著者
小原 洋昭 中島 毅 兜 正則
出版者
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.107-110, 2014 (Released:2014-07-18)
参考文献数
10

片頭痛患者が後頭部の痛みを主訴に来院し,MRAにて椎骨動脈解離と診断された症例を報告する.症例は38歳,女性で,3年前から,主に月経前に左後頭部に前兆と随伴症状を伴う拍動性の頭痛が生じるようになったが,痛みは市販の解熱鎮痛薬を内服することでその都度軽快していた.今回も夕食中,急に同部位に拍動性の頭痛が出現したため,鎮痛薬を服用したが症状の軽快があまりみられず,また,いつもの症状とは異なる“つっぱる感じ”が続くため,不安になり同日救急外来を受診した.診察では神経症状はなく,また単純CTでも異常はみられなかったが,MRAにて左椎骨動脈解離と解離部での内腔の閉塞,偽腔による動脈瘤の形成を認めた.脳動脈解離は椎骨動脈に発生することが多いが,頭痛の性状からは片頭痛などの一次性頭痛と鑑別することは困難である.そのため,後頭部の痛みを訴える患者が受診した際には二次性頭痛も念頭に置いて診察し,単純CTにて異常がみられない場合でも,疑わしければMRAを施行することが必要である.
著者
岩橋 正実 満田 成紀 鰺坂 恒夫 中島 毅
雑誌
研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC)
巻号頁・発行日
vol.2009-CSEC-45, no.11, pp.1-8, 2009-05-21

機器組込みソフトウェア開発の生産性と品質を向上させるためのオブジェクト指向の開発方手法の提案とその有効性について述べる。組込みシステムにオブジェクト指向を適用する際には、要求からクラスの抽出方法、状態の抽出方法が開発者によりバラツキがある。要求から設計/実装の双方向のトレーサビリティの確保と動的分析、時間制約などのリアルタイム制御システム特有の問題を解決することで生産性と品質の確保を可能にした。本稿で提案する手法論は、1998年に発表した自律オブジェクト指向技術を更に研究を進めたものである。その中で特に本稿では分析手法と設計手法を中心に述べる。
著者
徳本 修一 谷垣 宏一 高橋 洋一 中島 毅
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.46, pp.1-6, 2015-03-05

ソフトウェア開発において,成果物での要件の実現を追跡すること (要求トレース) は,成果物の品質保証や改修作業の影響範囲を特定するために重要な活動である.しかし,その重要性に反して,実際のソフトウェア開発では既存作業の変更や作業時間増加が懸念され,定着が困難である.我々は,明示的なリンク作業を行わずに,開発内容の関連情報 (トレーサビリティリンク) を構築し,影響箇所を特定する方式の提案とトレーサビリティリンクの可視化を実現した.ここでは成果物に付けたタグの名称や位置情報からトレーサビリティリンクを構築し,2 種類のトレーサビリティマトリクスによる可視化を行う.本方式を実現するためにプロトタイプツールを作成し,ツール開発へ本方式を適用した.In software development, tracking of the implementation in artifacts of requirements (Requirements Trace) is an important activity in order to quality assurance and identify the impact range of modified artifacts. However, the contrary to the importance, it is difficult to fix the process by increase and existing work development scale. We propose a method for building traceability link without explicit linked, and realize suggestions visualization method to identify the impact. For acquisition of the trace information, built the trace information from the name and location information of the tags attached to the development artifacts and performs visualization of information by two types of Traceability Matrix. The prototype tool to realize this method, it is applied to this system to the tool development.
著者
岩橋 正実 満田 成紀 鰺坂 恒夫 中島 毅
雑誌
研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.2009-SE-164, no.11, pp.1-8, 2009-05-21

機器組込みソフトウェア開発の生産性と品質を向上させるためのオブジェクト指向の開発方手法の提案とその有効性について述べる。組込みシステムにオブジェクト指向を適用する際には、要求からクラスの抽出方法、状態の抽出方法が開発者によりバラツキがある。要求から設計/実装の双方向のトレーサビリティの確保と動的分析、時間制約などのリアルタイム制御システム特有の問題を解決することで生産性と品質の確保を可能にした。本稿で提案する手法論は、1998年に発表した自律オブジェクト指向技術を更に研究を進めたものである。その中で特に本稿では分析手法と設計手法を中心に述べる。
著者
中島 毅 田村 直樹 寺島 美昭
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.52, no.12, pp.3699-3714, 2011-12-15

ソフトウェア設計プロセスを対象とする質的研究の技法Problem-Product-Knowledge(PPK)法を提案する.PPK法は,記録法と分析法からなる.記録法は,実設計プロセスを問題解決作業の連鎖ととらえ,問題,成果物,および知識の3つの情報を抽出し記録としてまとめる手順を提供する.分析法は,実設計プロセスの記述の枠組みを用いて,記録に基づき実設計プロセスを記述・分析することを支援する.分析の支援として,概念の類型化,作業の構造化,ならびに,問題解決,時間順序,作業-知識,および作業-成果物の4つのビューを提供する.適用実験を実施し,PPK法が,設定した研究課題に対して質的研究のデータ収集から理論構築までを効果的に支援していることを示した.This paper proposes a technique for the qualitative research methodology on software design processes, called Problem-Product-Knowledge (PPK) method, which consists of a recording method and an analysis method. The recording method provides a procedure for recording an actual design process as a chain of problem solving activities, and extracting three types of data, i.e., problems, products and knowledge, from the process. The analysis method provides the PPK model, which is a framework to describe processes from the recorded data as a hierarchically organized network of activities and the three types of information nodes, and helps analyze the described process using techniques for categorizing concepts and organizing activities, and four views: problem solving, time ordering, activity-knowledge, and activity-product. An experiment to apply the PPK method to an actual design process has been conducted to show that the PPK method effectively supports the qualitative research from data collection to theory construction for a couple of given research questions.
著者
岩橋 正実 満田 成紀 鰺坂 恒夫 中島 毅
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2009-EMB-13, no.11, pp.1-8, 2009-05-21

機器組込みソフトウェア開発の生産性と品質を向上させるためのオブジェクト指向の開発方手法の提案とその有効性について述べる。組込みシステムにオブジェクト指向を適用する際には、要求からクラスの抽出方法、状態の抽出方法が開発者によりバラツキがある。要求から設計/実装の双方向のトレーサビリティの確保と動的分析、時間制約などのリアルタイム制御システム特有の問題を解決することで生産性と品質の確保を可能にした。本稿で提案する手法論は、1998年に発表した自律オブジェクト指向技術を更に研究を進めたものである。その中で特に本稿では分析手法と設計手法を中心に述べる。