著者
Parker Eugene N.
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.6, pp.60-70, 2006-06

宇宙旅行者にとって最大の脅威はSFの世界では猛スピードで接近する小惑星や,飢えた異星人,帝国の宇宙戦艦といった類のものだ。しかし現実に人類が宇宙旅行に出かける場合,最大の脅威は宇宙線と呼ばれる高速粒子だ。
著者
Bennett Charles H. Schumacher Benjamin
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.8, pp.32-37, 2011-08

水は高きから低きへと流れ,太陽は東から上って西へ沈む。それが自然界の理(ことわり)だ。
著者
Eigen Manfred
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.68-77, 2002-01
被引用文献数
1

ドイツで最初に狂牛病の症例が見つかって以来このかた,「BSE」の三文字が有力雑誌の表紙に踊り,ドイツ国民は不安にさいなまれてきた。BSEはウシ海綿状脳症を意味する英名,bovine spongiform encephalopathyの略だ。
著者
コリンズ G.P.
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.12, pp.88-94, 2001-12

ドレクスラー(K. Eric Drexler)の著書『創造する機械』の世界にインスピレーションを得て生まれたSF小説が増えてきている。最近ナノテク4部作の3作目を書き上げたグーナン(Kathleen Ann Goonan)も,この本を読んでナノテクシリーズを書き始めたという。
著者
Dupont Daniel G.
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.10, pp.94-101, 2004-10

大気圏外の宇宙で核爆弾を爆発させると人工衛星に深刻な障害が生じ,現代のハイテク経済社会は大打撃を受ける。テロの懸念が高まるなか,"宇宙核攻撃"に対する防衛策が必要になってきた。
著者
Horvath Joan C.
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.7, pp.64-70, 2004-07

1860年代まで,米国東部と西部は広大な未開の荒野に隔てられ,東西は分断されていた。とりわけ大きな壁は高く険しいシエラネバダ山脈だ。
著者
ブラホス J.
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.82-89, 2012-04

犯罪データと,そのほかの様々なデータ,例えば給料日や天気などのデータを組み合わせて,今後どこでどのような犯罪が発生しそうかを予報するシステムが実用化され,その情報をもとに警備態勢をとる「予測警備」が米国で普及しつつある。例えばテネシー州最大のメンフィス市では,そうしたシステムを市警察に2006年に導入して以来,暴力犯罪と主な窃盗犯罪は26%減ったという。
著者
篠田 謙一
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.10, pp.74-79, 2007-09

今からおよそ100年前,米国の考古学者ビンガム(Hiram Bingham III)に率いられたエール大学の調査隊は,南米のアンデス山中を進んでいた。スペイン征服時代に神父デ・カランチャ(Antonio de Calancha)がその存在を書き残したインカ最後の都,ビルカバンバを探していたのだ。
著者
茂木 健一郎 岡田 武史
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.11, pp.94-99, 2007-10

予期せぬ展開で再びサッカー日本代表を率いることになった岡田武史監督。実はこうした事態になる前の2007年夏に,脳科学者の茂木健一郎氏との対談でサッカーや監督業について語っています。当人でさえ無意識のうちに身体が動いたというスーパープレーの時に,脳では何が起きているのか?
著者
Alivisatos A.Paul
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.12, pp.60-69, 2001-12
被引用文献数
1

1966年の映画『ミクロの決死圏』は,医療応用されたナノテクノロジーを大胆に映像化して映画ファンをひきつけた。この映画では,先端技術を搭載したハイテク潜水艇を,中に乗っている勇敢な医師団ごと特殊な方法で小さくし,脳梗塞の患者の体内に送り込む。
著者
川口 淳一郎
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.28-39, 2010-09
被引用文献数
1

探査機「はやぶさ」が2010年6月13日,60億kmの旅の末,流星となって帰還した。2003年5月に地球を出発,2年4カ月の惑星間航行の末に小惑星「イトカワ」に到達し,サンプル採集を行ったが,直後に姿勢制御用エンジンが全損して通信途絶。
著者
Zweibel Ken Mason James Fthenakis Vasilis
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.36-46, 2008-04

エネルギーをめぐる世界情勢は急速に変化している。今年1月,原油価格は米市場で1バレル100ドルの史上最高値を更新。経済発展を続ける中国は米国に次ぐ世界第2位の石油消費国へ。さらにインドでも,原油の輸入依存度が7割を超えた。
著者
宮田 満
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.9, pp.50-53, 2000-09

クリントン米大統領は6 月26 日,ホワイトハウスで記者会見し,ヒトゲノムの概要の解読終了を発表した。記者会見には,国際ヒトゲノム計画の共同研究チームを代表して米国立ヒトゲノム研究所(NHGRI)の所長であるコリンズ(Francis S. Collins)と,国際チームのライバルであるベンチャー企業,セレーラ・ジェノミックス社の社長であるベンター( J. Craig Venter)も同席,その成果を称えた。
著者
Bane P.William Bradley Stephen P.
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.108-113, 2000-02

広帯域化に向けて,電話会社やCATV会社,携帯電話会社,電力会社などさまざまな事業体が新しい技術とシステムの拡大を狙っている。しかし,広帯域サービスの中身についてはまだまだ未知数だ。
著者
コリンズ G. P.
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.10, pp.60-69, 2004-10

今から100年前、偉大な数学者ポアンカレが提唱した数学の難問が、ついに証明されたようだ。「私たちが住んでいる3次元空間を構成する様々な3次元多様体の中で、最も単純で簡単なのは『3球面』と呼ばれる形。これと同じくらい簡単な形はほかにない」という予想だ。
著者
Neuwirth Robert
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.12, pp.96-104, 2011-12

世界を見回せば労働者の半数以上は収入に課税されることなく生計を立てている。そうした人々のかなりの割合は途上国の大都市の不法占拠地やスラム街で暮らしている。
著者
Flynn John J. Wyss Andre R. Charrier Reynaldo
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.9, pp.70-78, 2007-08

広々とした草原のすみで,ウマに似た2頭の蹄を持つ草食動物やレイヨウに似た南蹄類,地上性ナマケモノなどがのんびりと草を食んでいる。彼らは目前に危機が差し迫っていることに気がついていない。
著者
Greene Brian マッサー ジョージ
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.86-93, 2004-02

微小な「ひも」の振動から素粒子が姿を現すとする「ひも理論」は,果たして物理学の究極理論へと発展していくのだろうか? ひも理論をわかりやすく語らせるとしたら,コロンビア大学の物理学の教授で同理論の発展に大きく貢献したブライアン・グリーン(Brian Greene)の右に出る者はない。1999年に彼が著した『エレガントな宇宙』はベストセラーとなり,ピュリツァー賞の最終選考に残った。