著者
吉久 光一 岡田 恭明 龍田 建次
出版者
The Institute of Noise Control Engineering of Japan
雑誌
騒音制御 (ISSN:03868761)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.256-263, 2004-08-01 (Released:2009-10-06)
参考文献数
12
被引用文献数
2 1

本研究では, 大気の温度と湿度に依存する空気吸収による減衰の年間の変動特性を明らかにするため, 1時間間隔で観測された現実の気象データを用いたシミュレーション計算により, 空気の音響吸収による減衰を周波数ごとに求め, 種々の検討を行った。その結果, 1) 空気吸収による減衰は1年間の気象の変動に伴って大きく変化すること, 2) 夏季の空気吸収による減衰は冬季に比べて低音域と高音域で小さく, 中音域は逆に大きいこと, 3) 雨天の日の空気吸収による減衰は, 晴天の日よりも全体的には小さいが周波数によってその程度が異なること, 4) 夜間の空気吸収による減衰は昼間よりも小さいこと, などが判明した。
著者
藪木 智子 宮内 大輝 宮川 雅充 青野 正二 高木 興一
出版者
The Institute of Noise Control Engineering of Japan
雑誌
騒音制御 (ISSN:03868761)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.101-109, 2001-04-01 (Released:2009-10-06)
参考文献数
25
被引用文献数
2

本研究では, 環境音に対する印象が年代によりどのように異なっているかを検討した。まずアンケート調査により, 6つの年代 (10代~60代) に音の好みを尋ねた。その結果, 6つの年代を2つに分ける場合, 青年 (40歳未満) と壮年 (40歳以上) で分けた時に, 好みに違いが表れる音が最も多くなった。次に, 各年代の人を対象に音と映像を用いて印象評価実験を行った。被験者には音のみを呈示した場合と映像を付加して呈示した場合について, 音の印象をSD法により評価してもらった。因子分析の結果, 視覚情報が与える印象の変化は青年の方が壮年より大きいことが示された。
著者
張 謹 上口 博司 北村 敏也 山田 伸志
出版者
The Institute of Noise Control Engineering of Japan
雑誌
騒音制御 (ISSN:03868761)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.50-54, 1997-02-01 (Released:2009-10-06)
参考文献数
2

本研究では主に射出成形によって製造されたプラスチック歯車及び切削によって製造されたプラスチック歯車を使用し, 歯車試験装置を用いて, 歯車の軸間距離, トルク, 回転数, 潤滑剤の充填等が騒音に及ぼす影響について実験を行い, 平歯車の騒音特性を求めた。
著者
齋藤 文孝 岩田 健太郎 ライティネン ヘリ 鈴木 陽一
出版者
The Institute of Noise Control Engineering of Japan
雑誌
騒音制御 (ISSN:03868761)
巻号頁・発行日
vol.26, no.6, pp.410-417, 2002-12-01
参考文献数
4
被引用文献数
2

フィンランドでは, 若者の聴力の保護を目的に, 年齢13~25歳の1,069名に対して, 余暇時間中の騒音暴露に関するアンケート調査が実施されている。そこで, 仙台でも全く同じ内容の調査を1,390名に実施した。本報告は, この仙台で実施した調査の結果をまとめたものである。最初に, サンプルの属性, 音楽の好み, 音楽の聴取方法等を報告する。次に, 日常生活において, 騒音レベルの大きい音とのかかわりの程度, 聴力に対する影響, 聴力保護具の知識や利用状況等について報告する。