著者
白倉 一由
出版者
山梨英和大学
雑誌
山梨英和短期大学紀要 (ISSN:02862360)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.23-34, 1992-12-10

『日本永代蔵』の主題についての論究は現在まで多くの先学によってなされている。作品の主題は作品の文芸性の追及でなければならない。『日本永代蔵』の主題は西鶴が『日本永代蔵』で書いている本質性の究明でなければならなく、文芸性を捉えなければならない。『日本永代蔵』六巻六冊各巻五章合計三十の短篇小説集であるが、各短篇の主題について文芸性の観点から追及し究明した。巻一から巻四までと巻五巻六とは一度に書かれたものではなく、二度に分けて執筆されている事は文献学的・書誌学的な観点からもいいえるが、文芸の成熟度、文芸性の観点からもいうことができる。巻一から巻四までの作品は文芸として昇華されているが、巻五巻六の作品は教訓的・素材的未熟の作品である。『日本永代蔵』の主題の第一は世の人心の究明であり、第二は才覚・始末等人間の行き方、人生如何に生きるかの問題であり、第三は人間の力の限界、神の認識であり、第四は算用その他の町人生活の方法であり、第五は商業資本主義の社会構造の把握である。
著者
川口 清泰
出版者
山梨英和大学
雑誌
山梨英和短期大学紀要 (ISSN:02862360)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.302-292, 1996-12-10

シェイクスピアの問題喜劇『尺には尺を』の主要人物三人、アンジェロ、イザベラ、公爵には、人物としてさまざまな欠陥が感じられる。とりわけ、性に対して否定的であるという共通点を持つ。ルーシオ、オーヴァーダンなど性に深くかかわるコミカルな人物たちは、あまりに放埒である。劇の後半から登場するマリアナは、「ベッド・トリック」に賛成することによって性にかかわり、愛するアンジェロと結婚するが、彼女こそ作者の共感を得ている唯一の人物である。真撃な愛ゆえに夫の助命を願う彼女には、理屈の勝り過ぎた主要人物や無法にもなり得るコミカルな人物たちには向けぬ作者の暖かい目が注がれる。
著者
千葉 俊二
出版者
山梨英和大学
雑誌
日本文芸論集 (ISSN:02874679)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.55-73, 1980-03-01
著者
鈴木 武晴
出版者
山梨英和大学
雑誌
日本文芸論集 (ISSN:02874679)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.50-83, 1988-03-10
著者
鈴木 武晴
出版者
山梨英和大学
雑誌
山梨英和短期大学紀要 (ISSN:02862360)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.1-31, 1988-12-15

1 0 0 0 OA 予作七夕歌論

著者
鈴木 武晴
出版者
山梨英和大学
雑誌
日本文芸論集 (ISSN:02874679)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.41-66, 1989-03-10
著者
ウェイン シルカ
出版者
山梨英和大学
雑誌
山梨英和短期大学紀要 (ISSN:02862360)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.168-159, 1994-12-10

No actresses were used in Elizabethan theatres and it wasn't until after the Restoration in the 1660's that they made their debut in England. This essay examines the practice of female impersonation on the Elizabethan stage. Did audiences in Elizabethan time see a significantly different production of a Shakespeare play than modern audiences? Did boys impersonating the young female characters cause different meanings in the script? Even in Elizabethan times there was criticism of men and boys dressing as women on the stage. It was said to generate unhealthy sexual lust. The fact that female impersonation was a part of Shakespeare's theatre should cause moden scholars to consider the implications related to textual considerations and audience reception.