著者
井口 恵一朗 鶴田 哲也 高橋 大輔 佐藤 哲
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.1-5, 2009 (Released:2009-02-11)
参考文献数
13
被引用文献数
5 4

稲田養魚に対する一般意識を知るために,炊飯米の味覚官能試験を実施した。無農薬の実験田にフナ放養区と対照区を設けてコメを栽培した。アミロース,デンプン,タンパク質含有率について,フナ米と対照米の品質に大差はなかった。84 名の被験者を動員して,慣行栽培米を基準に,両試験米の食味を比較した。コメの出自を伏せた試験結果に差異は検出されず,出自を開示するとフナ米が高い評価を得た。食の安全と環境の保全に敏感な消費者は,コメとフナの双方の生産に資する稲田養魚に対して,良好なイメージを抱いていることが推測された。
著者
高橋 大輔
出版者
慶應義塾大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究では、発症初期の未治療の関節リウマチ患者の腸管内において、腸内細菌が食物繊維を資化して産生する短鎖脂肪酸の1つである酪酸が顕著に低いことを明らかにした。さらに、酪酸がマウスの自己免疫性関節リウマチモデルの発症を抑制することを見出した。酪酸は、濾胞制御性T細胞数を増加させ、関節炎の発症に必要な自己抗体の産生を抑制していた。さらに、新規に濾胞制御性T細胞培養系を開発し、酪酸による濾胞制御性T細胞の分化誘導メカニズムを検証した。その結果、酪酸はそのヒストン脱アセチル化酵素阻害作用を介して、分化に重要な転写抑制因子Bcl-6の発現を誘導することでその分化を促進していることを明らかにした。
著者
高橋 大輔
出版者
茨城大学人文社会科学部
雑誌
社会科学論集
巻号頁・発行日
no.7, pp.23-40, 2021-01
著者
高橋 大輔 檜澤 伸之 前田 由起子 福居 嘉信 西村 正治
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.53, no.10, pp.1071-1078, 2004
被引用文献数
8

喘息における抗原特異的IgE反応性の意義を検討する目的で, 喘息患者275名と非喘息健常者265名を対象とし, 血清総IgE値及び複数の吸入抗原に対する特異的IgE値を測定した. 少なくとも一つ以上の抗原に対する特異的IgEが陽性の場合にアトピーありと定義し, アトピーやそれぞれの抗原に特異的なIgE抗体陽性者の頻度などを比較検討した. 若年齢(41歳未満)及び中高年齢(41歳以上)健常者の76.5%, 35.7%, 喘息患者の92.1%, 53.4%が, それぞれアトピーと判定された. ダニに対する特異的IgE抗体価は喘息患者で有意に高かった. 一方, アトピーのない対象者でも健常人に比べ血清総IgE値は喘息患者が有意に高値であった. ダニなどの抗原に対するIgE応答(アトピー)は喘息発症のリスクと考えられる. しかし, 喘息病態に伴った抗原非特異的なIgE反応性の亢進が, 喘息患者に見られる種々の抗原に対する特異的IgE抗体の上昇に寄与している可能性も考えられた.
著者
高橋 大輔
出版者
関西大学
雑誌
身体運動文化フォーラム
巻号頁・発行日
vol.3, 2008-03

CiNiiでの公開を想定していなかった著者から本文削除の希望があった為。
著者
高橋 大輔
出版者
茨城大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2012-08-31

本研究の目的は、親権停止中の面会交流の可能性について検討することである。そのために、文献調査や学会などへの参加を通して、親権停止や面会交流について調査した。次に、ドイツ法における親の配慮の剥奪(Entzug der elterlichen Sorge)と交流権(Umgangsrecht)について、文献調査とインタビュー調査を行った。そして、ドイツ法との比較法的視点を踏まえて、親権停止中の面会交流について検討した。
著者
船越 徹 積田 洋 高橋 大輔
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.63, no.503, pp.129-136, 1998
参考文献数
14
被引用文献数
6 1

The purpose of this study is to clarify how people understands the structure of interior spaces. We made reviews for existing methods of cognitive maps, but it's difficult to analyze the spatial understanding by those methods, I.e. Image-Map, Sign-Map and Element-Recall Method. Therefore, we developed new cognitive map "Puzzle-Map Method", and applied to the interior spaces of 7 typical planning hospitals. As a result, it's very important to understand the interior spaces of hospitals that the clear structure from entrance spaces to derivation spaces, effective relationships between elements and each space.
著者
高橋 大輔 鈴木 隆 加藤 良一
出版者
山形大学
雑誌
山形大学紀要. 教育科学 = Bulletin of Yamagata University. Educational Science
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.1-20, 2010-02-15

要旨 : 植物性食品の抗菌性を簡便に調べることができる実験教材として、(A)YEB寒天培地又はPYG寒天培地の中央に直径10mmの穴を開け、腐葉土からの2倍希釈の上澄み液を培地表面に0.5ml塗布し、その中央の穴に抗菌性食品を約0.3g入れ、それらをシャーレで24時間培養する方法、(B)YEB寒天培地又はPYG寒天培地の中央に直径10mmの穴を開け、納豆からの5倍希釈の上澄み液を培地表面に0.5ml塗布し、その中央の穴に抗菌性食品を約0.3g入れ、それらをシャーレで24時間培養する方法、及び(C)6枚切り又は8枚切りの食パンの耳の部分を切り落とし、さらに1枚の食パンをほぼ均等に4つの四角形の切片にし、その切片の片面のみ腐葉土からの5倍希釈の濾液に浸し、その切片の中央に約0.3gの抗菌性食品を置き、それらを密封容器で5日間培養する方法の3つが簡便で分かりやすいものとして示された。
著者
高橋 大輔
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
応用数理 (ISSN:24321982)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.35-38, 2013-03-26 (Released:2017-04-08)
参考文献数
5
著者
高橋 大輔 戸田 敏行
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:1348284X)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.99, 2009

県境地域づくりは自治体施策が都道府県境界で分断されることから、多様な分野の調整が必要となっている。その調整には県境地域を対象とした地域計画の立案が有効と考えられる。本研究は、三遠南信地域の事例から県境地域計画の策定プロセスと評価を明らかにすることで、県境地域計画の立案について知見を得ることを目的とする。1.三遠南信地域では「三遠南信地域連携ビジョン」が策定された。計画策定の枠組みとプロセスの分析から、多様な分野の調整が必要となる県境地域づくりは、県境を越えて多様な主体が参加できる場の形成と県境地域計画を持つことが重要である。2.計画内容の評価分析では、個別事業の差が認められるものの計画への期待度と満足度は高い傾向にある。県境地域計画は、地域の総体として地域計画の全般が描かれること、国土形成計画など広域計画への対応も含む地域計画となることが重要である。3.計画推進組織「三遠南信地域連携ビジョン推進会議」の設置が定められた。同組織が持つ機能への評価も一定になされていることが確認され、事務局の固定化により計画の推進、進捗管理のほか、地域差が認められる事業の調整が期待される。
著者
高橋 大輔 鈴木 隆 加藤 良一
出版者
山形大学
雑誌
山形大学紀要 教育科学 (ISSN:05134668)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.1-20, 2010-02

要旨 : 植物性食品の抗菌性を簡便に調べることができる実験教材として、(A)YEB寒天培地又はPYG寒天培地の中央に直径10mmの穴を開け、腐葉土からの2倍希釈の上澄み液を培地表面に0.5ml塗布し、その中央の穴に抗菌性食品を約0.3g入れ、それらをシャーレで24時間培養する方法、(B)YEB寒天培地又はPYG寒天培地の中央に直径10mmの穴を開け、納豆からの5倍希釈の上澄み液を培地表面に0.5ml塗布し、その中央の穴に抗菌性食品を約0.3g入れ、それらをシャーレで24時間培養する方法、及び(C)6枚切り又は8枚切りの食パンの耳の部分を切り落とし、さらに1枚の食パンをほぼ均等に4つの四角形の切片にし、その切片の片面のみ腐葉土からの5倍希釈の濾液に浸し、その切片の中央に約0.3gの抗菌性食品を置き、それらを密封容器で5日間培養する方法の3つが簡便で分かりやすいものとして示された。
著者
高橋 大輔
出版者
日本農業経済学会
雑誌
農業経済研究 (ISSN:03873234)
巻号頁・発行日
vol.87, no.1, pp.9-22, 2015-06-25 (Released:2017-07-06)
参考文献数
45

本稿は,速水佑次郎によって提唱された「農業調整問題」の観点から,日本農業の構造調整と技術進歩・価格政策・農地政策との関わりについての議論を行う.主な結論は以下のとおりである。第1に,生物化学的技術進歩が需要の壁によって停滞する中で,機械学的技術進歩によって生まれた規模の経済性が,農地流動化の制約によって労働土地比の減少につながらなかった.第2に,米の生産調整をはじめとする現行の価格政策は,所得移転の効率性が低い上に構造調整を阻害してきた.第3に,構造調整を進める上で中心的な論点は農地政策であり,農地の取引費用を考える上では公式・非公式の制度の役割について考慮するべきである.アジアで最初に先進国段階に達した日本は,農業調整問題の解決策について,ポジティブな実証研究と政策提言を発信するべきである.
著者
小倉 晃 高橋 大輔
出版者
石川県林業試験場
雑誌
石川県林業試験場研究報告 (ISSN:03888150)
巻号頁・発行日
no.38, pp.27-32, 2006-03

石川県鹿島郡中能登町石動山県有林で、ヒノキアスナロ(以下、アテ)人工林の表土浸食の実態および表土浸食防止機能の評価方法開発を行った結果、間伐手遅れのアテ林分では、下層植生が消滅、林床被覆物・表土の流出が起こり、4.6-11.7/ha/yr流出していると推測された。また、立木密度と傾斜からアテ人工林における年間浸食量の予測方法を確立した。さらに、USLE式におけるアテの作物管理係数が明らかになったが、林小班単位でのUSLE式による表土浸食防止機能評価はさらなる検討が必要であった。
著者
丸野 健一 太田 泰広 高橋 大輔
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

大振幅非線形波動を記述する偏微分方程式の解の構造を保存する差分スキームの構築法の確立とその数値計算法への応用に向けて、これまで離散化に成功していなかったタイプの非線形波動方程式(多成分系、3次元渦糸問題、水面波の数理モデル、水の土壌への浸透を記述する数理モデルなど)の解の構造を保存する離散化を行い、様々な方程式に対して自己適合移動格子スキームを構築することに成功した。さらに、それらを用いた数値計算の精度の検証を行い、自己適合移動格子スキームの有効性を示した。また、自己適合移動格子スキームと離散微分幾何学との関係についても詳しく調べた。