軍備は、其国民の虚栄心を満足させるためには、偉大な効力があるが、之を安全ならしめるための効力は、意外に少ない。威張るためには便利であるが、…威張ることは…安全の道でもない。露、独、両大帝国の滅亡の最大原因は、武力を頼んで、威張ったのに在る。
https://t.co/Gi4WSeEWT2, p. 72.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る.
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ.
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである.
『民主政治読本』
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.