著者
碓井 照子
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.76, no.10, pp.687-702, 2003-09-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
58
被引用文献数
1

本稿は,GIS革命が地理学にいかなる影響を与えたか,その本質的な問題点を整理するとともに展望する点にある.1990年代初頭に英米においてGISはツールか科学かという論争が行われ地理情報システムから地理情報科学への転換がみられた.この背景には,IT革命とGIS産業の発展がある.本稿では,この1990年代初頭のGISにおける質的な変革をGIS革命ととらえ,GIS革命が地理学にいかなる本質的な問題を提起したのかを(1)国土空間データ基盤と地理学,(2)電子地図の本質的変化と地理学方法論,(3)地理情報の標準化とオブジェクト指向の三つのテーマから明確にした.オブジェクト指向の考え方をベースにした地理情報標準では,地理空間を地物で構成された空間とみなし,UMLでモデル化を行う.この地理空間のモデル化の根底には,I. Kantにさかのぼれる空間の認識論や地誌学にみられる素朴科学としての地理学的方法論が底流として流れている.

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GIS革命と地理学 久々に地理学評論を読みました。日曜の昼下がりには少々似合わない難しい内容でしたが、読んで良かったです。とても参考になりました。 https://t.co/9sNosmSCcZ
【地理学評論掲載論文】碓井照子 2003.GIS革命と地理学-オブジェクト指向GISと地誌学的方法論,地理学評論76,687-702.https://t.co/BOLYLPexze

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