著者
久保田 均 久永 直見 高橋 幸雄 佐々木 毅
出版者
独立行政法人労働安全衛生総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

建築業従事者の職業性難聴について、三重県建設労働組合の男性組合員を対象に難聴の原因として考えられる各種有害因子へのばく露、或いは複合ばく露との関連を探る目的で調査研究を実施した。また聴覚に関して、従来の質問紙調査による自覚的聴覚と定期健診時の聴力検査結果(客観的聴覚)との関連を明らかにするための調査も行った。騒音ばく露に振動ばく露が加わると難聴発症のリスクが増幅、そこへ有機溶剤ばく露が加わることでリスクは更に増幅することがわかった。一方、難聴自覚症有り群となし群で、健診時聴力検査の有所見率に差があるか否かの検定を行ったところ、難聴自覚症無し群でも客観的聴覚の有所見率が高まる傾向がみられた。
著者
井浦 聡則 久保田 均 安藤 康夫 宮 照宣
出版者
公益社団法人日本磁気学会
雑誌
日本応用磁気学会誌 (ISSN:18804004)
巻号頁・発行日
vol.26, no.6, pp.839-842, 2002-06-01
被引用文献数
3

The annealing temperature dependence of the tunnel magnetoresistance (TMR) ratio for ferromagnetic tunnel junctions prepared by various oxidation methods was measured. A junction prepared by plasma oxidation showed a TMR ratio of 31.4% before heat treatment, and this ratio increased to 49% after annealing at 300℃ On the other hand, the TMR ratio for a junction prepared by radical oxidation showed a maximum at 350℃. The enhancement of the thermal stability resulted from the different oxidation progress depending on the oxidation method.
著者
常木 澄人 久保田 均
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.89, no.2, pp.101-105, 2020-02-10 (Released:2020-02-10)
参考文献数
19

機能性デバイスの物理的な性質を利用し,ニューラルネットワークをハードウェア実装することで低消費電力かつ高速な人工知能の実現を目指す研究が行われています.本稿では,ナノサイズの強磁性体から成る自励発振素子であるスピントルク発振素子を人工ニューロンとして用いた研究について紹介します.
著者
高山 賢路 齋藤 千鶴子 佐藤 真貴子 熊谷 ナミコ 浅沼 義博 久保田 均 皆川 洋至 渡部 亘 井樋 栄二
出版者
秋田大学
雑誌
秋田大学医学部保健学科紀要 (ISSN:13478664)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.34-39, 2005-03-31

クリニカルパスを使用することで処置,介助,リハビリテーション(以下,リハビリ)のケア実施日が早くなったか,さらに入院日数がどれくらい短縮したかを明らかにする目的で,クリニカルパスを使用していない人工股関節全置換術(total hi parthroplasty ; THA)患者15例(以下,コントロール群)とクリニカルパスを使用した8例(以下,パス群)とを比較検討した.処置項目では,パス群の抗生剤投与期間が平均7日有意に短縮した.介助項目では,ヘッドアップ30度開始日が平均1日,ヘッドアップ自由開始日が平均3日,端座位開始日が平均2日有意に短縮した.リハビリ項目では,リハビリ室訓練が平均9日,全荷重立位が平均15日,松葉杖歩行が平均11日有意に開始日が早まった.平均入院日数は,術前14日,術後11日,全体で26日,パス群で有意に短縮していた.パス群8例の術後経過はすべて良好で,入院日数の短縮が術後成績に影響することはなかった.セメントTHAを行う患者にクリニカルパスを適用すれば,介助,リハビリの開始時期が早くなり,結果として入院日数短縮につながった