著者
佐治木 弘尚 澤間 善成 近藤 伸一
出版者
岐阜薬科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

ステンレススチール(SUS304)製遊星型ボールミル中で水をミリングすると、メカノエネルギーとSUSを構成する金属の触媒作用効率良く協調して、非加熱、非加圧で水の全量分解反応が進行し、水素が定量的に生成する。反応の進行にはSUS合金を構成する金属とメカノエネルギーが重要である。水だけでなく炭化水素やエーテルでも同様に水素が効率良く生成することも明らかにした。特に芳香族化合物共存下、ジエチルエーテルをミリングすると芳香核の還元が定量的に進行する。さらにSUS304ボールとH2O、CO2をミリング処理するとCO2がSUSを構成する金属の炭酸塩を経て逐次的にメタンに定量的に変換されることも判った。
著者
五十里 彰 古田 巧 遠藤 智史
出版者
岐阜薬科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

低マグネシウム(Mg)血症は薬物療法において重大な障害になるが、その発症機序は大部分が不明であり、有効な治療法は全く開発されていない。Mg輸送体の分子実体が未解明であったことが、Mg代謝疾患と創薬研究の遅延を招いたと考えられる。申請者は低Mg血症におけるMgチャネルの発現異常機構を検討し、薬剤性および遺伝性低Mg血症の発症機序を分子レベルで解明した。さらに、低Mg血症の治療につながる化合物の同定に成功した。本研究により、低Mg血症の回避に向けた薬剤の開発基盤が構築された。
著者
高橋 圭太
出版者
岐阜薬科大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2019-04-01

近年、全身性免疫(体内に侵入してきた病原体に有効な免疫)と粘膜免疫(病原体の体内への侵入を阻止する免疫)の両方を活性化できる「飲むワクチン」が注目されている。本研究は、安全かつ効率的に粘膜免疫を活性化できる組換え乳酸菌をベクターとして用いた飲むワクチン「乳酸菌ワクチン系」の開発を目指したもので、これまでの研究から明らかになってきた乳酸菌ワクチン系の課題克服を目的とした研究を行う。
著者
灘井 雅行
出版者
岐阜薬科大学
雑誌
岐阜藥科大學紀要 (ISSN:04340094)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.23-34, 1998-06-30

グラム陰性菌の細胞壁の構成成分であるエンドトキシンは,アジュバント活性,抗腫瘍活性やマクロファージ活性化など免疫機能を亢進ずる。また,エンドトキシンは腎機能や肝機能を低下させることも知られている。特に,エンドトキシンによって誘発される急性腎不全は,薬物の体内動態ならびに腎排泄挙動を変化させると考えられる。エンドトキシンを静注することにより作製したエンドトキシン血症モデルラットにおいて,糸球体濾過速度の低下に伴ってアミノ配糖体系抗生物質の腎排泄が低下したが,尿細管からの再吸収は増加した。一方,有機アニオン性薬物の尿細管分泌は低下したが,有機カチオン輸送系による尿細管分泌は変化しなかった。エンドトキシンの活性本体であるリピドA部分を投与したところ,エンドトキシン血症時と同様の腎機能低下と薬物排泄能の低下が認められ,リピドAが急性腎不全の発現に関与すると考えられた。また,エンドトキシンによる薬物腎排泄の低下は時間依存的に回復した。さらに,アデノシン拮抗薬であるテオフィリンを前投与した場合にはエンドトキシンによる腎機能の低下が防御されたことから,エンドトキシンによる急性腎不全発現にはアデノシンが関与していることが明らかとなった。以上の知見は,エンドトキシン血症時の薬物腎排泄挙動ならびにグラム陰性菌感染症患者の治療に対して有益な情報を与えるものである。
著者
城戸 佳織
出版者
岐阜薬科大学
巻号頁・発行日
2020-03-10

2019年度
著者
勝野 眞吾 鬼頭 英明 西岡 伸紀 三好 美浩 和田 清 吉本 佐雅子 尾崎 米厚 永井 純子
出版者
岐阜薬科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

若者の喫煙,飲酒を含む薬物乱用は変化するので繰り返し調査をしてモニタリングを行うことが必要である.本研究では,日本とアジアの青少年の薬物乱用の実態を調査し,データ・アーカイブを構築した.得られた結果は以下のようである.(1) 日本の青少年の喫煙,飲酒経験は連続して低下しており,2009年の時点でのこれまで1度でも喫煙経験した者の割合は13.1%,飲酒生涯経験率は56.7%であった. (2) 何らかの違法薬物を一度でも経験した者は2009年,男子1.1%,女子で0.6%であった. (3) 日本を含むアジア諸国の青少年の違法薬物乱用経験は欧米に比べて著しく低い. (4) 日本の高校生のほとんどは,薬物乱用の危険性をよく理解し,乱用に拒否的な態度を もつ. (5) 以上をまとめデータ・アーカイブを構築するとともに,その重要性を指摘した.
著者
石黒 伊三雄 池野 武行 稲川 悠子
出版者
岐阜薬科大学
雑誌
岐阜薬科大学紀要 (ISSN:04340094)
巻号頁・発行日
no.19, pp.13-22, 1969-11

The general nutrient component , distribution of fructose and glucose , pH, acidity and rotatory in commercial honey of 25 kinds were investigated and compared with the values in the natural honey. The general components (water, sugar, fat, protein and ash) were determined by quantitative method . Contents of fat , protein and ash were less , but sugar was obtained most content as a majority component in honey , though the values lower than natural honey were also found in several cases . The ratio of fructose and glucose were found to be 0.95 to 1.18. It seemed that fructose content was a little higher than glucose, maltose and sorbitol as abnormal components were identified from a few material by paper chromatography. Experiments not only general components but also pH, acidity and rotatory were effective that the honey is natural or not.
著者
杉浦 春雄 西田 弘之 杉浦 浩子
出版者
岐阜薬科大学
雑誌
岐阜薬科大学基礎教育系紀要 (ISSN:13427245)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.17-33, 2003-12-20

In this study, we determined the effects of recreational activities (recreation games) on profile of mood states (POMS) in a small group of general population (4 males and 18 females, 40.0±2.5 years of age). In the pre-recreational activities, the vigor score of the participant was the highest value (14.3±0.9), and the score of the other five factors ranges from 6.5 to 10.8 points. The vigor score in the post-activities was significantly (P<0.01) higher than that in the pre-activities. The score of the other five factors (1.9 - 5.1 points) in the pre-activities was significantly (P<0.01 or P<0.001) low in the post-activities. The total mood disturbance (TMD) score in the post-activities was significantly (P<0.001) lower than that in the pre-activities. The recreational score of the post-activities indicated a high value in enjoyable, comfortable, satisfaction, sense of achievement, mental fatigue, shoulder stiffness and sleeping. There was a significant (P<0.05 or P<0.01) positive correlation between the vigor score of the post-activities and the comfortable, mental fatigue, shoulder stiffness, sleeping, and a significant (P<0.05) negative correlation between the TMD score of the post-activities and the satisfaction, mental fatigue. There was a significant (P<0.01) positive correlation between the vigor score of the post-activities and the recreational total score, and a significant (P<0.05) negative correlation between the recreational total score and the tension-anxiety score, the confusion score of the post-activities. These results suggest that recreational activities effectively decreased negative mood score and increased positive mood score in general population.
著者
三宅 康夫
出版者
岐阜薬科大学
巻号頁・発行日
1975

博士論文