著者
岡田 幸子 樋口 明彦 仲間 浩一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.381-388, 2006-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
28

維持管理の時代である今、再使用やリサイクルされる建設材料が増えている。建設材料である石材は、石垣や路盤舗装材などに使われてきた。しかし、文化財などの石造構造物の研究はあるが、石材の流通や再使用に焦点をあてた研究は少ない。本研究は、土木事業における石材の流通や再使用に着目し、北九州市では西鉄路面電車の敷石の生産から利用技術及び別用途での再使用に到る経緯を調査したものである。その結果、併用軌道における舗装技術と舗装に関する歴史的な経緯・過程、敷石の生産・流通・施工・補修の技術、ある時代の流通やストックの方法の全貌を解明した。また、現在77ヵ所 (39ヵ所確認) で再利用の情報を把握した。
著者
持齋 康弘 堀 繁 仲間 浩一
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.7-12, 1995-10-25 (Released:2018-12-01)
参考文献数
13
被引用文献数
1

AFTER THE WORLD WAR II, NATIONAL PARKWAY IN THE U.S.A. HAD BEEN A MODEL OF ROADS LOCATED IN SCENIC AREAS IN JAPAN. HOWEVER, IT COULD NOT WORK OUT WELL. THIS STUDY AIMS TO CLARIFY TRANSITION OF CONCEPT ON PLANNING AND DESIGNING OF ROADS IN SCENIC AREAS IN JAPAN. IN LATE 1950'S, SOME ROADS WERE CONSTRUCTED WITH CONCEPT OF NATIONAL PARKWAY IN JAPAN. HOWEVER, THEY WERE LACK OF CONCEPT OF INTRODUCING REGIONAL HISTORY AND CULTURE WITH "STOP", LANDSCAPING ALONG ROADS, OR LAND-USE CONTROL. INSTEAD WE ATTEMPTED TO DEVELOP ATTRACTION OF ROADS IN SCENIC AREAS MAINLY IN ENJOYING PROMINENT NATURAL ENVIRONMENT AND GRAND SPECTACLE. THAT ESSENTIALLY CAUSED DESTRUCTION OF NATURAL ENVIRONMENT, AND SOCIAL DENIAL OF FURTHER CONSTRUCTION.
著者
岡田 幸子 樋口 明彦 仲間 浩一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
no.23, pp.381-388, 2006

維持管理の時代である今、再使用やリサイクルされる建設材料が増えている。建設材料である石材は、石垣や路盤舗装材などに使われてきた。しかし、文化財などの石造構造物の研究はあるが、石材の流通や再使用に焦点をあてた研究は少ない。本研究は、土木事業における石材の流通や再使用に着目し、北九州市では西鉄路面電車の敷石の生産から利用技術及び別用途での再使用に到る経緯を調査したものである。<BR>その結果、併用軌道における舗装技術と舗装に関する歴史的な経緯・過程、敷石の生産・流通・施工・補修の技術、ある時代の流通やストックの方法の全貌を解明した。また、現在77ヵ所 (39ヵ所確認) で再利用の情報を把握した。
著者
中村 良夫 仲間 浩一
出版者
東京工業大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1992

本研究は、鉄道を始めとする軌道系交通に配慮した都市空間の計画・設計の考え方やその手法を提示することを目標に定め、以下のような具体的成果を得ることが出来た。まず、軌道系交通空間の都市における意味的な位置づけを把握する方向において、1.「地下鉄路線の認知構造に関する研究」を行い、地下鉄の利用者側から見たイメージアビリティとその路線認知のイメージ構造を明らかにし、都内地下鉄路線網のイメージ形成要因を整理した。2.「情景描写からみた駅のイメージに関する基礎的研究」を行い、駅空間の都市における位置づけを明らかにする目的で、「都市の顔」としての駅空間の原初的な特性と、交通網の結節点としての機能獲得と並行して個性喪失が進行した経緯を明らかにした。また今後の都市駅の在り方を国土全体のイメージの縮図として提言した。次に、視点場として軌道系交通空間をとらえ、得られる眺望景観が都市の骨格形成やイメージ形成に与える影響を分析する方向として、1.「ウオーターフロントの景観計画に関する基礎的研究」を行い、昭和初期の臨海都市開発における複合的な機能の接合に際して、鉄道が果たしたパブリックアクセス上の機能的役割、ならびに都市イメージ形成上の役割を明らかにした。また海水浴場の経営にあたっての、開発地域内での水上交通との連係方法を示した。2.「高架鉄道の車窓景観の分析手法に関する研究」において、JR京葉線/東京モノレールなど6路線を対象に、車窓からのシーケンス景観における視野占有要素の露出に着目した数量的評価手法を示した。また形態・文字情報からなる車窓景観の認識パターンや、車窓景観の移り変わりの度合いに着目した評価手法を示した。以上の研究の成果は、軌道系交通を活用した都市計画・設計に有用な知見を提供できるものと期待される。
著者
西嶋 啓一郎 仲間 浩一
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.63, no.5, pp.569-572, 2000-03-30
被引用文献数
2 2

景観研究にとって,特定の意味づけが風景イメーシとして実景に投影される過程を明らかにすることは,風景生成の内容を理解する鍵になる。本論では,歴代の通信使の紀行文と漢詩集をテキストにし,瀬戸内海鞆浦での風景生成を考察した。その結果,通信使の風景記述方法には,次のパターン化された図式が確認された。通信使は,過去の通信使の風景記述を受け継ぎ,洞庭湖や瀟湘八景の風景イメージを実景に投影するため,鞆浦の空間の実体的な要件を確認した。そして,その認識により主体の内面に特定の意味づけが行われた結果,「日東第一形勝」という風景が生成された。このことにより,通信使による鞆浦での風景の生成と定着が明らかになった。