- 著者
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大谷 栄治
倉本 圭
今村 剛
寺田 直樹
渡部 重十
荒川 政彦
伊藤 孝士
圦本 尚義
渡部 潤一
木村 淳
高橋 幸弘
中島 健介
中本 泰史
三好 由純
小林 憲正
山岸 明彦
並木 則行
小林 直樹
出村 裕英
大槻 圭史
- 出版者
- 日本惑星科学会
- 雑誌
- 遊・星・人 : 日本惑星科学会誌 (ISSN:0918273X)
- 巻号頁・発行日
- vol.20, no.4, pp.349-365, 2011-12-25
- 被引用文献数
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1
「月惑星探査の来たる10年」検討では第一段階で5つのパネルの各分野に於ける第一級の科学について議論した.そのとりまとめを報告する.地球型惑星固体探査パネルでは,月惑星内部構造の解明,年代学・物質科学の展開による月惑星進化の解明,固体部分と結合した表層環境の変動性の解明,が挙げられた.地球型惑星大気・磁気圏探査パネルは複数学会に跨がる学際性を考慮して,提案内容に学会間で齟齬が生じないように現在も摺り合わせを進めている.本稿では主たる対象天体を火星にしぼって第一級の科学を論じる.小天体パネルでは始原的・より未分化な天体への段階的な探査と,発見段階から理解段階へ進むための同一小天体の再探査が提案された.木星型惑星・氷衛星・系外惑星パネルは広範な科学テーマの中から,木星の大気と磁気圏探査,氷衛星でのハビタブル環境の探査,系外惑星でも生命存在可能環境と生命兆候の発見について具体的な議論を行った.アストロバイオロジーパネルでは現実的な近未来の目標として火星生命探査を,長期的な目標として氷衛星・小天体生命探査を目指した観測装置開発が検討された.これらのまとめを元に「月惑星探査の来たる10年」検討は2011年7月より第二段階に移行し,ミッション提案・観測機器提案の応募を受け付けた.