著者
吉田 甚吉
出版者
岐阜薬科大学
雑誌
岐阜藥科大學紀要 (ISSN:04340094)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.1-39, 1960-12-30
著者
大八木 篤
出版者
岐阜薬科大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

ヘパリン結合性上皮成長因子(heparin-binding epidermal growth factor-like growth factor : HB-EGF)はEGFファミリーの主要な増殖因子の一つである。HB-EGFは海馬や大脳皮質、小脳など中枢神経系で高い発現を示すことから、神経細胞のネットワーク回路の構築や高次脳機能への関与が示唆される。そこで、前脳選択的にHB-EGF欠損させたマウスを作製し、中枢神経系の高次脳機能におけるHB-EGFの役割について検討した。これまでの研究で、前脳選択的HB-EGF欠損マウスはプレパルスインヒビションの低下などの諸種の行動変化、脳内モノアミン含量の変化および大脳皮質のスパイン密度の減少を示した。また、HB-EGF欠損マウスはモーリス水迷路試験および受動回避試験における記憶力の低下や海馬CA1野における長期増強(LTP)が低下することが分かった。また、HB-EGF欠損マウスの海馬ではCa2+/カルモジュリン依存性キナーゼII(CaMKII)およびグルタミン酸受容体GluR1のリン酸化が低下していた。一方、HB-EGF欠損マウスは野生型マウスと比べて脳虚血障害の悪化や、脳虚血によって誘発される脳室下帯(SVZ)における神経幹細胞の増殖が低下していた。以上のことから、HB-EGFが中枢神経系において記憶や情動などの高次脳機能に関与することが初めて示された。このことから、統合失調症や他の神経疾患に対してHB-EGFが新たな治療ターゲットとなりうることが示唆された。
著者
小瀬 洋喜 池田 坦 田中 陽子 丹羽 早起
出版者
岐阜薬科大学
雑誌
岐阜藥科大學紀要 (ISSN:04340094)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.9-16, 1971-06-30

Air pollution in Gifu City was obserbed by the filter paper method from 1963 to 1965. The measurement on the variation of sulfur oxid and nitrogen oxid value was performed at eight places. It was found that the mean value of sulfur oxid was 0.31mg SO_3/day/100cm^2 and the value range was 0.01-0.71mg SO_3/day/100cm^2. The mean value of nitrogen oxid was 0.063mg NO_2/day/100cm^2,and the value range was 0.017-0.192mg NO_2/day/100cm^2. In Gifu City, we measured the smog states on the 10 th and the 15 th Jun. 1963. On the 10th, SO_2 was measured more than 0.2 ppm. But on the 15 th, SO_2-concentration was very low, and CO_2-concentration was very high. It was caused by burnning the wheat straw, so we call "Rural Type Smog". These smog states were caused by calm weather.
著者
藍 石 酒井 英二 田中 俊弘
出版者
岐阜薬科大学
雑誌
岐阜藥科大學紀要 (ISSN:04340094)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.47-53, 2002-06-30

近年,日本において医食同源,薬膳というものが注目を集めている。そこで日本における歴史的背景を明らかにし,その関わりと役割について考察を行った。日本の伝統的な行事や風習に深く関わりを持ってきた料理やお菓子の中に,現在の薬膳に繋がる一定の規則性を垣間見ることが出来た。この薬膳の考えは現代の自然志向にも対応しており,今後益々注目されるものと思われた。今後も薬膳に関する考察を通じて,食生活の面からの健康を考察する。