著者
井上 慧 松原 茂樹 長尾 確
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. ICS, [知能と複雑系] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.10, pp.1-7, 2015-03-13

議事録を閲覧して議論内容を振り返ることは,今後の活動を円滑に行うための有効な手段である.研究室のゼミのような,ある研究テーマについて定期的に議論する種類の会議では,発表者は議事録を閲覧して今後の課題を確認する必要がある.そこで本稿では,今後の課題となる助言や要望 (以下,課題発言) を議事録から自動抽出し,発表者に提示する手法を提案する.提案手法では,発言の属性や言語的特徴などを利用して,発言が課題発言であるか否かを統計的に判定し,課題発言を抽出する.また,抽出結果から課題発言リストを自動生成し,発表者に提示する.発表者は,リスト上の課題発言にタグやメモを付与することにより,課題の進捗状況を管理できる.実験によって,提案する抽出手法の効果を確認した.