著者
山田 実 上原 稔章
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.579-584, 2008 (Released:2008-11-21)
参考文献数
24
被引用文献数
7 4

〔目的〕本研究の目的は,メンタルローテーションを用いた運動イメージ想起能力の年代別基準値を作成し,さらに高齢者については転倒との関係を検討することである。〔対象〕対象は20歳から86歳までの333名であった。〔方法〕4方向に回転させた手足の写真を見て,それが右側なのか左側なのかを判断するというメンタルローテーションを行い,その反応時間を記録した。なお,65歳以上高齢者に関しては,測定日より1年間の観察期間を設け,その間の転倒の有無を調査した。〔結果〕手,足の写真ともにメンタルローテーション反応時間は,加齢とともに延長する傾向にあった。また,転倒高齢者の反応時間は,非転倒高齢者よりも有意に延長していた。〔結語〕メンタルローテーションを用いた運動イメージ想起能力では,加齢とともに延長する傾向があり,さらに転倒リスクの高い高齢者の反応時間は,より延長することが示唆された。
著者
山田 実 上原 稔章
出版者
身体教育医学研究編集委員会
雑誌
身体教育医学研究 (ISSN:13456962)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.1-6, 2009 (Released:2009-07-06)
参考文献数
20

The purpose of this study was to investigate the relation between fall and performance under multiple-task condition. Subjects were 30 elderly people (12 faller and 18 non-faller). The motor performance when changing the difficulty of a gradual short-term memory task was evaluated. The relation between the difficulty of a task and ease of a fall was investigated using two-way analysis of variance. By the fall group, when the difficulty of the short-term memory task increased, the motor performance decrease. However, by the non-fall group, the motor performance was maintained regardless of the difficulty of a short-term memory task. These results suggested that short-term memory under multiple-task condition had influenced the fall in elderly people.
著者
中村 祐司 上原 稔
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.8, pp.1-6, 2010-09-10

今日,ブログなどの CGM の普及や,写真ないし動画投稿サイトの流行により,ネットワーク上の情報が増大している.これらの情報は多量のディスクを用いた大規模ストレージの運用によりデータを保存しているが,ストレージのディスクが増えると信頼性が低下するという問題が発生する.ストレージの信頼性を向上させる技術として RAID があるが既存の RAID では 1 または 2 台の故障までしか修復できず信頼性が不十分で,階層型 RAID を用いれば十分な信頼性を得られるが容量効率が低くなるという問題点がある.我々は非階層で 3 耐故障を実現する NaryRAID を開発した.NaryRAID は基本 RAID より耐故障性に優れ,階層型 RAID より容量効率が優れている.本研究では NaryRAID のパフォーマンスを向上させる方法とその効果の評価について述べる.Today, CGM(Consumer Generated Media) such as blog is spread. In addition, photo and video sharing sites become popular. In this way, the amount of information in network increases drastically. Such information is usually stored into a large-scale storage which consists of many disks. In such a storage system, the larger the number of disks is, the lesser the reliability of the system. RAID is usually used to improve the reliability of a storage. However, it is not enough because conventional RAID repair only either one or two faults. Therefore, we require more than 2 fault tolerant RAID. If hierarchical RAID is employed, more than 2 fault tolerance can be realized but the capacity efficiency is decreased. We have proposed NaryRAID which realizes 3-fault tolerant without hierarchical organization. The capacity efficiency of NaryRAID is larger than that of hierarchical RAID. In this paper, we describe how to improve the performance of AAA and evaluate its effectiveness.
著者
田中 義一 上原 稔 森 秀樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.43-44, 1996-03-06

近年のハードウェア技術の進歩に伴い、その性能を十分に引き出すための並行処理への関心が高まっている。しかし、並行プログラムの開発は逐次プログラムに比べて困難であり、特にデバッギングにおいてはその作業を円滑に行えるような環境が必要とされる。我々のプロジェクトでは並行プログラミング言語NET/Cの開発を行うと共に、その生産性を高めるためのプログラミング環境の開発も進めている。この研究の一環としてエディタとデバッガを統合した視覚的・対話的システムを開発した。一般にプログラムを視覚化するために必要とされる表示領域はテキスト形式のものに比べて大きく、特にビジュアルデバッガのように多量の情報を扱うような視覚化システムにおいて全ての情報を一度に表示するのは困難である。そのため一般に、情報の分割、削減、縮小といった対応法が採られている。そして、デバッグ過程において処理の流れを迅速に理解するためにはプログラムの全体的な情報と着目すべき詳細な情報が必要とされ、それに対応した表示法が要求される。本稿では、既存のビジュアルデバッガに適合し、なおかつ大局的概略と局所的詳細を統合したデバッグ情報表示を行うためのスケーリング手法を考察する。