著者
渡辺 誠衛 大野 剛 田口 隆信
出版者
秋田県総合食品研究所
雑誌
秋田県総合食品研究所報告 (ISSN:13453491)
巻号頁・発行日
no.9, pp.20-26, 2007
被引用文献数
4

「色は琥珀色、香りは果実・花様で、さわやかな酸味のファッショナブルでリーズナブルな日本酒」をコンセプトに、アルコール4?5%の新タイプの清酒の開発を目的とした。果実・花様の香りはρフルオロフェニルアラニン(FPA)耐性株からβフェネチルアルコール・酢酸βフェネチル高生産株を分離し、ほのかなバラ様の香りを付与した。さらに、その酵母からレプリカ法により、アルコール感受性酵母から低アルコール生成酵母を分離した。さわやかな酸味は、清酒製造場から分離した優良乳酸菌を利用し、琥珀色は85℃で処理した焙煎麹を用いた。また、トランスグルコシターゼ酵素を用いることにより、非発酵性オリゴ糖の含有量を高め、味にふくらみを付与することができた。試作品は、ほぼ目標の成分と酒質となり、新しいタイプの清酒の1つの製造方法として提示することができた。
著者
熊谷 昌則 大久 長範 小川 信明
出版者
秋田県総合食品研究所
雑誌
秋田県総合食品研究所報告 (ISSN:13453491)
巻号頁・発行日
no.6, pp.18-24, 2004

職人技が受け継がれている「稲庭うどん」の製造現場で、その工程管理に適用可能な近赤外分光法による成分分析法について検討した。携帯可搬型装置の利用により、稲庭うどん半製品にその場で光を当てるだけの簡便な操作により、数秒以内で水分などが定量できることを示した。これにより、乾燥工程がモニタリング可能となり、品質の安定化や微生物の低減化に貢献できることが分かった。また本法は小麦粉の原料管理や稲庭うどん製品の品質管理にも適用可能である。
著者
佐々木 康子 菅原 真理 高橋 徹
出版者
秋田県総合食品研究所
雑誌
秋田県総合食品研究所報告 (ISSN:13453491)
巻号頁・発行日
no.6, pp.8-12, 2004

秋田県の伝統食品であるきりたんぽを賞味期限の長い製品にするために、きりたんぽ製造業A社をモデルに、HACCP手法に基づいて、焼成工程と金属探知工程を重要管理点(CCP)に設定し、製造工程管理及び一般衛生管理を行った。その結果、脱酸素剤入のきりたんぽの賞味期限を常温で40日間保証できるようになった。