著者
中野 毅
出版者
「宗教と社会」学会
雑誌
宗教と社会 (ISSN:13424726)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.111-142, 2010-06-05 (Released:2017-07-18)

民衆宗教とは社会的文化的政治的マイノリティーとしての「特徴」と「自己認識」を有している宗教運動であり、その研究方法には指導層と一般信者との階層差や格差、内部の非対称な支配関係などを捉えうる独自の方法が必要である。一試論として創価学会の運動を民衆宗教という視点から、社会層と国家との関連に限定して考察した。農村部から流入した都市下層民に、現世での新たな存在意義を確信させるアイデンティティー再確立過程に創価学会運動の民衆性を読み取ったが、社会層が上昇あるいは拡散していく中で、人生の勝利者・成功者という意識が強調されてマイノリティー意識が希薄化し、民衆宗教としての特徴を失っていった。この変化が決定的になったのは公明党が自民党との連立政権に参加した時期である。主たる支持者である創価学会員と党の理念的距離が大きく乖離し、支援運動の空転を招いた。両者の関係の再検証、再検討が必要な段階に至ったと言えよう。

言及状況

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邪教の館だったらなんかかっこいーなー。 好きです。邪教の館。『真女神転生邪教の館+真女神転生2邪教の館メドレー』 邪教っつーか邪宗なんじゃねーの?4つの場合があるな。下の表みたいに。質問者さんは1か2で、no.4さんは3だって主張だな。結論は気付いていない。ってことだな。       1  2 3 4 創価学会  邪 邪 正 正 日蓮正宗  邪 正 邪 正 創価学会があってよかっ ...

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@DASEW01 @Raven_6_trpg @nyaa_naosuke_su @kongyouguai あとこれは「農村部から流入してきた都市下層民の宗教」ですが、上京で地方コミュニティから切り離された代替として成長した経緯がありp.115-https://t.co/p1Sj0D4PjM、困窮した女性を保護するNPOと競合関係にあるとも言えます。特に少子化で、少なくなったパイを取り合う構図になっているのかもです
討した中野毅「民衆宗教としての創価学会 : 社会層と国家との関係から」『宗教と社会』16巻、2010年、https://t.co/Wu02wk0QRj がある。
@ShinyaMatsuura 孫引きですが、https://t.co/CQuMsVR3fj によると、農村から都市に流入した低所得者層(「下層民」)が会員の多数を占めたという点は、鈴木広『都市的世界』の調査結果だそうです。
民衆宗教としての創価学会 : 社会層と国家との関係から https://t.co/LCsSFNyoM0
@hennaojisan @marxindo 創価大学の教員は、「民衆宗教」と表記していますね。そして構成員は(高度成長期に)都市部に移住し、農村のコミニティから切り離された経済的下層にいる若者達が新たなコミニティを求めて入信したとあります。 この都市下層民は社会・共産党支持層と重なるところですかね。https://t.co/p1Sj0CMG5E
@_keroko たしか、この論文だと思う(先レスほど入会目的は明確じゃないけど) ➾初期の創価学会員は明らかに 、戦後の工業化・都市化が進展した時期に「農村部から流入した都市の下層民」であり、年代としても30〜40歳代 という最 も戦争で苦労をした人たちであったp.117 https://t.co/p1Sj0CMG5E
@rosenstern037 ご高覧ありがとうございます。現在の会員の社会層につきましては、以下の中野毅先生の論文が参考になるかと思います。 「民衆宗教としての創価学会 一 社会層と国家との関係から一」 https://t.co/5Ji2l1TGSk (PDF注意)
@marxindo 以前読んでいて面白いぁーって論文です、ご参考まで ➾5.学歴:70年代前半までは小中卒程度が多数派を占める。その後、より高学歴化する傾向も見られ、大卒者 も増加している(P.120) 民衆宗教としての創価学会 : 社会層と国家との関係から/中野毅https://t.co/p1Sj0D4hue

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