著者
久田 真 小林 孝一 丸屋 剛 河井 正
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.52, no.10, pp.863-870, 2014 (Released:2015-10-01)
参考文献数
17
被引用文献数
1

土木学会は,平成24年度・重点研究課題として「震災がれきの処分と有効利用に関する調査研究」を採択した。この課題を掌理する委員会は,コンクリート工学ならびに地盤工学の専門家で構成され,約1年間をかけて両分野を横断する柔軟な議論を行った。その後,本活動を継承するために,土木学会コンクリート委員会に「震災がれきの処分と有効利用に関する調査研究小委員会(第223委員会)」を設置した。本稿は,東日本大震災で発生した多様な震災廃棄物の処理ならびに有効利用技術に関する知見を集約するために約3年間の調査研究活動を行った本委員会の成果を取りまとめたものである。
著者
佃 有射 加藤 碩 丸屋 剛 山路 徹
出版者
日本コンクリート工学協会
雑誌
コンクリート工学年次論文集 (ISSN:13477560)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.1119-1124, 2008
被引用文献数
1

ステンレス鋼SUS304,SUS316およびSUS410Lの塩素が関係する腐食発生に関する試験を行った。ステンレス銅はpHが高くなるほど,耐食性が向上することが確認された。また,ステンレス鋼種ではSUS410L<SUS304<SUS316の順に耐食性が向上した。コンクリート中の細孔溶液を模擬した溶液中での試験結果から,腐食発生限界塩化物イオン濃度はSUS316で18.2~21.5kg/m^3と推定された。また,耐食性の比較的小さいSUS410Lでも,コンクリート中での腐食発生限界塩化物イオン濃度は20kg/m^3以上であることが確認され,上記3種類のステンレス銅が高い耐食性を有することが確認できた。
著者
武若 耕司 上田 多門 丸屋 剛 山口 明伸
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、海洋コンクリート構造物の完全非破壊型塩害予知システムの構築を目的とし、ハードおよびソフトの両面から実験的ならびに解析的検討を実施した。主な研究成果は以下の通り。(1)構造物の劣化進行を予測する塩害劣化シミュレーションモデルを構築した。(2)供用構造物中の塩害劣化進行をモニタリングし,構造物の劣化予知が出来るシステムを確立した。(3)劣化予知にあたって既定値とすべきパラメータ(腐食発生限界塩化物イオン濃度やひび割れ発生限界鉄筋腐食量)を定量化した。