉,〈リハビリテーションの重視〉,〈在宅介護が可能かもしれないと思えるための家族支援〉など,現状における課題は,《ベッド稼働率の低下》や《入退所が増えることによる業務負担増加》などであった. 在宅強化型老健で在宅復帰率を向上させるためには,利用者個々に対する在宅復帰のための具体的な目標を利用者や家族とともに設定し,その目標に向かって多職種協働でかかわることが重要であると考えられた.
著者
岡村 太郎 篠田 邦彦 古西 勇 竹下 安希子
出版者
千葉県立保健医療大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

認知症の転倒について行動や日常生活生活の要因について、横断調査により検討した。結果は日常生活活動と認知症の行動障害が関係が認められた.さらに、認知症の転倒予測について追跡調査をした.結果は,衣服の着脱動作から転倒予測ができることが判明した.次に、認知症の転倒予防について2施設による比較介入試験を行った.結果は運動プログラム・転倒予防の環境調整・注意喚起のプログラムの介入により転倒の減少が認められた.
著者
竹内 弥彦
出版者
千葉県立保健医療大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011

本研究の目的は、高齢者における脊柱形態および椎体間可動域と補償的ステップ反応時の身体動揺特性、下肢関節モーメントとの関係を明らかにすることである。本研究の結果から、高齢者の後方ステップ着地時に生じる身体重心動揺の制御には、足関節底屈モーメントが関与していることが確認された。さらに、椎体間可動域と身体重心動揺との相関分析から、ステップ着地時における身体重心の動揺制御には第11・12胸椎間および第5腰椎・第1仙椎間の伸展可動域が重要であることが示唆された。
著者
山田 正子 細山田 康恵 山内 好江 瀬戸 美江 澤田 崇子 藤本 健四郎
出版者
千葉県立保健医療大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

給食施設等で使用されているメラミン樹脂製食器からのホルムアルデヒドの溶出量および放散量を洗浄回数の影響も含めて知ることを目的に研究を行った。まず、給食施設を対象に、温冷配膳車の設定温度の調査した。その結果、温冷配膳車の保温の設定温度は65℃が最も多く、保冷設定温度は5℃が最も多かった。そこで、メラミン樹脂製食器の加温条件は65℃とした。次に、アセチルアセトン法によりホルムアルデヒドの溶出量の測定を行ったが、測定方法が適さなかったためか測定をすることができなかった。そのため、測定方法を検討し、ホルムアルデヒドを2,4-ジニトロフェニルヒドラジンで誘導体化し測定する方法により測定を継続中である。